「君は愚かだね… けど…」
「良い人間だ 俺は好きだよ」
プロフィール
概要
黒の暴牛の副団長にして、複数の悪魔を従える『悪魔憑き』の魔法騎士。
スペード王国で長期に渡ってスパイ活動をしており、帰国後はスパイ活動で自身が知り得た情報を話し、スペード城への侵攻作戦を提案すると共にアスタに悪魔の力を完全に引き出すための修行をつける。
人物
黒髪に長い髪をポニーテールで束ねた髪型が特徴の中性的な容姿の美青年。
常に笑みを絶やさず優男の印象を受けるが、それに反し性格は非常に厳格で自他共に厳しく、時折目を開く事があり、その眼光の鋭さはアスタさえもビビらせている。
正しさを信念に掲げ「始めからずっと良い人間が一番偉い」を持論としており、日頃から身形や振る舞いが悪い者や過去に悪事を働いた者が、良い行いをしてギャップで好感度を上げようとするような行為を嫌っている。
また、主観で人を称する際に『好き』『嫌い』『良い』『悪い』をよく使い、善悪や正義の価値観がハッキリしており、「ちゃんとしてない奴らが嫌い」として善悪関係なく無法者への評価は非常に厳しい。
自分の欲求のためなら平気で他人を傷つける理不尽な悪を一番嫌っており、たとえ神が赦しても悪魔が赦しても俺が赦さないと悪を正そうとは思っておらず悪が善人を手にかける前に殺すと言う信念を持っている。
上記の持論もあり、黒の暴牛の団員でありながらヤミを含む「黒の暴牛が嫌い」と公言し、団のメンバーに対しても、任務に支障をきたすほどの悪癖があるバネッサやフィンラル、前科があるゴーシュ、素行が悪いマグナやゾラなど、とにかく“しっかりしていない者”に対しては非常に辛辣で、アジトに一度帰還した際には、白夜の魔眼に関する一連の事件で活躍したことは評価しつつも、それだけで今まで迷惑をかけてきたことを帳消しにするのは虫が良すぎるとして、居合わせた団員たちの欠点を淡々と辛辣に指摘・叱責した。だがアスタに関しては「愚かだけれど、良い人間で正しくて好きだ」と評価している。
また、ヤミの持論であり団の信念にもなっている「今ここで限界を超える」には否定的であり、「俺は自分の限界を知っている、俺には自分に出来ることしか出来ない」と語っている。
人間関係
一応は黒の暴牛の古参メンバーだが、ほとんどアジトに姿を見せないばかりかアジトには最初の一度以来ずっと足を踏み入れもしていなかった。
そのため、他の団員はおろか、各団長を含むほとんどの魔法騎士は彼の存在を知らなかった。
本人曰く「ヤミが勝手に副団長に決めた」「魔法騎士として動ければ何でもいい。副団長ともなれば自由に色々出来て便利」とのこと。
魔法帝ユリウスは彼の存在と事情は把握していたが、彼が悪魔憑きであったことに関しては、自分達の前に再び現れるまで知らなかった。
他の団の団長らからは、ヤミの団の副団長なら誰が出てきてもおかしくはないと思われており、また、ジャックは彼と同じ顔の魔法騎士が「灰色の幻鹿」時代のヤミと行動を共にしていたことを朧げに思い出したが、使う魔法に違和感を感じたことを追究しようとしたが、ナハトは「そいつはもういない」と意味深な言葉で口止めしている。
魔法
魔法属性は『影』。ナハト自身が触れているモノを影から影へと移動できる。
禁忌の儀式『従魔の儀』によって4体の悪魔と契約しており、契約している悪魔の特性を付与し魔法を強化する『悪魔同化(ユナイト)』を使用する。
『マナゾーン』を習得しているなど、ナハト自身の能力や実力は非常に優秀だが、本人曰く、「漆黒の三極性には勝てない」と客観的かつシビアに自己評価している。
契約悪魔
- ギモデロ(CV:下野紘)
