概要
新発田高等学校、青山学院大学文学部英米文学科卒業。桑田佳祐と最も早く知り合った男であり、原由子は彼と桑田が「温泉あんまももひきバンド」で演奏していたのを目撃している。
サザンオールスターズの活動では、作曲とともにボーカルを取っている曲がいくつか存在する(「ムクが泣く」「南たいへいよ音頭」など)。
なお、桑田以外でサザンの曲で作詞を行ったのは彼が最初(1980年「ひょうたんからこま」)。彼の作詞は、すべてユーモアあふれるもの、かつ桑田以上にある種の哲学を感じさせる。
体調不良(循環器系のトラブルによる症状)のためサザンの活動から一時期離れたことがある(1993~95、作品だと「エロティカ・セブン」「素敵なバーディー」など)。
人柄は、寡黙かつ温厚。著書『突然ですがキリギリス』では「無口」とレッテルを貼られるとろくなことがないとして、「僕は単なる人見知り」と真っ先に断っている。
その一方で交友関係は広く、彼のソロアルバムにはいつも沢山のゲストが参加する。『口笛とウクレレ』の竹中直人、『ウクレレキャラバン』のつじあやの、YOU、大貫妙子、さらに『砂金』の明石家さんま(関口は、「アミダばばあの唄」B面を作っている)、桂文珍、所ジョージ、嘉門タツオほか、同アルバムには30人以上が参加している。
サザンのライブでの、桑田によるMCでは、そのテンポに突っ込みを入れられるのがお約束。
関口曰く、桑田の癖は「ボクをイジる」ことである。桑田曰く、「サザンのお地蔵さん」。
かと思えば、関口は桑田を「日本音楽界の至宝」「アイデアがどこから湧いてくるのか枯れない泉」と、桑田は関口を「新潟が生んだ天才」として演奏テクニックを「知的でカッコいいベース」「自由で奔放でありながら実に手堅い」と、本音を漏らしている。
しかしながら、桑田にとっては「一番長い付き合いである筈」の関口と「スムーズなカンバゼーションが成り立たないことが私の唯一の悩み」というのも本当のことであるらしい。
才能
漫画やイラストも得意とし、原由子、爆風スランプのアルバムのジャケットを描いた事や、週刊少年サンデー増刊号に4コママンガの連載を持ったこともある。
さくまあきらの紹介で、鳥山明と会った際、「あ、Dr.スランプの人だ」「あ、サザンオールスターズの人だ」と、お互いに緊張してうまく話せなかったという微笑ましいエピソードもある。
小説家としては、エッセイ集『突然ですがキリギリス』を執筆。
放送作家としてはフジテレビの深夜番組「冗談画報」の構成を担当。
フジテレビの宮沢りえ主演ドラマ「いつも誰かに恋してるッ」に出演。本人のキャラクターによく合う、寡黙な喫茶店マスターの役だった。ドラマ内では宮沢の相談相手で、またピアノを弾くシーンも見られた。
ハドソンのゲームソフト「桃太郎伝説」「桃太郎電鉄」シリーズでは、BGMの作曲を担当し、「桃太郎電鉄」には彼に似たウクレレ職人や彼の所属するグループに似た「サザンカオールスターズ」が登場している。
2005年11月6日から2009年3月までDate fmでラジオ番組『関口和之ののほほんストア』(水曜21:00-21:30 JST)のパーソナリティを務める。無類のハワイ好きでもある。
関口とウクレレ
サザン活動休止中にハーブ・オオタと出会い、以後ウクレレに傾倒してゆく。1994年末にサザンに復帰してからもサザンと平行してウクレレプレイヤーとしての活動を続けており、ウクレレをフィーチャーした作品を多くリリースしている。
2000年からは毎年8月に『UKULELE PICNIC』と称したコンサートを開催している。参加者はIWAO、ジェイク・シマブクロ、高木ブー、ペティ・ブーカ、つじあやの、ウクレレえいじなどのウクレレ奏者の他、玲葉奈、LaLLa、KONISHIKI、分山貴美子他、関口と縁のあるミュージシャンも多数参加している。また、フラダンスのコーナーやアマチュアのウクレレ演奏のコーナーもあり、朝から晩まで、ゆったりハワイ気分に浸れるイベントとなっている。
ウクレレをきっかけにハワイの文化への愛着を持っている事を度々語っており、2002年夏に桑田のレギュラーラジオ番組『やさしい夜遊び』にゲスト出演した際には「大激論日本VSハワイどっちのビーチショー!」という企画を実施し、日本派の桑田と激論を交わした。
容姿
帽子に口ヒゲが特徴。(大のサザンファンである爆笑問題が「実は付けヒゲです」「そんなわけねぇだろ!」とネタにしたことも)。
帽子は彼のトレードマークとなっているほど。同じく、トレードマークの口ひげは1度だけ剃った事がある。この姿はサザンのシングル「東京シャッフル」のPVに残っており、本人曰く「ラジオの企画で桑田佳祐に無理やり剃られた」とのことだが、当の桑田は「覚えていない」ととぼけている。
ちなみに、「勝手にシンドバッド」のジャケットでは付け髭(原由子『娘心にブルースを』)。
あだ名
あだ名は以前飼っていた犬の「ムク」が本人に良く似ていたことから「ムクちゃん」。
また、無口だから、という説もある。