マッドハッター(バットマン)
まっどはったー
マッドハッターとは、バットマンに登場するヴィランである。
本名:ジャービス・テッチ。
彼はルイス・キャロルの小説『不思議の国のアリス』に登場する、「いかれ帽子屋」をモデルにしている。
科学者であり、他者の心に影響を与えて操作するマインドコントロール装置を発明して使用。他人を操って犯罪を行っている。
初登場は、1948年『バットマン』第49号。
ビル・フィンガーと、ルー・セイヤー・シュワルツによって創造された。
人物
あらゆる形や大きさの帽子に魅了されており、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」に傾倒。特に登場するいかれ帽子屋に興味を覚え、自身がそのキャラクターであると思い込んでいる。
小児性愛者であるらしく、幼いバーバラ・ゴードンを誘拐し、アリスに扮させてお茶会に参加させたり、家出をした他の子供たちを誘拐して『不思議の国のアリス』の登場人物に扮させたりと、子供に対する執着がそこかしこで描かれている。
ゴールデンエイジ、およびシルバーエイジには、ごく普通の金品狙いのヴィランとして登場。
しかし80年代以降に登場した際には、マインドコントロール装置を用いるようになり、「不思議の国のアリス」および、劇中登場の帽子屋に傾倒する狂気のヴィランとして描かれるようになる。
超能力や超人的なスキルは持たないが、催眠術や直接的な技術的手段によって、人間の心を支配し制御する方法についてかなりの知識を持つ。
その外観は、歯を剥き出しにし、笑みを浮かべているような表情の小男。
「不思議の国のアリス」のお茶会シーンの挿絵に描かれた、いかれ帽子屋によく似ている。
ただし一時期に出た偽物は、赤い口髭を生やしている。下記参照。
映像作品では、1966年の実写ドラマ「怪鳥人間バットマン」に登場。演者はデビッド・ウェイン。
機械の目が付いたトリック用のシルクハットを被っており、犠牲者を意識不明にする催眠光線を発射する。こちらは下記の偽物をモデルにしているため、赤い口髭を生やしている。
近年では、ドラマ「ゴッサム」にシーズン3から登場。演者はベネディクト・サミュエル。
プロの催眠術師で、機械装置や自身の技術で他者の心を操る。また、自分自身や手下、犠牲者を、『不思議の国のアリス』の登場人物に仕立てたり、妹のアリスの血から人を殺人狂に変えるウイルスを作ったりしている。
90年代の『バットマン:ザ・アニメイテッド・シリーズ』のエピソード「Mad as a Hatter」に登場。
アリスと帽子屋に傾倒する科学者で、マインドコントロール技術と電子工学の天才である。
帽子の中に埋め込まれたマインドコントロールのマイクロチップを使って脳波を刺激し、コントロールする実験を行っている。
秘書のアリス・プレザンスに恋するも、彼女には既に相手がおり、しかもテッチからの求愛を知らぬ間に拒絶してしまっていた。そのため、自身の装置を用い、アリスをマインドコントロールで操り、「不思議の国のアリス」の一場面を再現するような犯罪行為に手を染めてしまう。
バットマンにより阻止されるが、後のエピソードでバットマンに仮想現実の夢を見せ、復讐せんとする。
デビュー後、1956年「ディテクティブ・コミック」#230にてマッド・ハッターは再登場するが、背が高く、赤毛でずんぐりしており、派手な口ひげを生やしている。
こちらもジャービス・テッチを名乗るが、オリジナルとは異なる別人で、目的は「古今東西の帽子を盗みコレクションする」事。自身のシルクハットには、火炎放射器やノコギリのような様々な武器を内蔵している。
一番の狙いは、バットマンの頭巾。
81年にテッチが戻り、この偽物を殺害したと主張。しかし87年に再登場する。
なお、66年版の実写版マッド・ハッターは、この偽物がモデルの為、赤ひげを生やしている。