16世紀に生きた、フィリピン・マクタン島の領主であり、武将である。
1521年、フェルディナンド・マゼランが世界一周航海の途上でフィリピンに来航。マゼランは火縄銃・大砲などの軍事力を背景にキリスト教への改宗と服従を要求し、次々とフィリピン各地の領主を服従させていった。マゼランの要求を初めて拒否したのがラプ=ラプであった。ラプ=ラプはマクタン島に攻め込んできたマゼラン軍を巧みな戦術で破った上、マゼランを討ち取った。
ラプ=ラプは西洋人が奴隷貿易や世界の植民地化を推し進めていた大航海時代にあって、西洋の軍隊に初めて勝利した東洋人となった。この功績から現在に至るまでフィリピンの国民的英雄とされている。