概要
1977年、それまでの蛍光灯フルホワイトの上位種として発売された。量産品としては初の三波長型蛍光灯。
それまで蛍光灯の光は色温度(出している光の波長の中心)が自然光(太陽光)に比べて偏りがあり、特に食品の色が映えないという点が白熱灯(電球)に対するウィークポイントだった。
そのため家電メーカー各社でより自然光に近い蛍光灯の開発が進められ、一部は特殊用途に限って生産・販売が行われた例もあるようだが、一般家庭用にはパルックが先陣を切る形となった。
かつては単純な蛍光灯であるナショナルハイライトや、とりあえず見た目だけ自然光に近づけた(昼白色)フルホワイトの上位種として販売されていた。
この為普及型としての地位はフルホワイト、廉価型としての地位はナショナルハイライトが受け持ち、ホームセンターで量販されていた。パルックは「ややお高い」蛍光灯であった。
しかし1990年に5波長相当の東芝メロウ5が発売されるとパルックですら他社製品に見劣りするようになり、この為長寿命化のパルックPREMIA、さらにメロウ5と同じ5波長相当型の上位種パルックPREMIA Lを経てパルックPREMIA LSが発売され、従来型のパルックが普及型、フルホワイトが廉価型となり、ナショナルハイライトは一般流通ではほとんど見られなくなった。
さらにパナソニックへの社名変更と前後してパルックすら整理の対象となり、一部の小型管および需要のある型に限って、廉価型としてパルックおよびパルックe-dayの商標で生産・販売が続けられている。
現在パナソニック蛍光灯の普及型ラインはパルックPREMIAである。フルホワイト以下も生産はしているものの通販以外で手に入れるのは難しくなった他、パナソニックへの社名変更の際に生産コスト削減のため「フルホワイト」「ハイライト」の刻印が消えた。
パルックボール
1993年に高周波点灯型の電球型蛍光灯として発売。
それまで松下の電球型蛍光灯にはグロースターター式のライトカプセルがあったが、これは要はそれまでの蛍光灯の点灯機器を電球のサイズに無理やり詰め込んだもので、高い上に重いわ、機器が発熱に弱いため用途が限定される(風呂場などの防湿機器は、密閉性が高すぎて使えなかった)わで、あまり普及しなかった。これは他社でも同じであった。
パルックボールは天下の松下といえる製品で、他社の高周波点灯型電球型蛍光灯がどうしても回路接から点灯まで体感できるほどのラグが残ったのに対し、パルックボールはこれがほとんどなく、トイレや洗面所などそれまで蛍光灯が置き換えきれなかった用途に多用されることになった。
2003年に厳密には蛍光灯よりアーク灯に分類される無電極パルックボールを発売するが、超長寿命でコストパフォーマンスではむしろいい部類に入るのだが、いかんせん単価が高すぎたため普及しなかった。松下としてはDCCと並ぶ珍しいポカである。
バリエーションとしては電球状のケースを持たないパルックボールスパイラルがある。
pixivでの扱い
前述のようにもっとも身近な蛍光灯というイメージから、蛍光灯が描かれているととりあえず“パルック”タグがつくようである。また天使の輪やそれに類するものを持つキャラにこのタグが貼られることがある。
『艦隊これくしょん』の龍田の頭の上にもそのような感じの装飾があるが、受け手側が「太平洋戦争当時(つうか天龍型はほぼ第一次世界大戦中)の軍艦にナゼSFチックな装備が?」と悩んだ結果、絵師自ら絵に“パルック”と描き入れることもある。