UHF帯域用八木アンテナの一種。導波器と呼ばれる部分がX字状になっており、弱い電波でも十二分に視聴可能なレベルにしてくれる。必要があればブースターを設置して更に電波強度を高める。
長所
- 一般的なUHFアンテナを水平方向(パラレル)2基と垂直方向(スタック)2基の合計4基を組んだものと同等の性能を1本のアンテナで実現できる。
で、これ使うと何のメリットがあるの?
いくつか例を挙げよう。Aさんは茨城県古河市に住んでいる。TOKYO-MXがスカイツリーに送信所を移転し、一応電波が届くようになったが他の民放に比べて電波が弱く、安定していない。そんな時、東京スカイツリーへ向けてパラスタックアンテナを建てた所、MXが安定して映るようになった。おかげでAさんはUHFアニメを見ることが出来るようになった。
一方Bさんは三重県鈴鹿市に住んでいる。三重県にテレビ東京系列はなく、最寄りは愛知県のテレビ愛知である。Bさんはどうしてもテレビ愛知を見たく、瀬戸デジタルタワーに向けてUHFアンテナを建てたが全然入らない。そこでパラスタックアンテナを瀬戸方面へ建てた所、ある程度安定して映るようになった。おかげでBさんは開運なんでも鑑定団を遅れなしに見ることが出来るようになり、アニメも大量に見れるようになった。
Cさんは関東平野のど真ん中で、本局も中継局も電波強度が弱くて、どこにアンテナを向けるにも、24素子パラスタックアンテナでないと受信が困難。ただ、空っ風は最強の敵だったりする。
短所
長所ばかりなら世の中の八木アンテナは全てこの種類のアンテナになっているはずだが、そうなっていないのは当然短所もあるからである。
- 電波が届いているがそれがあまりにも弱い場合は受信できない。当然のことながら最寄りの送信所で遠距離受信したい放送局と同じ物理チャンネルを使っていたら当然受信できない。
- 逆に送信所の公式カバーエリア内でこのアンテナを使うと電波を強くしすぎてしまい、受信状態を悪くしてしまう。
- 一般的な八木アンテナに比べて高額。
- サイズが大きく、重量もあり少しの積雪や弱い風、地震などで簡単に方向が変化したり倒壊したりしやすい。これは太いマストと多数のワイヤーで支えればある程度解決できる。