「ビッ!ビッ!ビッ!ビッグボンビー!」
「持ち金がマイナスでどうしようもないようだな!」
「もっと!もっと!マイナスをビッグにしてやろう!」
概要
- デザイン:ありがひとし
『令和も定番』にて登場した新たなるボンビー。全身を覆う臙脂色の服に「貧」の文字があしらわれた目出し帽、そして大きな唐草模様の風呂敷包みと、ブラックサンタに泥棒をプラスした容姿となっている。帽子には地球の飾りもあり、いかにこいつがビッグなのかが窺い知れる(とはいってもキングボンビーよりは小さいが)。
ビッグになるものとは「借金」。サイコロ(これもビッグ)の出目の数だけ借金が何倍にも膨れ上がる。場合によってはキングボンビーよりも遥かに大きな金銭損失に繋がるだろう。
参考までに、10億円の借金から4連続ビッグボンビーのサイコロで6を出す(借金が6倍になる)と、その借金は1兆円を余裕で越えてしまう。
しかし、桃太郎電鉄シリーズにおいて借金は脅威ではない。
いくら借金が膨らんでもそのままゲームを続けられるうえ、徳政令カードや目的地到着によって借金は全て棒引きになるためである。それこそキングボンビーに大きな借金を背負わされた場合の対策は、貧乏神をつけっぱなしにしてカードを買ってきてもらうという攻略法が仕込まれているほど。
キングボンビーが恐ろしいのは持ち金プラスから借金に追い込まれる所(ひいては、それによって物件を売らされる事)であり、元から借金しているなら、それが何倍になろうが全く困らない。
それどころか、「たいらのまさカード」などを持っている場合、ぶっちぎり一位のプレイヤーを一瞬で壊滅させる武器にすることすら可能。
なお、持ち金がマイナスでないプレイヤーに取り付くと「つまらないな」と言って即座に貧乏神に戻る(彼の弱点らしい)。つまり上位のプレイヤーには一切被害を与えないと言う点も、貧乏神として非常に異質(基本的に貧乏神系の被害は上位の方が大きくなりがちで、それによって順位変動を起こして盛り上げるのがゲーム的役割であるため)。
総じて、歴代の特殊ボンビーの中でも、もっとも地味で無意味なボンビーと言ってしまって良いだろう。
流石に無意味と感じられたのか2021年4月22日に配信されたバージョン1.2.0以降は憑りつかれている間徳政令カードが使えなくなるという調整が施された。ボンビー系で調整に入るのはシリーズ通して初の事例となった。
まあ、結局は変身解除後に徳政令カードを使えてしまうので、無意味さにさしたる変化はないのだが……。
テーマ曲は「奈落のビッグボンビー」(関口和之作曲)。関口氏が久々に担当したボンビー系BGMとなった。
ももいろクローバーZとのコラボである「桃鉄GP2021冬」では派生形態である「サンタボンビー」が登場。
こちらはビッグボンビーとは対照的にサイコロの出目の数だけ所持金を倍にする。持ち金がマイナスだとこの形態に変身しないのも、ビッグボンビーと逆。
この形態はボンビー・モンキー以来のターゲットに一切攻撃せずに善行の限りを尽くすボンビーとなる。
BGMはももクロコラボテーマソングでももいろクローバーZが歌唱する『BUTTOBI!』。
余談
開発段階では持ち金も倍にする能力があり「敵か味方か?!」というキャッチコピーも用意されていた。サンタクロースを彷彿とさせるデザインはここに由来するのかもしれない。
もっとも、序盤ならともかく中盤以降は、1度持ち金を倍にされるだけでも相当なバランスブレイカーである。実際、過去作に登場する「持ち金2倍マン」は、一定金額の現金を所有している際には登場しない、と言う制限をかけられている。
また、前述したように桃鉄GPではサンタボンビーが登場したが、3年決戦の限定要素でありながら、それでもあまりに強力過ぎて「サンタボンビー次第でゲームがあっさりひっくり返る」と言う運要素の高いゲーム性になっている。
これが金額も年数の制限もなければ、もはやゲームが破綻してしまう。前述したように無意味なボンビーなのは、この要素がボツになったためとも考えられる。
ただし、過去作のロシアンボンビーのように「(プラス前提での)所持金×サイコロの目=その金額分を払わなければならないカードを強制的に押しつける」的なものであれば、間違いなくかなり厄介な存在となった。
メダルゲームでは
2023年4月稼働開始の「桃太郎電鉄メダルゲームも定番!」にて、大当たりチャンス「ビッグボンビーゲーム」として登場。
7回までサイコロを降り、被らない出目を出す度に獲得メダルが倍になっていくが、出目が被ると半減になってしまう(本家のキングボンビーの悪行にかつて存在した「パネルアタック」に近いルール)。
獲得メダル25枚からスタートし、6回連続で成功する(全ての出目が被らずに出る)と1600枚の大当たりとなる。4回成功(獲得メダル400枚)の時点でドロップアウトも出来る。
弱キャラの本家から一転、キングボンビーに並ぶ大当たりの可能性を秘めたキャラとなった。