概要
ホメオスタシス(恒常性)とは、生物等が一定の状態を保とうとする性質のこと。
体温を一定に保とうとするのも、血液中の成分を一定に保とうとするのも、怪我が治るのも、生理周期も、恒常性によるもの。
恒常性が崩れた場合、それは身体状態の異常を示す≒病気
負のフィードバック
恒常性の維持の説明に欠かせないのは、フィードバック、特に負のフィードバックである。
例えば、体温が高くなった場合…汗をかき、指先や足先の血管が広がって放熱しやすくなる。放熱が進むと体温が低下する。すると、汗や血管の拡張が停止する。
【現象A】が正常値
↓
【現象A】が変化する外的・内的要因の発生
↓
『【現象A】が過剰(不足)する』
↓
『【現象A】を処理(供給)する機能が活動開始』(【現象B】)
↓
【現象B】によって【現象A】が低下(増加)する
↓
【現象B】停止→最初に戻る
要約すると「変化に対するリアクションによって、リアクションそのものを停止させる機能を内包したもの」となる。
恒常性の乱れ
所謂病気は恒常性の乱れを原因としている。
(上がった熱が下がらない、カロリーの供給と消費のバランスが取れないetc...)
なお、生命は活動する以上自らの様々な状態を乱し続けているが、それを修復しきれていれば健康、修復しきれなければ(または修復に異常があれば)病気ということになる。
創作におけるホメオスタシス
テーマが大きいため、ホメオスタシス自体を扱っている作品は少ない(大凡生命を扱えばホメオスタシスの領域に踏み込んでいるが、病気や怪我、環境問題など個別に相応しい分類がある)。
黒王(DRIFTERS)のように生命の増殖を攻撃手段にしたり、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の「マホイミ」やスレイヤーズのヒーリング反転のように回復手段を攻撃に転用したりと一部の作品で見られる程度である。