概要
「私は目をそらしたくありません。自分が選んだ道の先にある現実から」
対魔士の組織「聖寮」に所属する女性で、優秀な一等対魔士。その中でもエリートとされる「テンナンバー」の一人であり、複数の聖隷と契約できる。また、対魔士が「理と秩序」の下に任務を果たしているか監視する巡察官の役目も兼ねており、業魔の脅威から世界を解放するために日夜奔走している。
人物像
宝石を強奪しようとした業魔に故郷の村を襲われ、母親に庇われてただひとり生き残った過去を持ち、その時に負った傷が胸にある(宝石の名前はエレノア、彼女の名前の由来でもあった)。
孤児となった後は修道院に引き取られ、業魔から世界を守るために聖寮に入ったという経緯がある。
そのため業魔を何よりも憎んでおり、復讐のために聖寮に敵対する業魔ベルベットと刃を交えることになる。
後にとある事情からライフィセットの器として契約し、ベルベットたちに同行せざるを得なくなり、同行した当初はライフィセット以外の仲間たちとは折り合いが合わなかったが、旅をしていくうちにベルベットたちの事情を少しずつ理解していく。
単なる勧善懲悪ではない面のある「テイルズ オブ」シリーズの伝統を体現するキャラクターの一人。
立場上、パーティーへの正式加入は6人中最後となる。ストーリー上では合計4回ボスキャラクターとして戦うことになる(4回目のみベルベットとの一騎打ちになる)。
性格
真面目かつ素直な性格で他人を思いやる心を持つが、常に正しい事を正しく行おうと、一貫した強い信念の元に行動している。そのため融通の利かない堅物な一面もあり、聖寮に牙を剝く者には容赦しない。
素直な性格ゆえに感情が表に出やすいが、自らも未熟さを自覚した上で、聖寮の非情な理に徹しようとしている。
ベルベットたちに同行するようになった当初は、本来の目的もありライフィセット以外の仲間たちとなかなか打ち解ける事ができず、特に業魔を憎んでいるためにベルベットやロクロウに対する態度はかなり冷たい。またベルベットとはライフィセットを巡ってかなり険悪な仲であった。
ただし生真面目かつ不器用な性格のため、仲間たちから弄られやすい。しかも仲が悪い筈のベルベットとは元々年も近く、お互い家庭的で家事が得意などかなり気が合う。ロクロウとも打ち解けた後は絡みが増えていく。
勤勉家で聖寮に保管されている蔵書をよく読んでいた為、歴史的な価値のある技術などに詳しい。また手先は器用で家庭的な一面がある。
得意料理はペンギョン料理だが、「あれを食べるの!?」とベルベットには驚愕されていた。逆に苦手な食べ物はほうれん草との事。
戦闘スタイル
武器は槍。リーチに優れた槍による特技と、詠唱の短い聖隷術を操り遠近どちらの攻撃もこなせる万能型のキャラクター。術は威力自体は低めなため、同じく万能型のアイゼンと比べると前衛寄りの性能を持つ。また味方を回復・蘇生させる術も覚える。
ブレイクソウルは敵を上空に打ち上げる「エアリアルストラッシュ」。効果はシンプルだがその分使いやすく、術技との連携がしやすいのが最大の魅力。ストーリーを進めることでより空中追撃に特化したブレイクソウルを習得する。
本シリーズでは珍しく、習得する術の名前が漢字になっている。
容姿
髪型は赤毛に目の辺りの高さで結んだツインテールで、目はライムグリーン。白を基調に、紺に青い袖の上着と、フリルのたっぷりしたスカートと太腿まであるサイハイブーツを着用している。服の中央部には王国及び聖寮の紋章が入っている。
上着は許可を得て彼女なりにアレンジを加えたもの。
物語での行動
以下にネタバレあり
ベルベットたちを追って地脈に迷い込んだ際に、力を使いすぎて業魔化しかけていたライフィセットを救うため、彼の器になることを申し出る。しかしライフィセットの力が巨大すぎて制御しきれないばかりか、逆にライフィセットの方がエレノアを操れるほどであった。
