概要
CV:堀之紀
世界最大の規模を誇る海賊「アイフリード海賊団」の団長であり、アイゼンの親友。
聖隷術の才覚こそなかったものの、「開門の日」よりも前から聖隷が見えていた程の高い霊応力の持ち主でもあった。
ベルベットが監獄島を脱獄する1年前から行方不明になっており、アイゼンたちは世界中を捜索しているが、聖寮が航路を制限しているため聖寮に対抗するためにベルベットたちと手を組む事になった。後に彼の失踪に何故か聖寮が関わっている事が判明する。
団員のベンウィック曰く「海のような人」らしく、不幸をも受け入れる懐の広さと高いカリスマ性を誇り、団員たちは勿論の事、裏社会に生きる者たちからもその生き様に敬意を抱かれている。
自分の舵は自分で取るを信条としており、束縛を何よりも嫌う。アイゼンはその考え方に感銘を受け、彼も自らの信条にしており、その信念はアイゼンからライフィセットにも受け継がれた。
無鉄砲かつ命知らずで、王国が開発しながらも呪われた船として破棄されかかっていた「バンエルティア号」を、「異大陸まで行ける呪われた船なんて面白そう」という理由で掻っ攫い、自分たちの船にした。その際に船を器にしていたアイゼンと出会い、「死神の呪い」を解こうと躍起になっていたアイゼンに「呪いを持って生まれたのなら、その呪いも含めてお前自身」「例え死神でも自分の舵を自分で取ればいい」と諭し、呪いも含めて自らの海賊団に迎えた。
かつて海賊団と共に異大陸への航海に成功した際に、ジークフリートと呼ばれる銃を手に入れており、アイゼンと喧嘩する時の切り札にでもしようと隠し持っていたのだが、このジークフリートを手に入れてしまったことで彼の運命は過酷なものとなる。
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以下にネタバレあり注意
彼が異大陸から持ち帰ったジークフリートには既に失われてしまった術式が組み込まれており、撃ち抜いた相手の力を増幅させる力を持っている。この術式は、聖寮上層部がカノヌシの力を制御するために開発していた神依の実用化に不可欠なものであり、メルキオルをはじめ、聖寮の上層部が喉から手が出るほど欲していたものだった。
アイフリードが持ち帰った異大陸の武器の存在は噂として裏社会で広まり、やがてその噂は聖寮の上層部にまで届いてしまった。
ジークフリートを欲した聖寮は、アイフリードを決闘の"果たし状"でおびき出して捕縛する作戦に乗り出した。果たし状を受け取ったアイフリードは、罠だと勘付きながらも、仲間たちに悟られないよう一人で指定の場所へと向かった。そのため、アイゼンを含めたアイフリード海賊団はアイフリードがいなくなった事に気付くのが遅れ、果たし状が示した場所に着いた時には、激しい戦いの跡と何者かの"ペンデュラム"だけが残されていた。
実は、アイフリードは対魔士たちに取り囲まれながらも善戦しており、ジークフリートを使って対魔士の使役聖隷を解放した。その時に解放された使役聖隷こそがザビーダであり、ザビーダは開放してくれたアイフリードに意気投合し協力する。
しかし、その直後に特等対魔士のメルキオルが現れた事で状況が一変。アイフリードは深手を負って囚われそうになる。アイフリードは、メルキオルがまだジークフリートという存在が何なのかを掴んでおらず、それが自分の持つ銃であるという事に気付いていないことを逆手に取り、ザビーダにジークフリートを託して逃した。これがザビーダがジークフリートを所持している理由である。
メルキオルに取り押さえられた後は、一度監獄島タイタンに収容されるも、再度メルキオルによって連れ出され幻術を駆使した拷問にかけられる。アイフリードはジークフリートに関する情報を一切洩らさなかったが、長い間拷問を受け続けたせいで業魔化してしまった。しかしその強靭な精神力から業魔となり自我と意識をある程度保っており、メルキオルの幻術でも完全には操る事ができずにいたが、カノヌシによってその自我さえも奪われ、主人公一行とライフィセットを殺すための刺客と化してしまう。
完全な操り人形になった後は、かつての記憶からアイフリード海賊団しか知らない筈の連絡網を使って海賊団やアイゼンたちをおびき出し、かつての団員たちを容赦無く攻撃し(何名か死者も出た)、更に子どもであるライフィセットを集中的に狙い殺そうとした。その後に主人公一行との戦いになり、覚悟を決めたアイゼンによってトドメを刺された。
死に際に自我を取り戻し、ライフィセットの「白銀の炎」を受けたことで人間の姿に戻る。
業魔としてメルキオルの元にいた時にカノヌシやアルトリウスたちとの会話から得た、カノヌシの領域を封じる方法をライフィセットたち伝え、アイゼンに礼を告げながら息を引き取った。
彼のもたらした情報は、ベルベットたちによってアルトリウスやカノヌシに一矢報いる事となった。