概要
語源は「明瞭(めいりょう)」である。視認性を要に開発されたフォント。
デザインはサンセリフ(ゴシック体)系に属しており、直線部分と曲線部分がはっきりし若干膨らんだ印象の字形となっている。
実は、膨らんだのではなく「高さを縮めてある」。日本語と英文を混ぜて書くときに違和感の無い見た目にする目的で、一部のラテン文字の下側部分(「j」「g」など)を綺麗に見せるようにするにはどうしたらよいかを考え、その結果「文字の底部分にあたるベースラインを少し高くする」という発想に至る。それが、文字が横に広がっているように見える理由である。
WindowsVistaより採用された。WindowsXP末期には改造デスクトップが流行し、Mac並にアンチエイリアス徹底をやろうと思えばレジストリを弄るレベルの方法でシステムフォント変更をするしかなかったが、Vistaからは標準でアンチエイリアスにありつくことができた。ただレガシーアプリではやはりMSゴシックが出てくる。
日本国外版のWindows10には入っていない為、任意でダウンロードしない限り使えない。また、MacではMS-Officeをインストールすると当該アプリでのみ使用可能。
長所
- MSゴシックより格段に美しい。長時間見ても目が痛くなりにくい。Windowsの場合は見栄えの良いゴシック体が少なかったので尚更である。
- 新JIS規格「JIS X 0213」に基づいて文字種を増やしてある為、種々の互換性の問題が解決される。例えば、戸籍法施行規則に基づく全ての人名用漢字が使用できる。
- とはいえメイリオでも表示できない漢字などはまだ存在する。スタイルシートを設定できるユーザーは、メイリオと「Microsoft YaHei」「Microsoft JhengHei」(デザインの似た中国語フォント)をセットにすることで、メイリオでサポートしていない漢字を違和感無く表示できる。日本語で使う漢字すべてをJIS X 0213で賄えるわけではないのだ。これはヒラギノにも同じ事が言える。
短所
- AAがずれる。たとえばモナーとか。これでAA文化はさらに衰退した。
- なお、フリーフォントまたはOSに標準でついてくるフォントの中では「BIZ UD P ゴシック」がMSPゴシックと文字幅をほぼ合わせてあるので、こちらを使用する方法も有る。
- 古いフリーソフトなどで、MSゴシックに合わせて作られたために表示がずれるものがある。
- 「日本語に斜体はいらない」という思想でつくられたため、欧文以外が斜体にならない。日本語の斜体は「◯◯のコラボタグ一覧」等で多用されているため、正常に表示出来ない。
- デザインの現場では推奨されていない。これは、この書体がマイクロソフト社からの厳しい納期に対して「文字のパーツを工業製品のように作る」という手法で完成させたものだからである。
メイリオとピクシブ
pixiv(本家)は、Helvetica Neue・Arial・ヒラギノ角ゴ・メイリオの4種を指定している。
ピクシブ百科事典では、2019年4月4日現在、Arialとゴシック体のみが指定されている。
関連タグ
カゲロウデイズ:ミュージックビデオで使われている。
(◕‿‿◕): pixivでの一番の被害者