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「世界の痛みは、私が必ずとめてみせる」


概要編集

年齢:32歳、身長:187cm

CV:堀内賢雄

キャラクターデザイン:藤島康介


アニメ「TOZ-X」のタイトル正式発表前のティザーPVにも姿だけは登場していたが、翌年のテイルズオブフェスティバルまでそれがアルトリウスだとは判明しておらず、謎のキャラ扱いだった。


人物編集

最強の力を持つ筆頭対魔士にして、対魔士の組織“聖寮”の最高責任者。対魔士としてのナンバーは「S-2」。

3年前、多数の聖隷を従えて姿を現し、軍ですら対抗できなかった業魔の群れを次々に駆逐した。以来、災厄のない平和な世界をもたらす「救世主」として、民衆だけでなく王や教会からも絶大な支持を得ている。後にミッドガンド王家から功績を称えられ、世界を導き救う者として導師の称号を与えられた。


エレノア・ヒュームの師匠でもあり、彼女から敬愛されている。

災厄に立ち向かう為、“感情”より“理と意志”を重んじる教えを説いており、自身も強靱な意志を鋼のような理性で包みこんでいる。“個”よりも“全”を優先とする教えは、業魔病に苦しむ国全体への結束力を強めている。


かつてはベルベット・クラウの姉であるセリカ・クラウの夫であり、妻とお腹の子を業魔によって失っている。以降セリカの妹のベルベットと弟のライフィセット・クラウと共に家族として暮らしており、2人からは「アーサー義兄さん」と呼ばれ慕われていた。

しかし3年前の緋の夜に、ベルベットの目の前で義弟ライフィセットを殺害。業魔化した彼女から激しい憎悪を向けられつつも退け、監獄に閉じ込めた。ベルベットはライフィセットの死で救われようとする今の世界を否定しており、アルトリウスへの復讐を望んでいる。


戦闘スタイル編集

武器は長剣。右腕がケガにより使えないので腕は左腕のみで戦う他、脚技や術も用いる。

秘奥義は何とユーリ・ローウェルと同じ「漸毅狼影陣」である(ただ、ユーリの物と違い剣の雨を降らせた後連続攻撃、帯刀とともに剣の雨を大爆発させるものになっている)。

神依状態では右腕で大剣を振るい、圧倒的な戦闘力を誇る。


容姿

髪型は銀の長髪で、ポニーテールのようにして束ねている。

服は聖寮の長らしく、白を基調とし、マントで右半身を覆っている。

ベルベットと彼女の弟と共に暮らしていた頃は、服こそ白だが、茶色の胸当てと紺色の上着を右半身に羽織っていた。

なぜか右腕が動かないらしく、ベルベットと共に暮らしていた頃からずっと腕を吊り下げ、隠している。


演者について編集

中の人こと堀内賢雄氏は『テイルズオブリバース』ではゲオルギアス、『テイルズオブハーツ』ではシルバを演じていた。


外伝作品出演編集

ラストクレイドル編1章で、ベルセリアの世界を具現化したアスガルド帝国の領地「ミッドガンド領」の領主に据えられている事が判明。リビングドールβにはされていない。帝国に対して謀反を起こしたヘルダルフに対し、導師の力で「呪い」をかけた。その目的はカノヌシをティル・ナ・ノーグにもたらし、ティル・ナ・ノーグも元の世界と同じように「救う」為である。

後の時代の導師であるスレイとも対面するが、「人間は穢れを生む存在」とし「個を切り捨てて全を救おうとする」アルトリウスと、「人間は穢れ以外も生む存在」とし「全ての個を取って全を救おうとする」スレイは、同じ導師でありながら考え方の違いから互いに相容れる事のない存在である。

ラストクレイドル編13章でヘルダルフと共にプレイアブル化となるが、運営曰く、「ティル・ナ・ノーグであっても彼らがベルベットスレイ達と手を取り合う可能性はない」為、サレ同様、システム上でのプレイアブル化となる。

