※この記事は重大なネタバレを含みます
プロフィール
概要
黒の暴牛副団長ナハト・ファウストの双子の弟であり、名家「ファウスト家」出身の貴族である。また、後の魔法帝であるユリウス・ノヴァクロノが団長を務める、魔法騎士団・灰色の幻鹿に所属する魔法騎士だった。
性格は絵に描いたような善人であり、魔法騎士として誰よりも王国や国民を護る為に働き、人々からとても信頼と尊敬をされていた。当時魔法騎士になり立てのヤミ・スケヒロとも同期入団であり、ヤミが浮いた存在にならないように周囲に働きかけたお陰でヤミは周囲に馴染んでいけるようにする等、本当に心優しく誠実な人物である。モルゲンとヤミが魔法騎士団で活躍していく事になる。
驚くべき事にそのモルゲンの風貌は、現在のナハト・ファウストと全く同じで瓜二つ同然の容姿をしていた。ジャック・ザリッパーはナハトを知っているような言動をしており現在のナハトが「そいつはもういない」と返していたが、ジャックの思っている人物こそがモルゲンである。ちなみに魔法属性は兄とは対照の『光』属性。
更に驚くべき事に過去のナハトは、長い金髪とヴィジュアル系のバンドマンのような風貌に加え、咥え煙草と粗野な振る舞いと風来坊かの如く奔放な生き方を当たり前としているアウトローな人物だった。当然周囲の人物達からは通り過ぎるだけで眉を顰められたりと煙たがられていた。実際、魔法騎士団に入れる15歳以前からも魔法騎士に捕まらない程度の悪さをいくつもしていた。
実はナハトが生まれたファウスト家は代々から悪魔とその力を研究する悪魔学に身を捧げてきた一族であり、その魔法と魂はナハトに継がれたと両親から伝えられた。
だがナハトは恐怖や絶望するどころか悍ましくも美しい未知の誘惑に体と心を震わせた。
恐ろしさやショック以上に得体の知れない興奮と渇望を覚えた。
ある時ナハトは父から一つのブレスレットを渡される。
それは重力・空間・時間を司る3体の悪魔を支える柱にして「冥府の支配者」と恐れられる最上位悪魔ルキフグス。
この悪魔とも契約できるかもしれないと父親に言われ、最上級悪魔を従えられる喜びに身を震わすナハトだったが、モルゲンは儀式を止めるために潜入し乱入する。モルゲンは危険であると言うも、ナハトは「危険だから面白い」と意に介さずブレスレットを手首にはめ、「今ここで 限界を超える」と言い放ち、ルキフグスを降臨させる。
ルキフグスは降臨させたナハト以外の人間を次々と殺害していき、生き残ったモルゲンはナハトにはめられたブレスレットを掴み「悪魔との因縁がある遺物」としてそれを破壊し儀式のキャンセルを試みる。
モルゲンはナハトから止めるように言われるも、構わずブレスレットを破壊し成功する。
ルキフグスは消えたものの、悪魔降臨の儀式を強引に止めた代償なのか、モルゲンは吐血し倒れてしまい今にも死ぬ状況となった。ナハトはモルゲンに何故そこまでするのかを聞いた。
モルゲンの答え。それは・・・
モルゲン「僕の夢は 兄さんと並んで 影と光の魔法騎士で 国の平和を護る事だったから」
そう言い残し、力尽き斃れるモルゲン。
実際、魔法騎士団に入るように呼びかけ続けたのも、ナハトの方が才能に恵まれていると認めたのも、他でもないモルゲンだった。
ナハト自身も表にこそ出さなかったものの、どんなに悪態付いても褒められない行動を取っても、モルゲンが持つ人としての輝きや心にある光を自分と一緒にいるせいで汚してしまうのを何よりも恐れていたと悟る事となった。
自身の好き勝手な行動や振る舞いによって自身の無知さや愚かさを棚に上げて好奇心や快感に身を委ねた挙句に犯した出来事は、それで起きてしまった不幸な事故や事件で失った命は未来永劫戻らない現実を心の底から実感したナハトは、『悪』を決して赦さない人間となった。
ナハトが普段から思う持論や無法者への手厳しさも、自身が過去に犯した非常に大きな過ちを犯した経験から来る考えであり、自分と同じ思いをしてしまった人間を出したくない・モルゲンのような立派な人物を護りたいと言う彼なりの優しさである。
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以下、ネタバレ注意
ルシウス・ゾグラティス率いる「聖騎士」の一人として衝撃の再登場を果たす。