概要
かつてのソビエト社会主義共和国連邦(СССР/USSR)で打ち上げられ、ソ連と後継国家のロシア連邦で運用された宇宙ステーション。日本では「宇宙特派員」の秋山豊寛が滞在したこと、ソニー製のMSX2(HB-G900AP)を搭載していたことで知られている。
サリュートの後継機として計画され、ソユーズによって1986年に打ち上げ。1990年12月にはTBSの秋山豊寛が(NASAの毛利衛に先駆けて)日本人初の宇宙飛行を達成した。1998年にはフジテレビの企画でガチャピンが滞在したこともある。
1995年から1998年にかけてアメリカ合衆国との共同プログラム「シャトル・ミール計画」が行われ、ミールの一部のモジュールがスペースシャトルにより打ち上げられたほか、アメリカ人宇宙飛行士がミールに長期滞在するようになった。1998年に建設が始まった国際宇宙ステーションのロシア側区画はこのミールの発展形である。
2001年3月23日大気圏に突入し、廃棄処分された。
ミールの初期に打ち上げられたモジュール(コアモジュールとクヴァント)は予備機が製造され、1989年に名古屋市で開かれた世界デザイン博覧会で展示された後、民間企業を通じて苫小牧市に渡り、苫小牧市科学センターの「ミール展示館」に展示されている。本物の宇宙ステーションが展示されているのは世界でここだけである。