「……本当にこの出会いに感謝いたします」
「きっと”アート”驚くような奴ですわね。美術館だけに」
概要
導師の素質を持っているものを待つ伝説の聖剣に宿る「湖の乙女」であり、スレイと「輿入れ」の契約をして彼に浄化の力を与えた。さらに天族の中でも「主神」と呼ばれる地位にあり、物語の中でミクリオ、エドナ、デゼルを「陪神」として従える契約を結ぶ。
真名は「フォエス=メイマ」で「清浄なるライラ」の意。
自らに「誓約」をかける事で、殆どの天族から失われてしまった憑魔を浄化する力を得ており、過去にも導師と冒険の旅に出ていた。そのためかなり博学なのだが、誓約のため話す事ができないのが殆どで、その話題になると不自然すぎる誤魔化し方をする。天族の知り合いが多く、若いミクリオ以外のパーティメンバーの天族とは以前からの顔見知りである。
アリーシャを契約する際、ライラは従士反動をスレイに伝えていたが、アリーシャには伝えていなかった。これはライラがアリーシャを想ってのことではあるが、結果的にはスレイを失明させ、かえってアリーシャを落胆させてしまった。この反省から、ライラはロゼを仲間にするよう進言する。
性格
豊富な経験から主神として導師の指南役として助言を行う責任感の強い女性。グリンウッドに生けるものたちを心から愛おしく感じており、グリンウッドに清浄と平和をもたらすのを自身の使命だと考えている。
マイペースな面もあり時々奇妙な妄想を暴走させることも。思いついた洒落は口にしないと気が済まないが、その自らが「上手いこと」と評している洒落のレベルはエドナたちから冷淡に突き放されるほど寒いものがほとんど。
折り紙や手紙を送るのが好き。
「丸まり」には異常なこだわりがあり「アルマ次郎」という謎の存在を敬愛している。
火の天族のため焼き菓子作りが得意。お菓子は「別腹」という認識で食べるのが大好き。
ノルミン一族と旅をした事があり、彼らの憧れの的になっている。
年齢の話はタブー。
容姿
見た者を陶然とさせる華やかな美女。身長の高めなTOZ女性陣の中でも高い方に入り、見た目には20歳より上の大人の女性といったところ。地に届きそうなほど長い銀髪をポニーテールにまとめている。
イメージカラーは赤と思われ、赤と白を基調とした花嫁衣裳のような華やかなドレスを着ている。カラバリ衣装では真っ白なドレスとなり、「輿入れ」設定を意識しているかと思われる。
戦闘
シリーズ初となる「紙葉」を武器にしており、火属性の天響術を用いて戦う。拘束力の強い火属性の攻撃を主体に、自身を中心として発動する近距離術を得意とする。
秘奥義は「焔舞煉撃波」、「プライマリィ・インブレイス」。また予約特典限定で「テイルズオブイノセンスR」より輸入されたコンウェイの「サイレント・エンド」も習得できる。
クリアデータでレディレイクの宿屋に泊まると秘奥義イベント(プライマリィ・インブレイス)が発生する。
余談
「ライラ」はユダヤ教やキリスト教に伝わる受胎を司る夜の天使。
「天族」は作中の古代語解読や英語版では「熾天使(seraphim)」となる。
更に、TOZ女性陣の名前は花の名前に由来することから、ライラックも元ネタのひとつであると考えられる。
企画の初期段階から構想があった女性キャラクターであり、全イラストレーターの中でいのまたむつみへのキャラクターデザイン依頼が最も早かった。そのため、初期設定では彼女がヒロインだった可能性も推察されている。
肩のスリットデザインはグリンウッドでのフォーマルな服の意匠として、他の人物のキャラクターにも取り入れられている。
ゲームリリース間もない2015年10月27日にゲーム本編で起用された松来氏が急逝したことに伴い、テレビアニメ版であるゼスティリアザクロス以降没後に制作・リリースされた作品では、基本的に下屋氏が起用されている。
下屋氏は、生前の松来氏とは同事務所で『カーニバル・ファンタズム』など同じ作品に出演していたことがあり、ゲーム本編製作時のキャスティングでもライラ役のオーディションに参加していた。
公式ブログでは、ライラを演じるに当たり生前の松来氏の演技も大いに研究するなどして収録に臨んでいたことを明かし、ファンイベント後に投稿された記事では、ファンや周囲に対する感謝を述べつつ、「これからも松来氏と2人でライラを演じていきたい」とその意気込みを綴っている(参考記事)。
また、2019年に開催されたテイルズオブフェスティバルにてライラ役で出演した際には、会場のファンからライラとして応援を受けていたことを通じて、自分のライラが受け入れてもらえたことを実感できたとして改めてファンへ感謝を示し、終了時の挨拶でも改めて「これからも松来氏との二人三脚でライラを演じ続けたい」とその意気込みを語り、生前の松来氏と縁が深かった当日の出演者たちが涙ぐんで下屋氏へ拍手する場面もあった。
他の作品への出演
テイルズオブアスタリア
第3章『結晶の大地と導きの光』で登場。
スレイが導師になったきっかけであり、ピュール遺跡と呼ばれるところで聖剣を守っていた。
その後は一行の旅に同行して導師としてのスレイの活躍を見守るが…?
