ユウナレスカ
ゆうなれすか
すべての悲しみを忘れるのです
CV:小柳洋子 / 新作歌舞伎での演者:中村芝のぶ
1000年前のザナルカンドの指導者エボンの娘にして、究極召喚獣となった夫ゼイオンと共にスピラの歴史上初めて『シン』を倒した伝説の召喚士である。その後も死人としてスピラにとどまり、修行の旅を終えザナルカンドに辿り着いた召喚士に究極召喚を授けることを繰り返している。
その後『シン』を倒した「大召喚士」と同枠には数えられず、神格化された神そのものに近い存在として、スピラの民から特別に崇められている。ユウナの名前も彼女に由来している。
今でも見た目は生前の美しい女性のままだが、死亡時の年齢は20代後半。身長173cm。
※以下はFF10の重大なネタバレを含みます!
FF10のユウナレスカ
彼女が授ける「究極召喚」とは「召喚士と絆で結ばれたガードを究極召喚獣に変異させる」というものであった。
しかし、究極召喚で『シン』を倒しても内部にいる本体エボン=ジュが究極召喚に憑依し新たな『シン』に作り変えてしまう、つまり究極召喚で『シン』を倒すことは絶対にできないのだった。
ユウナレスカはこのことを知っていたが、「まやかしの希望」を人々に与えるため民衆には黙っており、たどり着いた召喚士に究極召喚を授け続けていた。
何より彼女自身「『シン』は絶対に倒せない」と絶望に囚われてしまっていたからである。
『シン』という永遠に消せない哀しみがある以上、それを「まやかしの希望」によって和らげることが最善であり、希望を持ったまま死ぬことこそ尊い、死こそが安らぎであると考え、これを否定する者は徹底排除するという独善的な行動原理を持つ。
このように悲観的に歪んだまま長い年月を経たためか、あるいは幻光虫濃度の濃い場所に長くいすぎたせいなのか、正体は既にほぼ魔物のように成り果ててしまっている。バトル中のライブラでも、神格化された存在のはずなのに「死をあやつるもの 聖なる力に弱い」と表示される。
本編の10年前、師匠ブラスカが親友ジェクトを祈り子にして究極召喚を発動したことでこの事実を知った若き日のアーロンが彼女の元へ復讐に訪れているが、アーロンはなすすべもなく返り討ちに遭い敗走、これが致命傷となり程なくして死人となった。
彼の顔に残る傷もこの時についたものであった。
よく「アーロンが真実を知ったから口封じのために殺した」と誤解するプレイヤーがいるが、これは誤りである。
究極召喚の真実を知りなおも生きているシーモアのような事例もいる上に、そもそも彼女の目的は独善的ながらも「スピラに一時的でも、たとえまやかしの希望でも平和をもたらすこと」であるため、口封じなどする必要がない。
そもそも、アーロンが逆上して襲いかかっているのは作中でもしっかり描かれている。
本編では、終盤ユウナ一行が旅路の果てにたどり着いたザナルカンドのエボンドーム最奥部にて対峙。
ユウナに究極召喚の内実を伝え祈り子を決めるよう迫るが、ティーダ達からその考えを否定される。
一行を始末するため襲いかかるが敗北を喫し、スピラが悲しみの螺旋へと落ちていくのを嘆き、夫に詫びながら消滅していった。
人々に希望を与える「究極召喚」は、彼女自身をこの世に繋ぎ止めるための「まやかしの希望」でもあったのかもしれない。
何より彼女自身が最愛の夫を犠牲にしている以上、それを否定することはできなかったのだろう。
第二形態
ユウナレスカを引っこ抜いたら髪の毛がドクロ面をした蛇の化け物だった…みたいな感じ。もうここら辺で神話のスキュラの様な異形の片鱗が見える。
味方のゾンビ化や毒付与といったバステ誘発の技や魔法を多用し、ゾンビの味方にはリジェネやケアルラでダメージを与えてくる。
回復係がいないと多少大変になるが、ゾンビ被害者は絶対に残すべし。なぜなら…………
第三形態
こいつがいるからである。
