概要
ブラジル連邦共和国のナショナルチームを指す。各代表のユニフォームはカナリアイエローをベースとして、グリーンがアクセントカラーとして使用される傾向が強い。ゆえに、メディア各社は『カナリア軍団』との呼称をよく使う。
『サッカー王国』と呼ばれるほどサッカーは国技として大衆に受け入れられており、一般市民でも難なくリフティングをこなせる人は多い。その他、バレーボールでも世界トップの成績を残してきた。
サッカーブラジル代表
『セレソン(選抜)』の愛称で国民から敬愛される代表チームは世界のサッカー界に影響を与えてきた。FIFAワールドカップでは最多5度の優勝を誇る。特に、1958年FIFAワールドカップスウェーデン大会で劇的な活躍を魅せ、自身が付けた背番号"10"をエースストライカーの番号とした神様ペレの存在は崇拝対象となっている。今日でも、背番号"10"を引き継ぐエースストライカーネイマール(パリサンジェルマン)をはじめ、数多の国外チームに選手を供給し続けている。
一方、FIFAワールドカップでは2002年日韓大会以降は優勝から遠ざかっている。国内のサッカー人気も2014年自国開催となったFIFAワールドカップで起きたミネイロンの惨劇を発端とするセレソンへの失望、娯楽の多様化、ブラジルサッカー界の保守化など、様々な要因が重なって低迷している。
近年では欧州ビッグクラブと南米プロチームで賃金格差が発生しており、有望なブラジル人少年少女らは若い年齢でヨーロッパチームに青田買いされている。そのため、トップチームの代表を選ぶ際にブラジルサッカー協会が有望株となる自国籍選手を全員把握しておらず、すでに他国代表として引き抜かれているケースが発生している。また、セレソンも欧州仕込みの組織サッカーが身体に染みついている選手が多く、ヨーロッパ各国と対戦しても以前より勝てなくなった。地元メディアが欧州の国やクラブに試合で負けることを仕方ないと報じる事例も増えており、かつてのような個人技でピッチを制する南米仕込みの選手が目立たなくなっている。