概要
パチソンとは、オリジナル版とは違うマイナーな歌手に歌わせたレコード、カセットテープ、CDの楽曲のことを指す。その殆どはアニメや特撮番組の歌だが、子供番組とは無関係なムード歌謡やポップスにもパチソンが存在する。
全盛期は1970年代で、当時のフリーダムさがよくわかる。現在でも嘗てほどではないものの、新作が出ている。
決してパチンコソングではない。
特徴
伴奏がおかしい
「原曲と同じ楽器が揃えられない」「オリジナルほどのテクニックを持った演奏者がいない」
「そもそも元の曲をろくに知らない」という理由で原曲から大胆過ぎるアレンジが加えられている。
【例】
歌詞がおかしい
この場合「原曲の歌手が聞き取りにくい」「きちんとした歌詞が入手できず、耳コピに頼らざるを得ない」などの理由がある。本来なら著作権に抵触する筈なのだが、何故か裁判沙汰になったケースは確認されていない。
【例】
歌手が原曲のイメージに合っていない
「オリジナルに近い声質の歌手を雇うギャラがなかった」など理由で明らかなミスマッチ歌手が連れてこられる事が多い。たまにオリジナル版の歌手の歌声に似てる人が来るが、「似せる気がある」と「似ている」とでは差が大きすぎる。
【例】
- 民謡歌手のような『キカイダー01』(ニコニコ動画のコメントにその歌手に関する情報がある)
- レコードを早回ししたかのような高い声の『アマゾンライダーここにあり』(子役が歌っていたという説もある)
- 声がかすれて歌えていない『ゆずれない願い』
- ほんこんが酔って叫んでいるようにしか聞こえない『駆けろ!スパイダーマン』
- 西川貴教に似せた『INVOKE』 等(通称:偽川誰教)
...とは言え、中には名の知れたアニソン、特撮ソング歌手が歌ってる場合もある。その場合はカバーソングと言ったほうが適切。
入手方法
パチソンは、ホームセンターや高速道路のサービスエリアの売店やレコードまとめ売りにされている形態が多く、地方のリサイクルショップでも中古CDコーナーの片隅に置かれ売られているケースがある。
ゲームでは…
太鼓の達人など音楽ゲームで版権楽曲を扱う際も、ゲーム用に音源を用意するために、社内で独自のカバー音源を採用することが多い。原曲と若干違うため「コレジャナイ感」の残るパチソンとカウントする場合もある。しかし、音楽ゲーム自体90年代後半の登場、版権曲の収録がほとんどの太鼓の達人に至っては2001年稼働開始と歴史は浅いためか、原曲と似つかないカバーはかなり少ない。なお、近年ではタイアップ企画などの理由で本人音源の採用率が上がっている。また、音源はカバーだが、歌唱者は原曲と同一の人物というケースも存在する。(ex.ポップンミュージック収録のオラはにんきもの)