本作で、見切、祓除朧満月(朧月の技変化)、破邪祓除(祓除の技変化)を新術技として習得。

魔鏡技は「猛蹴連破」「漸毅狼影陣」ヘルダルフとのクロスオーバー魔鏡技で「真・獅子閃刃牙」


関連タグ編集

テイルズオブシリーズ テイルズオブベルセリア TOB


ベルベット・クラウ ライフィセット・クラウ セリカ・クラウ


哀しき悪役 ラスボス 英雄 どうしてああなった


スレイ後の世界の導師。世界を救いたいと願い、穢れと真正面から立ち向かおうという点も似ているが、絶望を知っているかどうかの問題でとったやり方が大いに違う。「ザレイズ」で遂に対面するも、同じ導師でありながら人間に対する考え方の違いから互いに相容れないと思っている。

エルレイン…目的と手段にどこか共通点があるが、アルトリウスにはそうなるまでの過去がある。

カギ爪の男…無くした右腕にカギ爪の義手を身に付け、主人公の大事な人を殺した復讐相手。組織の雰囲気や目的、白をベースとした服装と共通点が多いが、人間的な面では大きく異なる。ちなみに中の人も同じである。















以下物語におけるネタバレあり



元々は孤児であったが、先代の筆頭対魔士であり、国を統一した国王クローディン・アスガードに弟子として引き取られ育てられた。彼と共に世界を救う為、穢れと天族の加護の存在を広める旅をしていた。

師のクローディンは誰も殺さないという条件のもと、不老長寿になる誓約をかけており300年ほど生きていた人物である。自身を守ろうと誓約を破ってしまったために、師匠を目の前で失った(誓約で得た長寿の効力がもう切れかかっていたともされている)。

彼の遺言に従い理に基づいた理想の世界を創ろうと、人知れず業魔退治をしながら、世界中の人に聖隷への信仰と、業魔の存在を伝えて回ったが、戦争が終結し平和になった世の中ではアルトリウスの話を信じる者はほとんどおらず、得意の聖隷術もペテンや奇術扱いされるなどして人間不信に陥っていった。

結局、力不足により地水火風の四聖主と契約を交わすことができないまま(師のクローディンも2柱と契約した段階で倒れた)、人々が信仰の心を失った事を察した地水火風の四聖主はとうとう眠りについてしまった。これによって業魔の自然発生を抑える役目を持つ者がいなくなり、業魔の蔓延する滅びの時代に突入してしまった。こうなると世界は業魔の蔓延によって滅ぶしかなく、業魔の蔓延によってのみ目覚めるとされる五柱目のカノヌシが一度世界をリセットしない限り、四聖主は再び現れない。これが四聖主が眠りにつくたびに文明の滅亡とやり直しが繰り返されていた原因である。

師の期待を全うする事ができないまま世界が終わりを迎える段階に突入した事に絶望し、死に場所を求めて世界を彷徨っていた時、偶然訪れた辺境の村でセリカ・クラウと出会う。セリカの裏表のない優しさに惹かれた彼は、その時に本名のアルトリウスではなく「アーサー」と名乗り、彼女の家族との幸せな生活を送るようになる。


しかし開門の日、緋の夜に業魔化した野盗にアバル村が襲撃される。

流れ者であるアルトリウスと、妻となったセリカは村人達から疎まれていたこともあって、村人達全員に裏切られる形で野盗の標的として差し出された。アルトリウスはセリカの姉弟であるベルベットとライフィセットを連れ出し、村から逃す事には成功したものの、妻のセリカを守り通すことができず、自分を庇って業魔に殺され鎮めの祠にお腹の子と共に落ちてしまった。アルトリウスは怒りに任せ、業魔化した盗賊を全滅させるも効き腕を深く損傷してしまう。

傷ついた彼がセリカの落ちた祠に近づくと、セリカを生贄として受け取ったカノヌシが復活(半分だけ)、その時に初めて鎮めの祠が今まで自分が探し求めていた、五番目の聖主カノヌシの封印場所である事を知る。


カノヌシ復活の強いエネルギーに当てられ、セリカは自分の目の前で生前の記憶を失った聖隷シアリーズとして復活し、お腹の子は10歳前後の見た目の少年、聖隷ライフィセットとして転生した。

