概要
二人は幼馴染であり、お互いを「ニコ」「モイちゃん」と呼び合っている。小4の時にニコの魔女修行のために一度別れたが5年ぶりに再会。鬼の力を持つ守仁は、ニコに降りかかる災いを回避するため使い魔となり、彼女と同居することになった。
ニコは幼いころから自分を助けてくれた守仁のことが大大大好き。彼女の恋心はもはや他の同居人や友人の間でも周知の事実となっており、恋路を応援されている。
…のだが、守仁はニコのことをなかなか異性として意識しない。彼女が一生懸命にアプローチしても目が真っ黒である。しかし、守仁も少なからずニコのことを特別な人だと感じてはいるようだ。
作中での絡み
幼少期
2人の出会いは幼少期まで遡る。
当時、鬼の力をコントロール出来ずにいた事と母親の死により絶望をしていた頃に、たまたま近くで魔法に失敗してゴミ溜めに閉じ込められていたニコを助けた事が始まり。
近所に住んでいた守仁とニコは、互いが鬼の末裔と魔女であると知っていた。守仁は毎度ニコの様々な魔法に巻き込まれたり、ドジこいた彼女を助けたりと手を焼いていたようだ。
この頃は2人とも自分の持つ力をコントロールできずに苦しんでいた。守仁はいじめっ子に手加減できず過剰なケガを負わせ、ニコは魔力の暴走で自宅を半壊させたために父親が出て行ってしまった。
このように2人とも孤独な中で、お互いがお互いの救いであった。ニコは、強すぎる力を周囲から恐れられ、避けられた守仁の友人で在り続けた。守仁もまたニコのそばに居続け、さらに彼女を守るため鬼の力をコントロールする修行を始めた。
そして小4の時にニコは魔女の修行に出る事になり、その時「傷を治せる魔法を覚える」と言っていったんお別れとなる。このように守仁とニコは互いの存在があったからこそ、自分の力に飲み込まれず、それを人の為に使えるようになったのである。
再会
修行を終えたニコは再び住んでいた町へと戻り、災いを回避するため、使い魔となった守仁の家に同居する事となった。守仁の父親は仕事の都合で家にいないため、事実上の2人暮らしである。ニコは昔以上にイケメン男子に仕上がったモリヒトにメロメロ。同居生活に浮かれまくるが、対するモリヒトは真面目・クール・目真っ黒。「俺の任務はニコの護衛」という使命感を抱いており、色恋沙汰に発展する気配は皆無であった。
カンシ加入後
乙木家にカンシが加わった後、ニコは彼にちょくちょく恋愛相談を持ち掛けている。鈍感なモリヒトを振り向かせるために二人で「なびかせろ作戦」を実行するなど策を練るが、やはりモリヒトの目は黒いままだ。モリヒトとしては、護衛対象とボディーガードの間柄で私的な感情を持つことは任務の妨げになると考えているようだ。
そんな中、学校の遠足でモリヒトが他の女子に告られる&ニコがその場に居合わせるという事件が起きる。この女子との会話を切っ掛けに、守仁は父親を失い悲しむニコを抱っこしたことを回想。口にはしないものの内心ではニコの事を「守るべき大切な人」と思っていることが判明した。さらにその後アクシデントで落下してきたニコをお姫様だっこした。
「犬と雨滴」の予言に沿った災いが発生した時は、強敵ウルフを倒したモリヒトは感極まってニコを抱きしめていた。
ケイゴ加入後
ケイゴもカンシと同様にニコの恋愛相談にのっている。なかなか鋭い所のあるケイゴは「モリヒトはそもそも異性に興味があるのか」という疑問を抱く。モリヒトが言うには、煩悩を抑える修行をしていたため異性に興味を持つのは悪と言うイメージがあるのだという。そこでニコは煩悩を解き放つ魔法を使用。効果は一時的なものだったが、モリヒトは自分の心を解き放つのも悪くないと思えたようだ。
