概要
アメリカ陸軍は第二次世界大戦時の1941年に空挺部隊と随伴できる新型戦車(空挺戦車)の開発を決定した。しかし、それには軽戦車を輸送できる大型輸送機の開発も行わなければならなかったが、丁度その輸送機(「ハミルカー」大型輸送グライダー)を開発中だったイギリス軍が計画に目を付けてその戦車を要望し、アメリカ側はそれに応えて開発を進めた。それによって誕生したのがM22戦車である。
車体の総重量を約7.5tにまで軽量化し、後に開発された大型グライダーに格納出来るほどコンパクト化された。しかし、当時アメリカ軍にはその戦車を運べる輸送機が無く、そのため輸送時には砲塔を取り外して車体を機体の下に吊り下げる方式を採用し、着陸した輸送機から下ろした後に組立作業を行っていた(しかし、それによって空挺の目的である「奇襲」が行えないという致命的な欠点を抱えてしまう)。
後にイギリス軍にも送られ、「ローカスト(イナゴ)」の愛称を付けられる。
実戦にも投入されるが、すでに大戦末期だったゆえ、ライン川渡河作戦で12輌ほど投入されるだけに終わった。