直後、アルトリウスの行動を密かに監視していた兄弟子メルキオルが現れ、アルトリウスの家族が野盗に襲われたのは、村人が自分たちの身を守るために野盗に売り渡したのだという事実を聞かされる(事実、物語の序盤で村人もそれを示唆する台詞を言っている)。

アーサーは人間の世界に深く絶望し、妻セリカを殺した仇である業魔や、師の目指した穢れのない世界を作るためにアーサーである自分を捨て、聖主カノヌシの力を使い全ての業魔を駆逐する存在、理を重んじて動く対魔士アルトリウスとなった(しかし完全には捨て切れていないのか、アバルのセリカの墓に1本花を添えていた)。


それから3年間、アルトリウスは妻の妹ベルベットと、弟のライフィセットを引き取って育てていた。

ベルベットには剣の師匠として戦い方を教え、冒険家になりたがっていたライフィセットにはこの世界の事を教えた。

義妹ベルベットに関しては、3年間剣の師匠として振る舞い、彼女の目の前で弟を殺すことによって自身への復讐心を煽ることで、強い「憎悪」と「絶望」の穢れを植え付けられるよう、感情豊かに育てた。

そして、再びやってきた緋の夜、カノヌシの残り半分の力を復活させるため、今度は義弟ライフィセットを聖主カノヌシへの生贄として差し出す。これは、アルトリウスのやろうとしている事を知ったライフィセットが、業魔のいない世界を作りたいという共通の思いから合意の上で行なった事である。ライフィセットは12歳病という病に侵されており、余命がいくばくも無かったために、自主的にカノヌシへの生贄を申し出た(しかし実際は、ライフィセットにこの世の真実を記した書物と、自分の病名が記された書物を日頃から読ませ、生贄を買って出るように3年かけて仕組んでいた)。

一方で、村に潜伏させた部下に指示を出し、ベルベット以外の村人を全員業魔化させ、ベルベットの不安を極限まで煽った。パニックに陥ったベルベットの目の前で、アルトリウスは生贄となるライフィセットの胸を貫いたことで、ベルベットは強い「憎悪」を放ち業魔化する。憎悪のみという"純粋な穢れ"であることがカノヌシに認められ、左腕に喰魔の能力を付与されている。その後は、穢れの発生地の1つである監獄島タイタニアに閉じ込め、荒んだ環境で3年間穢れを食わせ続けた。


その後は、裏切ったシアリーズを使ってベルベットを脱獄させた。ベルベットが脱獄することも計画のうちであり、復讐鬼となったベルベットに自ら野に放つことで自ら破壊行為や犯罪行為を行わせ、言い逃れできない罪を着せた上で真相(ライフィセットの生贄は本人の合意であり、ベルベットの行ったアルトリウスへの復讐行為がライフィセットにとって何の弔いにもならない事)を突きつけて「絶望」に染め、絶望のみという純粋な穢れに染まったベルベットをカノヌシに取り込ませて完全復活させる為であった。


しかしベルベットの絶望は、自分とセリカの息子の転生体ライフィセットの説得によって、絶望しかけた心を完全に打ち消されてしまう(アルトリウスが弟子である自分を信用せずに道具として利用し、楽しかった生活を壊したことはやはり復讐に値するとして、弟の為ではなく、自分が望んだ復讐として今までの行動を受け止めるとした。一方でベルベットは、自分が個人的な感情で復讐を行う悪人だと再認識したため、大きく穢れる事となる)。

ベルベットの吸収に失敗した後は、ベルベットの絶望化を妨害したライフィセットを殺すために業魔化したバン・アイフリードを刺客に放つが、ライフィセットの持つ浄化能力(白銀の炎)により、正気を取り戻したアイフリードの口からベルベットたちに他の四聖主を目覚めさせればカノヌシの力が封じられる事が伝わってしまう。

その結果、自分とカノヌシが儀式のため御座に篭っていた間に部下の特等対魔士が全員ベルベットたちに殺され、四聖主が全員復活してカノヌシの領域が地脈から宇宙に追い出され、対魔士たちが使役していた聖隷たちの意志が戻って解放され、聖隷の力を殆ど失った聖寮は大打撃を受けた。

