はじめに
Webアニメ『Hazbin Hotel(ハズビン・ホテル)』に登場する女性・Vaggieの経歴といった詳細は、本格配信のシーズン版(Prime)で再和訳された名義【ヴァギー】を参照。
本稿では、試行時期のパイロット版(YouTube)における事柄、および旧和訳の名義【バギー】などを解説する。
概要
🎙CV:Monica Franco(PILOT版声優)、ひらり(PILOT版日本語吹替)
アメリカ合衆国のWebアニメ『Hazbin Hotel(ハズビン・ホテル)』は、過激な言葉遣い・大人向けな世界観を盛り込んだ制作もあってか、始めは試行(PILOT)で作品公開された。いわゆる自主制作(インディーズ)の始まりで、2019年10月よりYouTubeで無料公開されてから視聴者の反応は好評だったようで、2020年9月にはパイロット版の日本語吹き替えも公開。2024年1月から定額制動画配信サービス「Amazonプライムビデオ」にて、続編となるシーズン版も公開する作品展開の拡がりをみせている。
この本格的制作、アメリカ本国から他国向けの翻訳関連なども再調整され、幾つか変更された部分がある。主人公補佐の女性・Vaggieでは、容姿や和訳名義といった要素の再設定(リデザイン)が窺える。
容姿比較
PILOT版 | SEASON版 |
パイロット版では、白を基調とした快活風(パンキッシュ)の若者な服装。フリル付きのスカートといった乙女チックな組合せが可愛らしい。
シーズン版では、赤と黒を基調に洗練(シック)で大人びた服装。
両配信時期を比べると対照的な意匠になっている。
またシーズン版にて、Charlie(チャーリー)との出逢いを回想する場面でパイロット版みたいな白服を着ていた。当時の状況から、Vaggie(バギー)が現地調達した間に合わせの衣服だったのかもしれない。
人物比較
本格配信版(SEASON)と試行配信版(PILOT)におけるVaggie(バギー)の立ち位置は変更なく、主人公の悪魔・Charlie(チャーリー)を補佐すると共に恋人関係。最愛の女性である相手を支えようとする行動が顕著。
また性格も目立った差異はなく、感情的に憤りやすい一面はパイロット版の時から健在だった。
能力・武器生成(仮)
PILOT版 | SEASON版 |
本格配信版(SEASON)でも試行配信版(PILOT)でも、何処から取り出した槍を構えて攻撃的な姿勢も印象的なVaggie(バギー)。槍の形状「継ぎ目などは見当たらない鋭利な刃物」から、折り畳み式ではなく自身の肉体から生成しているのかもしれない。
因みにシーズン版では鋭角な両刃であるのに対し、パイロット版では片刃の簡易な外見。この差異は制作コスト、自主制作(インディーズ)だった故に簡素なデザインであったと察せられる。
さらにパイロット版では、短剣(ナイフ)のような刃物を投擲する場面もある。
推察・翻訳事情
2020年9月、パイロット版(YouTube)の日本語吹き替えも公開され、その際に主人公補佐の女性・Vaggieは【バギー】と和訳した名義が充てられている(出典:HAZBIN HOTEL (PILOT)- JAPANESE DUB - YouTubeの解説欄より)。
2024年1月から定額制動画配信サービス「Amazonプライムビデオ」にて続編物として制作がされる際、いわゆる第0話・前日譚となるパイロット版を幾つか変更する調整もみられる。主要人物・Vaggieでは、和訳名義が【ヴァギー】へ再翻訳された。
この差異は、本格配信版(SEASON)と試行配信版(PILOT)を比較すると、続編に在る作中会話と整合するための処置だったと推察される。それはシーズン版(Prime)にて明らかとなる、主要人物の女性・Vaggieが秘匿していた経歴を知る元上司の卑猥発言「女性の象徴器(ヴァ○ナ)に因んだ命名」と対応させるためだったと考察される。
また調節の結果は、原作名義・Vaggieの発音・聞き取り具合に因んだ改善【バギー≒ヴァギー】だったと窺える。
とかく日本語圏で作品展開するため、性的苛烈な本作らしい要素の翻訳事情があったと推し量れる。
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