第二形態の時点から髪の一部がようにうねっているなどグロの片鱗を見せてはいたが、その正体は多くのプレイヤーの予想を大きく上回る醜悪な魔物だった。
血色不良な巨大な顔面が気色悪く揺れ動きながら、蛇のような牙をむき出しにして舌なめずりする…という凄まじい外観。
それまで対峙していた人間体は毛髪によって顔面と連結しており、毛髪をベッドにして仰向けになったまま、動く顔面に引きずり回されている。
しかしよく見ると人間体の手の動きが顔面の動きとシンクロしており、人間型の本体が手の動きによって、一体化した顔面型の魔物をコントロールしているという状況に見える。
そして見た目のおぞましさのみならず、バトル面でもかなりの高体力と凶悪な行動パターンを多数持ち、本作シナリオ攻略における屈指の超難敵である。
中でも特に恐ろしいのが変身後しょっぱなに放つ「オーバーデス」で、生きているキャラクターには100%命中の即死攻撃という凶悪な効果で、エフェクトも食らった者は魂を吸い取られて砕かれる…と、効果も演出もえげつない。
多くの初見プレイヤーはしっかりゾンビを治しながらこの形態を迎え、わけもわからぬまま一瞬で全滅させられ唖然とした。
「オーバーデス」を逃れる方法は、「完全即死防御」の防具を装着するか、ゾンビ状態であるかのどちらかのみ。「DEATH」を「OVER」している者でなければこの攻撃には耐えられないのである。
なお「オーバーデス」は変身直後以外にも普通に発動してくるため、最初の1発を回避したからと言って安易にゾンビを治すのは逆効果となる。
しかし、ゾンビを放置したらしたで今度はこちらに向けて全体化ケアルガとリジェネを放って体力を奪いに来る上、さらにこちらを高頻度で混乱状態にしてくるため立て直しも難しくなる。
「味方に混乱耐性をつける」ことと、「ゾンビになった味方を治さずリフレク状態にしておくorゾンビ耐性+即死耐性をつけておく」などの対策が有効だが、いずれもザナルカンド遺跡の最深部ですぐに調達するのは簡単ではなく、初見では対策をとりづらい。
簡単に実行できる必勝パターンの類は存在せず、苦戦を強いられやすい相手である。
比較的難易度の低い本作のバトルにおいて、シーモア・終異体と並ぶ二大強敵ボスとされる。
このように見た目の強烈なインパクトと、後述のように他のボスと一線を画す強さとを併せ持った、作中で与えられたポジションに見劣りしない難敵であり、当時のプレイヤーのトラウマの一つとして名高い。
先述の通り第一形態はきわどい外見ではあるのだが、ユウナレスカの登場機会自体が対峙する1回のみで、女性形態でいる時間はなお短く、何よりグロ形態のインパクトがあまりに強すぎて「ユウナレスカ=グロ」というイメージが拭えないなどの要因のためか、R18絵率は低い。
FF10-2のユウナレスカ
続編『ファイナルファンタジーX-2』ではアンダーベベル・第80層でその姿を見ることができるが、前作の第2形態以降の姿と若干重なる要素もある大蛇型の魔物「チャク」となって襲いかかってくる。
当初はゼイオンと共に世界を救ったはずだった彼女だが、何一つ変えられないまやかしの希望しか与えられない立場となってしまい、その行動をティーダたちに批判された果てに世界の真の救済を目にしないまま倒され、最終的に理性なき魔物となってしまうという、単純に倒されただけよりも残酷な結末を迎えてしまうこととなった。
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※FF10ネタバレ含む アーロンがなぜあのような体質(?)だったのかをわかりやすく解説!的な短編小説です('∀'*) 分かりにくいネタですいませんが、もしそれでも面白いと感じてもらえれば嬉しいです(*´ω`*)短いので読みやすいと思います!1,800文字pixiv小説作品