狼の様な姿をした悪魔。特性は『群れ』。陽気な性格をしており、ナハトのことを「ナハトの旦那」と呼び慕っている。
- スロトス
馬の様な姿をした悪魔。特性は『剛健』。
- プルメデ
猫の様な姿をした悪魔。特性は『俊敏』。
- ワルグナ
雉の様な姿をした悪魔。特性は『鳴声』。
悪魔同化(ユナイト)
契約している悪魔と同化する事で、その悪魔の力を引き出す。その悪魔の特性を自身の魔法に付与させることが可能。
- モード:カニス
ギモデロと悪魔同化することでギモデロの『群れ』の特性を付与した形態。
自信と同じ気を持つ獣の分身を生み出すことができ、ナハト本体を倒さない限り分身が消えることはない。
英語で”イヌ属”を意味する”Canis”からきている。
- モード:エクウス
スロトスと悪魔同化することでスロトスの『剛健』の特性を付与した形態。
鎧と両腕に盾のような装備を纏う。防御力に優れ、重力魔法の空間でも活動が可能となる。
ラテン語で”馬”を意味する”Equus”からきている。
- モード:フェリス
プルメデと悪魔同化することでプルメデの『俊敏』の特性を付与した形態。高速移動に特化した形状となる。
ラテン語で”猫”を意味する”Felis”からきている。
- モード:ガルス
ワルグナと悪魔同化することでワルグナの『鳴声』の特性を付与した形態。
鳥を模した形状になり、背中に生えた大きな翼で飛行が可能になる。鳴声を聞いた者の動きを止めることが出来、最上級悪魔に対しても一瞬ならば動きを止めることが可能。
英語で”野鶏属”を意味する”Gallus”からきている。
- モード:ガルス×フェリス
ワルグナとプルメデを同時に悪魔同化した形態。2体の悪魔と同時の悪魔同化はナハト自身にとっても賭けであり、自身が嫌っている「今ここで限界を超える」をするために使用した。2体の悪魔と同時に悪魔同化したことで、一つの魔法だけ瞬間的に最上級悪魔クラスに引き上げる事が可能。
- モード:カニス×エクウス
ギモデロとスロトスを同時に悪魔同化した形態。影で作り出した鎖と2体の獣で相手を拘束することが可能で、一瞬とはいえ最上級悪魔のルチフェロの動きを止めることが出来る程。
- モード:カニス×フェリス
ルチフェロにスロトスがやられたことで、ギモデロとプルメデを同時に悪魔同化した形態。
使用魔法
- 影の回廊(かげのかいろう)
地形を無視した目的地までの通路を作り出す。
- 暗い園の誘い(くらいそののいざない)
地面に影を巡らせ、無数の手で対象を地下へ引きずり込む。
- 暗獄の狩り場(あんごくのかりば)
マナゾーンにより周囲を影で包み込んで一切の気配を無くし攻撃する。
- 天影千里眼(てんえいせんりがん)
『モード:フェリス』の形態での魔法。
遠方先の視界を透視し、物体や魔力を視認する。
- 贖罪の碑(しょくざいのひ)
『モード:ガルス×フェリス』の力で瞬間的に最上級悪魔クラスまで引き上げた魔法。
自分諸共相手を光も生も死すらない影の世界に閉じ込める。概念の無い存在しないレベルの物と言われている。
- 餓鬼の遊戯場(ガキのあそびば)
『モード:カニス×フェリス』の力による影魔法とヤミの闇魔法を合わせて『マナゾーン』を全開にして発動することで、闇が影を広げ、影が闇を生む事で闇と影の無限相乗によって互いの魔法を大幅に強化する。
来歴(※ネタバレ注意)
元々はクローバー王国の貴族の名家「ファウスト家」の長男であり、更に彼には双子の弟、モルゲンがいた。
モルゲンの容姿は現在のナハトと瓜二つであり、上述したジャックやナハト自身の回想で登場した彼にそっくりな人物は弟のモルゲンの方である。
