概要
『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』における法律。アメリカにおいて、魔法族とノー-マジ(つまりマグル、非魔法族)のコミュニティを完全に隔離する意図で制定された。
この法律ではアメリカの魔法使いや魔女がノー-マジと結婚したり親しくすることが禁止され、「生活のために最低限必要な範囲」に限ってノー-マジと接触することが許された。
法律の違反者には厳しい罰が課された。
他にも非魔法族に魔法の存在が気付かれないような義務が課されており、イルヴァーモーニー魔法魔術学校に入学する前の子どもは杖を携帯することが許されていなかった。また学校の休暇中も杖をイルヴァーモーニーに置いていく決まりとなっており、学校外で自由に杖を持ち歩くことができるのは17歳になってからだった。
ラパポート法が長期に渡って継続した結果、アメリカ合衆国の魔法コミュニティはいっそう深く地下へ潜り、アメリカとヨーロッパの魔法界に大きな社会的な差異をもたらした。
ヨーロッパでは、魔法政府はマグルの政府とある程度の協力関係を維持していた。(例えばイギリスの魔法大臣はマグルの首相とある程度連絡を取っている。) しかしアメリカ合衆国魔法議会(MACUSA)はノー-マジから完全に独立を保ち、秘密主義を貫いた。ヨーロッパでは機密保持法のもと魔法を隠すのが原則とはいえ、魔法族がマグルと結婚したり友人になることも割とよくあることだったが。しかしアメリカでは魔法族がノー-マジに敵意すら向けるようになってしまった。
1965年、ラパポート法が廃止された。
これはアメリカ合衆国で人種差別的法律(ジム・クロウ法)が廃止された1964年、投票権法が成立した1965年と時期を一致させた可能性がある。