テイルズオブザレイズ
2018年8月末の夏祭りイベントで参戦。
ノルミン達と共に具現化されたらしく、廃墟の街をノルミン達と共に整備して暮らしていた。
天族が人間に見える状況に慣れないらしく、少し戸惑いながらもミリーナ達と接する。
本作で、天紅・帰依、陽炎舞、移紅葉、湯立神楽、フォトンブレイズ・E(フォトンブレイズの技変化)、天紅・二重(天紅・帰依の技変化)、ミラージュフレア(陽炎舞の技変化)、茜紅葉(移紅葉の技変化)、トルネードブレイズ(トルネードファイアの技変化)、獅子神楽(湯立神楽の技変化)を新術技として習得。
魔鏡技は「紅蓮双蛇」「破浄焦炎陣」「ながきよみては」「プライマリィ・エンド」、シオンとのクロスオーバー魔鏡技で「灼熱のバーンストライク」。
思いついた「上手いこと」を言いたがるクセは本編と全くもって変わらず、ある特定の要素を持ち合わせる戦闘キャラクターがパーティーに参加している場合、戦闘開始時そのキャラの要素に合わせた「上手いこと」を発言している。
⇒ 「弓に狙われたら敵はアチャーですわ!」(「あちゃ~」に弓を意味する英単語「arch(アーチ)」を引っかけている)
⇒ 「皇族の方に後続しますわ!」(言うまでもなく、「皇族」と「後続」をかけている)
⇒ 「『かくとだに えやは伊吹のさしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを』と言いまして……。」(引用しているのは実際に藤原実方が詠んだ和歌だが、頭の「かくとだに」という語句に「格闘」を引っかけている)
- アーチェが参戦している場合
⇒ 「箒で飛ぶなんて本気ですか?」(アーチェが乗りこなす「ホウキ」と「本気」をかけている)
- ミラが参戦している場合
⇒ 「清廉潔白な御方のようですわね。」(ミラが操る「精霊」と「清廉」をかけている)
また、戦闘完了後の決め台詞の1つも、「慢心せずに邁進しましょう!」という親父ギャグめいたものとなっている。
なお、ベルベットとの対面で、以前からファンの間で言われていたある人物との関係の一端が垣間見える場面がある。
ちなみに、ベルベットが同じパーティーに参戦しているときも、「まさか、この気は…」と開戦時にライラが呟くこともある。
関連イラスト
公式動画
関連タグ
スレイ ミクリオ アリーシャ・ディフダ エドナ ロゼ デゼル ザビーダ 天族 マオテラス
ストレイボウ:性別こそ異なるがキャラ的にはプロトタイプの1人。
謎に包まれた過去(ネタバレ)
実は、ライラは先代導師ミケルの主神であった。
その者にとって重要な事を誓約にするほど、メリットは大きい「ミケルやマオテラスに関係する事について語らない」という誓約にて浄化の力を得ている。
ミケルが12歳の頃に契約し、通常さん付けで呼ぶライラが様付で呼ぶ唯一の人間がミケル。
ミケルとの浄化の旅の途中、ローランス地下神殿にて人界の穢れにまみれたマオテラスを発見。ミケルと共にマオテラスを人里離れた忘れられた聖地『カムラン』に移動させる。マオテラスは機能不全に陥っていた浄化能力を少しずつ取り戻し、この星の地脈の中心であるカムランから大地に浄化していた。
その後導師を降りてカムランを隠れ里として開拓しようとするミケルと別れ、ライラはレディレイクにて新たな導師を待つ事になる。が、ある裏切りに対する復讐のため、ミケルは「忘れ去られる」という誓約により人々の記憶から消えてしまった。
その後、イズチのゼンライにカムランの顛末を聞いた後に希望を信じて、マオテラスに関連した事について口外しないという誓約を立てた。
作中のライラはミケルの悲劇的な最期について強い後悔の念を抱えており、自らの役目を決めつける余り自分を抱え込んでしまっている。秘奥義イベントは彼女の複雑な心境を知る事ができる。それが原因で自身の力を押さえつけていたが、スレイによって精神的な孤立から解放されることで秘奥義を得る。
自分がどこから来たのかの記憶は曖昧で、気づいたら今のような姿だったという。
1000年生きているらしいが、ベルセリアの時代には「泉の乙女」の伝承はない。実は天族としてはまだ若い範囲、ザビーダとエドナよりも年下の可能性もある。
また原作設定を引用している外伝「テイルズオブザレイズ」では、ライラはベルセリアの主人公ベルベットの亡き姉セリカ・クラウに瓜二つだった事が判明し、ベルベットはライラを見て姉の名前を呟くほど驚いていた。セリカとは性格も似ているらしく、またセリカの転生体にあたる聖隷(現在の天族)であるシアリーズと同じ火属性を扱っている。その真相は現段階では不明。