逆に兄のナハトは今とは違い、毛染めした長髪にビジュアル系のバンドマンのような風貌をしており、今とは違い煙草を吸っており、性格や素行も悪かった。ヤミとは、魔法騎士団入団前からの悪友であり、2人で悪さをしたりする仲だった。
「ファウスト家」も自身ではなくて弟のモルゲンが継いだ方が良いと思っていた。
そんな中、18歳になった時に両親からファウスト家を継ぐのは自身だと言われ、ファウスト家が悪魔信仰に身を捧げ悪魔とその力を研究する悪魔学を代々受け継いできた一族である事を告げられ、悪魔学にのめり込み若くして4体の悪魔と契約しその力を使いこなすなどその才能を開花させていき、両親からも天才だと言わしめる程になっていく。
更には両親から勧められ、最上位悪魔のルキフグスとの契約をさせようとルキフグスを降臨させるも、契約に失敗し触媒であったブレスレットをモルゲンが破壊した事により儀式が中断され自身は命拾いする。しかし、家族は死亡し、モルゲンも儀式を強引に止めた反動を受けて絶命してしまう。モルゲンが死ぬ間際、ナハトへ自身の夢が自身と兄の二人で魔法騎士となって国を守りたかったことを告げ、ナハトのモルゲンに対する感情は嫉妬・劣等感ではなく憧れであったことに気づく。
モルゲンの死後にモルゲンの墓で傷心していた中で、ヤミに「将来、自分の魔法騎士団を作るから、もし実現したらそのときはオマエが副団長になって、俺と一緒に笑われろ」と諭される形で勧誘され黒の暴牛の副団長となり、どれだけ罪を償おうとしても決して自分を赦さなく、自分は決して称賛や脚光を浴びてはならないとして影働きに徹し、自分が死ぬのは構いはしなく一生影から死ぬまで悪を以て悪を殺し続けることを誓う。自身が吸っていた煙草はモルゲンの墓の側に置いていたのをヤミが拾って以降はナハトに変わってヤミが吸うようになった。
前述のヤミの持論である「今ここで限界を超える」に否定的なのも自身の限界を超えようとして結果的に弟を死なせてしまったためであり、ヤミのことを嫌っているのもヤミを見ていると過去の大嫌いな自分を思い出してしまうためであり、ヤミのことを本心から嫌っている訳では無く、ナハトにとっては今でもヤミは大事な友達であり、ヤミもナハトのことを今でも友達だとナハトに直接言っている。後にアスタからは「やっぱりヤミ団長に似ている」と言われている。
一度アジトに帰還した際に、黒の暴牛の面々に対して指摘・叱責した欠点・問題がある点も、全て昔の自分にあったもの(悪癖・前科・柄の悪さ)ばかりであり、彼らに厳しく接していたのはかつての素行の悪かった自分と彼らを重ね、同じ過ちを犯してほしくなかった故である。
関連イラスト
関連タグ
ゲンガー:影と影の間移動したり、部屋や建物の僅かな暗がりから現れるシャドーポケモン。
影を操り、同化する能力を持つ者繋がり。
また、メガゲンガーにメガシンカする事で、相手の交代や逃亡しないようにするかげふみの特性に変化する。
神威:常に笑顔を浮かべ、自分の所属には興味がなく、目的を果たす為だけに団員になった者繋がり。また、中の人はゴーシュを演じている。
スティンガー(キュウレンジャー):最初は主人公達と敵対する立場にあったが、実は司令が敵組織に送り込んだスパイで、団員の中では古参メンバー繋がり。
司令もヤミと同じようにテキトーな部分があり、スティンガーはそのテキトー振りに呆れているが、心の底では信頼しているなど、共通点も多い。
強力な毒使いで、コミュ障気味な部分はゴードンと共通している。
笛吹和義:自分の過ちのせいで弟を死なせてしまったことを悔い、弟の容姿を模倣するWJ作品の兄繋がり。
伏黒恵:影使い繋がり。絵にかいたような善良な家族の不幸から、多くの善人が報われる事を願うようになった点も共通している。