そして追い出されたカノヌシたちを追ってきたベルベットたちの前に、カノヌシと共に最後の戦いを繰り広げる。


アルトリウスの望む穢れのない世界とは、「穢れの元となる人の感情を消した世界」のことである。負の感情が穢れを生むため、人間全てから感情という思想を奪い、誰も個人の利益を考えず、人類全体で1つの機械のような完全に統率された世界にすることこそが、穢れを生まない平等の世界という解決策であった。

そもそもアルトリウスの掲げる「個より全」の思想とは、裏を返せば全体の為なら少数の犠牲は当然のことという意味でもある。彼が守るのは人間全体であるが、そこに「個人」は含まれていないのである。四聖主がいなくなった以上、業魔の発生を徹底して抑制し続けなければ、いずれ世界は文明がリセットされるレベルにまで崩壊してしまう為、アルトリウスにとってもそれ以外取りようのない仕方ない措置であった(アルトリウスも、四聖主を叩き起こすことで業魔の発生を緩和できることは知っていたが、師と自分がどれだけ手を尽くしても人々が信仰を失い、四聖主が眠りについた事実を見ているため、この方法では一時しのぎにしかならないと考えていた)。


感情を抑制し、人類の存続のために個人の想いを切り捨てるアルトリウスに対し、ベルベットたちは人が人らしく生きれない「歪んだ世界」と否定している。セリカとしての記憶を取り戻したシアリーズも、アルトリウスの望む世界を「人としての情がない冷たい世界」と語り、世界を救う為に家族を切り捨てたアルトリウスを許すことができず、ベルベットを脱獄させる事を決心させた。

ミッドガンド王家はアルトリウスの思想に共感し全面的に協力していたが、ベルベット一行やアイフリード海賊団との出会いで彼らの思想に影響を受けたパーシバル王子は、感情の消えた世界の恐ろしさを実感する。そして父王崩御により王位を継いだ後は、アルトリウスの思想が受け継がれないように公式の記録から導師アルトリウスや聖寮の存在を抹消し、後世に伝えない事を決定している。そのため後世の話である『ゼスティリア』では、実際に活動していた痕跡が各地に残されていながらも、スレイが導師として表舞台に立つまでは、導師の存在はお伽話となっていた。


TOZ-Xマギルゥが刻遺の語り部としてローランス皇家に伝えた伝承でも、彼の名前は「かの者」として伝えられていない。

しかし、導師の間ではライフィセットを介してか代々継承されているらしく、TOZ-Xにおける先代導師ミケルは彼の名前とある程度の事情を知っており、書物に記している。

そして、この事実が記された書物、もう一つの天遺見聞録は後にライラの手によってスレイに渡され、導師の伝承は継承される事となる。




アルトリウスの作ろうとした理想世界について

本作のプロローグ(ゲーム本編の3年前)において、ベルベットの故郷アバル村は緋の夜の影響を受けて、住民たちが一斉に業魔化するという災厄に見舞われ、当時は単なる一般人に過ぎなかったがために業魔に太刀打ちする術を一切持たないベルベットをひたすら逃げ回らせる羽目になる(業魔との戦闘自体は可能だが、ダメージを全く与えられないので勝ち目が無い)のだが、このイベントによってプレイヤーは「普通の人間にとって、業魔の存在がいかに恐ろしいか」ということをまざまざと思い知らされるわけである。

アルトリウスも、このように世界を荒らす業魔の脅威を根源から断ち切るために、そもそもの業魔の発生原因となる世界中の「人間の感情」をカノヌシの力で丸ごと消し去ってしまう、という結論を出した……が。

作中終盤、「鎮めの儀式」によって世界全体とまではいかずとも御座に近い王都周辺がカノヌシの力に覆われ、街の住民達の感情が抹消された様を見ることになるのだが、それは冒頭の「人殺しの業魔達で埋め尽くされ地獄と化した村」とは、また違ったベクトルでおぞましい地獄だった


