概要
ハミルカー Mk Iは、第二次世界大戦中の英国の軍用グライダーである。
本機はテトラーク軽戦車やM22軽戦車のような空挺戦車であれば1両、ユニバーサル・キャリアであれば2両の合計7トンの貨物を運ぶことが出来た。
名前の由来はハンニバル・バルカの父で同じく名将であったハミルカル・バルカ
歴史
英国の空挺部隊はフランス侵攻中にドイツ国防軍が投入した空挺部隊に対抗してウィンストン・チャーチル首相の命令で編成された。
空挺部隊用の装備が検討されている時に役人により火砲や軽戦車を搭載することができる軍用グライダーを決定。これにより開発されたのが本機である。
1944年にはエンジン2基を搭載し、フル荷重時には曳航機が必要ではあったが、自力で帰還可能なMk Xという試作機も開発されたが、太平洋における日本軍の驚異がなくなったためキャンセルされた。
特徴
本機は機首が回転して開口する構造となっており、主翼の中央部は積載の邪魔をしないように高翼配置となっている。この為パイロットは梯子を使い搭乗した。
ハミルカーは第二次世界大戦中の連合国軍に使用された輸送グライダーの中で最も大きく重いものであり、なおかつ戦車を戦場に運べる英国で最初のグライダーでもあった。
スペック
乗員:2名
搭載量:7t
全長:20.73m
全幅:33.53m
全高:6.17m