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概要編集

和名マトシボリ
学名Apogonichthys ocellatus
英名Ocellated cardinalfish
分類コモリウオ目(またはスズキ目 スズキ亜目 スズキ上科) テンジクダイ科 コミナトテンジクダイ亜科 ナンヨウマトイシモチ族 ナンヨウマトイシモチ属
体長3~6cm
分布域日本(琉球列島)、台湾~南アフリカのトランスカイに至るインド・西部太平洋

少し異質な雰囲気を纏ったテンジクダイ科の小型海水魚

同じくテンジクダイ科で名前的に関連性がありそうなシボリとは特に近縁ではなく、ハワイマトイシモチなどに近縁。

日本では沖縄奄美の海で見られるが、黒潮に乗った個体が九州や四国太平洋側、和歌山県、静岡県、神奈川県、房総半島などでも記録されている。

これらは無効分散(死滅回遊)とされているが、近年は年明け後も見られる年があることから、一部は越冬している可能性もある。

形態編集

目の周りのカメラの絞りやダーツの的のような模様と、第1背鰭にある黄色く縁取られた濃紺色の眼状紋が特徴的。

これらの特徴は姿が似た近縁種のハワイマトイシモチなどとの識別点となる。

目からは放射状に3本の褐色縞模様が伸び、前鼻孔には被弁があり目立つ。

側線は完全で尾鰭まで伸びており、後部の側線鱗は細く、体表は22~24個の大きな有棘鱗で覆われている。

各鰭は丸みを帯び、体色は淡褐色~黒褐色。

頭部付近は黄色みを帯びることもある。

生態編集

温暖で波が穏やかな浅海域のサンゴ礁や岩礁域、その周辺の磯などで見られ、日中は岩や海藻、サンゴなどの陰に潜んでいる。

夜行性で、夜間に小型甲殻類や動物プランクトン、小型底生動物などを捕食する。

夜磯採集や岸壁採集などで捕獲されることが多い。

オスは番となったメスが卵塊を産むとすかさず口に含み、孵化するまで口内保育を行う。

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