・完璧に整列しながら完璧に統一された速度で街を歩く人々

・誰もかれもが「個を捨てて全のために尽くすべき」「全ては理のため」などとぶつぶつ呟き続ける

・街角で遊んでいた子供の集団すら「全のために」などと口走り、社会奉仕のことしか考えなくなる

・あくどい手段で色々と儲けていたやり手の商人は「あんなことをして私利を貪り続けた私は穢れている」と淡々と反省の言葉を呟きながら、自殺しようとする

・年をとって体力が衰えた老人は「もう社会の役に立てない自分は生きているだけ無駄」と冷淡に言い切り、街を出てやっぱり自殺を図ろうとする

・美形のパーシバル王子に憧れていた一般人女性は「自分如きが王子に恋い焦がれるなど分不相応だった」とこれまた淡々と述べて、「人間はみな分相応な伴侶を見つけて分相応に生きるべき」と結論付ける

・料理、心水(酒)、音楽、ペットの飼育、景観のための建築物の装飾といった文化の数々を「無意味に感情を刺激するだけの無用の長物」と吐き捨て、排除にかかる

・娘のために食料を盗んだ母親があっさりと処刑されてしまったことに対して「理に反したのだから仕方ない」と何の感慨も無く言い切る娘


更に感情を捨てない者は、聖隷が連れ去りカノヌシが直接魔法陣で喰らうという絶対的な管理体制だった……それは確かに、誰も争わない、誰も悪事を働かない、誰も穢れない、誰も業魔にならない、完璧に整理された平和な世界だった。

だが、この時はまだカノヌシの力が完全ではなかったおかげで自己を失わずに済んだベルベット達が「あいつはこんな気持ち悪い世界を作ろうとしていたのか」と強く憤る様を見て、「こんな世界に生まれるぐらいならいっそ業魔になって思うがままに暴れ回った方がずっとマシ」と感じたプレイヤーは、少なくはないだろう……。


後の導師であるスレイもTOZ-Xに於いて「そんなのは人間の世界じゃない」と否定している。


かつてクローディン達と旅をして彼を知るノルミン達は、真面目で自分1人で背負おうとする人間だと言い、アルトリウスを自由にして欲しいと語った。


結末編集

カノヌシの神依をもってラスボスとして立ちふさがる。

最期はカノヌシを引きはがされ、自身の剣でベルベットに止めを刺され、ベルベットに「殺されたのがセリカではなくお前たちだったら良かった」「世界を救いたかった」今まで"理"で封じ続けていた己の想いを語りながら絶命した。

そして、ベルベットも「もしも死んだのがあたしたちだったら義兄さんはあたしたちのために世界を救ってくれたはず」とそれに同意し、同じ気持ちを抱いていたことを明かした。


愛する者を失わなければ、彼は情熱で世界を照らす真っ当な導師と成れたのかもしれない。


外伝作品での結末編集

ラストクレイドル編で捕らえたヘルダルフの穢れとカノヌシの一部であるライフィセットを使って、ティル・ナ・ノーグでは「オリジン」に統一されてしまったカノヌシを分離し降臨させようとした。一度はベルベットを降すものの、スレイたちに解放されたヘルダルフの一撃を喰らい、ライフィセットを解放されてしまった上に、スレイがヘルダルフの穢れを浄化した事でカノヌシ降臨に必要な穢れを失ってしまった(ヘルダルフは憑魔から人に戻った事で、アルトリウスたちに利用されてきた今までの負荷に耐え切れず死んでしまったが、スレイもヘルダルフも承知の上だった)。

そして倒したベルベットは、息子の転生体の聖隷亡き妻に瓜二つの聖隷の治癒術によって復活し、ベルベットたちとの戦いの末に原作同様にベルベットにトドメを刺された。


ベルベットは死に際のアルトリウスに具現化技術を使ってセリカを生き返らせようとは思わなかったのかと尋ねると、アルトリウスはそんな事をしても自分がセリカを失った事実は覆らない、何よりあのセリカがそんな事を望まないだろうと答えた。

そして原作同様に「殺されたのがセリカではなくお前たちだったら良かった」と、そして「もしお前たちだったなら何の躊躇いもなく具現化して幸せな生活を送っていた」と語り、最期に「元いた世界を救えたのだろうか」と呟きながら死んでいった。

それに対しベルベットは「元いた世界でも自分は義兄さんを絶対に止めていた」と答えた。そして彼女は復讐の完遂と共に人生を終わらせる事になってしまった原作と違い、復讐を果たした後の世界で仲間と共に新たな人生を歩み始める。

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