その後、友達からチケットを譲り受けたモリヒトは(カンシとケイゴが気を利かせて断ったため)ニコを誘って映画に行くことになった。ニコは表情が顔に出ないモリヒトに、感情が分かりやすくなる魔法をかけてデートに臨み、改めて彼の人となりを知ることができた。なお、映画の後に行った夏祭りで、ニコがカンシ達に合流するか尋ねたところ、モリヒトは「まぁ…いいんじゃねえか」と、2人でいることを選んでいる。
ミハル加入後
何でもあけすけに言うミハルが入居。ニコの恋心をモリヒトにバラされそうになって焦るなど、モイニコを取り巻く環境はより賑やかになった。
ある日、ニコは自分の女子力を守仁に見せつける為に、料理に挑戦。しかし、ニコの料理は見た目も味も破滅的であった為にニコは最終兵器として、魔法を圧縮して粉状にした惚れ薬を使用。そして、その料理を食べた守仁以外全員が料理に恋心を抱いてしまい、さらには惚れ薬がニコにかかり道行く人すべてがニコを追いかける事態が発生。
唯一の解除方法は、「魔法を仕掛けた魔女の皮膚にキスをする」という物で守仁は何の躊躇いもなくニコの頬にキスをし惚れ薬の効力の解除に成功するも、年頃のニコにとって愛する人からのキスにはさすがに動揺したが、守仁は「たかがキス」と気に留めもしなかった。(最も守仁自身も幼少の頃に一度ニコから頬にキスをされていた事もあり、"おあいこ"同然での行為であった可能性も高い)
しかし、この事態を機に、守仁自身にも何かしらの変化が現れたのだった。
真実
ここまでになくニコのアプローチがあってもなお、守仁との仲がなかなか発展しないのには、実は衝撃的な理由が隠されていた。
事の始まりは幼少の頃のとある日、守仁が鬼の力を制御できずにすべてに絶望しかけた時、ニコが彼に手紙を書いて渡した。
『モイちゃんへ ニコはずっとずっとモイちゃんのともだちだよ』
魔女の文字には不思議な力があるという事で、ニコは魔法を込めてこの手紙を書いた。
しかし、当時いじめられていた桃田に破られてしまったが、破られたその手紙は守仁がすべて拾い上げ修復し、彼はその手紙を糧に鬼艮闘術の修行に励むようになる。
どんなにつらい事があっても守仁は、5年間その手紙を目にして生きがいにして修行を続けていたが、この話を聞いたネムにより、すべてが明らかとなった。
実はニコがその手紙に魔力を込め、それを5年間守仁が見た事により、「ニコは友達」という呪い(まじない)が掛かっていたのであった。
つまり、ニコは守仁に呪いを、そして守仁はニコから呪いを、それぞれ与えて与えられてを気付かずに繰り返しており、それこそが守仁がニコを恋愛対象として見ていない一番の原因となっていたのだった。
この事実に気付いたカンシ・ケイゴはこの事をニコに伝えれば問題解決と思ったが、白魔女は本来魔法で人に攻撃する事を禁止されており、ニコが知れば彼女にも精神的なダメージを与える事となり、守仁に言っても混乱を招き、恋愛感情が芽生えなくなる可能性も高くなる為に、この問題は詰みに近かった。
唯一の解決方法は、「守仁自身がニコへの好意を自覚する事」であり、最終的に二人の関係は時間が解決する事となった。
黒魔女襲来後
守仁のかつての兄貴分である大嶽嵐からの宣戦布告を受けた後も、相変わらずにぎやかな乙木家。
そんな中で、家では「女子とデートした事あるのか?」という話題になり、成り行きで守仁がニコを唐突にデートに誘うという事態が発生。
唐突とはいえ、守仁からの誘いは内心喜んでいたニコであったが、彼の設計したデートプランは遠足のごとく時間を決められている上にしおりまで用意してあるほどかなり練りこんだ計画の物であった。最初はニコも守仁とデート出来てる事に満足してある程度我慢していたが、最後の最後で電車を乗り過ごして田舎に来てしまうと言う失態を起こす。
守仁はすぐにでも遅れを取り戻そうとするが、ニコは彼らしい一面をいっぱい見れた事に大いに満足し、デートは成功とも呼べる結果となったのだった。