ベルベットとの決闘で敗れた彼女は、ライフィセットの器としてベルベットに付き従うという決闘前の条件に従うふりをしつつ、アルトリウスからの密命であるライフィセットの回収の任を果たすために、ベルベットたちに同行する事になる(なお、密命を受けた場面はベルベットたちに見られており、スパイである事は最初からバレていた)。しかしそのせいでスパイの事情を知らない聖寮からは裏切り者として扱われ、任務のためとはいえ苦悩するようになる。
旅の中でベルベットたち側での世界の現状を見聞きし、ベルベットたちの生き様や事情を少しずつ理解しつつも、本心では聖寮が正しいと信じて疑わず、いずれはライフィセットをアルトリウスに引き渡すつもりでいた。
しかし、旅の中で寄った神殿で、モアナという幼い少女が聖寮によって母親から引き離され、喰魔にさせられて監禁された事を知る。それは周囲の業魔化を防ぐための処置であり、聖寮が掲げる”全”のための”個”の犠牲であったが、幼い少女が犠牲を強いられた事、何よりも母と死別したエレノアにとって母と子を引き剥がすという行為は、例え理にかなっていても許すことのできないものであった。この出来事がきっかけで、”個”を犠牲にする聖寮のやり方への不信感が決定的になる。
更にアイゼンに業魔病は存在せず、全ての人間が元来穢れによって業魔になる可能性を秘めていることを聞かされ、自分が憎んでいた業魔は人間そのものであったことを知り、今までの価値観が全て崩れて思い悩むようになった。
エレノアはベルベットたちに同行して目の当たりにした真実を前に、自分は無知でただアルトリウスに言われるままの存在であったと認識を改めた。そして自らの意思で正しい道を見極めたいと思い、聖寮から完全に離反し、改めてベルベットたちの仲間として同行するようになった。
その後は業魔であるベルベットやロクロウへの態度も改めており、特に険悪な仲であったベルベットとは、終盤では打ち解け軽口を言い合い、ライフィセットの事を頼まれるほどの間柄になった。
ちなみにシナリオの本筋には関係無いが、行く先々の町や村でどんな人間が相手でも真摯に話を聞く誠実さがやたらと男性の心を掴んでしまい、すごくモテる。
が、肝心な所で鈍感なので遠回しなアプローチには全く気付かず、かと言って直球で求婚されてもあっさり断ってしまう、そもそも本人に恋愛意思がやや希薄(対魔士の適性がなければ修道女として一生を過ごすつもりだった)など、結構なフラグクラッシャーであったりする。
サブイベントでは、熱を出してしまったモアナを助けるために、薬を求めてハリア村に向かうが、そこで宝珠エレノアを奪った業魔を見つけ、怒りと憎しみに駆られて戦う。
しかし、その中で自分の中の矛盾があることを理解してしまい穢れが発生してしまう。
ベルベットがモアナの母が残したメモを読み、母について説き、穢れが収まった。
再び喰魔となったモアナに薬を飲ませて、落ち着かせた。
物語終了後は霊応力を失ったが、聖寮に代わって人々を支える活動を率先して行い、以降のマオテラス信仰の礎になった。
外伝作品出演
イベント「まだ、お正月だよ! 対魔士の信念」で参戦。
本作で、雷牙轟斬破(雷牙轟閃の技変化)、霊槍・嵐空旋(霊槍・空旋の技変化)、昇掃浄泡撃(昇掃泡撃の技変化)を新術技として習得。
魔鏡技は、「魂槍・玄武」「エリアルストラッシュ」「ニーベルン・ヴァレスティ」「霊壽・星天」「ダズリング・レゾリューション」、シェリアとのクロスオーバー魔鏡技で「トリリオン・エクセリオン」。
余談
中の人は『テイルズオブレジェンディア』ではフェニモール・ゼルヘスとテューラ・ウェルツェス、『テイルズオブゼスティリア』ではアン・フィルを演じていた。
関連イラスト
関連タグ
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