概要
アメリカのアニメ『チキチキマシン猛レース(原題:Wacky Races)』および『スカイキッドブラック魔王(原題:Dastardly and Muttley in Their Flying Machines)』の主人公。ちなみに原題の名前は「Dick Dastardly」(ディック・ダスタードリー)。
突き出たアゴと大きな鼻、細くて長いカイゼル髭が特徴。飼い犬兼相棒であるケンケンとコンビを組み様々な悪巧みを企てる。失敗するとケンケンに責任をなすりつけたり作戦のためにコキ使ったりなどしているため、ケンケンからは憎まれている。
日本語版では「ブラック魔王」と名付けられてるものの、全体的な彼のシルエットを見る限りブラックである要素は皆無に等しく、むしろ彼自身の服装はパープルで統一されており、容姿的にも彼の方がブラック魔王本人に近い容姿である。
『チキチキマシン猛レース』でのブラック魔王
出場番号00「ゼロゼロマシン」のパイロット。レースに勝利する為に、マシンに様々な装備を搭載し他車への妨害を行う。また、ゼロゼロマシンから降りて妨害作戦を行うことがあり、例えば、崖の上から大きな岩を落とそうとしたり、他車を遊園地などへ行かせてコースアウトさせたりすることもある。しかし、そのほとんどが失敗もしくは裏目に出ており(その理由も多種多様で、中には相棒であるケンケンの行動が原因で失敗することもある)、最終的にはコースアウト等による失格や他車から追い越されるなどで1度も優勝したことがない。
彼の愛車である00マシン、実は速力などの基本的なレースマシンとしてのスペックは、出場車両の中でもトップクラスの優秀さを誇り、レース中に数回先回りして停車する余裕
ができるなど、普通にやってれば数回優勝していたのに、しょうもない妨害で自滅して大体結局最下位(ひどい時にはゴールすらできずに終わる)に甘んじているが、4位になったりする場合もある。
『スカイキッドブラック魔王』でのブラック魔王
敵国アメリカの伝書鳩のポッピーを付け狙うブラック飛行隊のリーダー。ポッピーを捕まえるために新型飛行機による空中捕獲作戦を展開するが、大抵失敗して逆に飛行機を破壊させられたりしている。上司である大臣には頭が上がらず、ことあるごとに嫌味を言われたり怒鳴りつけられている。
なお、ブラック魔王たちの作戦室や魔王の自室には、前述の『チキチキマシン猛レース』では一度も優勝していないはずなのに、何故か来歴不明の優勝記念品がある。これについては後述。
『ケンケンのフェンダー・ベンダー500』でのブラック魔王
『チキチキマシン猛レース』の続編である『新・チキチキマシン猛レース ケンケンのフェンダー・ベンダー500』では、前述のゼロゼロマシンから巨大なスパイクタイヤを搭載した「ゼロゼロマシン・ターボ」にリニューアルして出場している。なお、ブラック魔王とケンケン以外のレーサーは全員ハンナ・バーベラで制作された様々な作品の主人公達に入れ替わっている(但し、流石にあの猫とネズミは登場しない)ため、『チキチキマシン猛レース』から引き続き参戦しているレーサーは、実はブラック魔王とケンケンだけである。
そして、実はこの作品の最終話である「The Yukon Win It 500」では、なんと念願の優勝を果たしている(前述の優勝記念品はこの時に獲得したものである)。
『Wacky Raceland』でのブラック魔王
2016年に刊行された、ハンナ・バーベラ・プロダクションの作品を基にしたコミックシリーズ「Hanna-Barbera Beyond」の1作品にして、キャラクターの設定が本家よりも過激な設定になっている(どういう設定になっているのかについては日本語版Wikipediaも参照)『Wacky Raceland』でもブラック魔王は前述の「ディック・ダスタードリー」として登場しているのだが、その際に、なんとブラック飛行隊ではなく、著名な元ピアニストという設定になっている。
『チキチキマシン猛レース!』でのブラック魔王
リブート版における『チキチキマシン猛レース!』では、『チキチキマシン猛レース』のブラック魔王の息子で、『スカイキッドブラック魔王』のブラック魔王の孫であり、妨害工作をするのは相変わらずだが、本家ほどの悪党ではなく、他のレーサーとは友人のような関係で、彼らと同行する事が多くなる。