概要
CV:中原茂
1000年前、フォドラが星の核(ラスタリア)の研究をしている最中に偶然発見された、フォドラの核から誕生した生命体である。人の形をしていないが、他人に寄生したり、体組織から魔物を生み出す能力を持っている。アンマルチア族の遺跡にその名前が刻まれており、作中ではキーワードのごとくその名前を耳にすることとなる。
一人称は「我」で、他者のことを名前で呼ぶことはあまり無い。やや古めかしく高圧的な口調が特徴で、時折捻くれた一面が見られる。様々な過去を生き続けた結果、人間だけではなく世界そのものに対して憎しみを抱いているが、一方で自分と同じ境遇を経た者に対し救いの手を差し伸べることもあり、非情に複雑な内面を併せ持っている。
キャラクター
以下、ネタバレを含みますので閲覧には注意して下さい。
テイルズオブグレイセス
本作のラスボスであり、物語の黒幕とも呼べる存在である。ただし人間に激しい憎悪を抱いてはいるが、ラムダ本人が決して悪意ある存在として生まれた訳ではない。
発見当時はヒューマノイドの身体に宿る形で研究対象として扱われていた。周りがラムダを生態研究の対象としてしか見ない中、ヒューマノイド研究の第一人者であるコーネルのみが、ラムダに対して人間らしく育てるようにと愛情を注ぐようになっていった。
だが、コーネルのやり方に対しラムダの持つ能力を危険視した周りからの反発を受け、それがフォドラ中の魔物を暴走されるという事態を招いてしまう。やがて上層部によるラムダの廃棄処分の対処という判決が下され、コーネルの弟子であるエメロードを筆頭にラムダを処分しようとしたが、コーネルの決死の助力によりシャトルに乗ってエフィネアへと脱出した。しかしその際にコーネルはヒューマノイドによる銃撃を受けてしまい、最期にラムダに「生きろ」と告げて息を引き取ってしまう。
一方でエメロードはラムダを倒すために作り上げたプロトス1(ソフィ)を送り込み、フォドラが壊滅する前に精神を自分と同じ姿をしたヒューマノイドに移して1000年間の眠りについた。そして、やがてフォドラはラムダが残した魔物たちにより壊滅してしまう。
エフィネアに辿りついたラムダであったが、ヒューマノイドとしての容姿を失って魔物の姿となっており、人々から迫害されてしまう。更にそこへフォドラから送り込まれたソフィの襲撃を受けてしまう。
こういった経緯をたった1人で辿って行くうちにラムダは世界と、そして自らを受け入れようとしない人間そのものに激しい憎悪を抱くようになり、人間の存在しない世界を作り上げようと目論むようになった。
ソフィに襲われた傷の修復をして7年後に目覚めたラムダは、王都バロニアの隠し通路に現れて、そこに居合わせていた幼い頃のアスベル達やソフィを襲撃する。これがラムダが本編に初登場したシーンである。
ソフィに致命傷を負わせたのちは、傍で倒れていたリチャードの「生きたい」という想いに反応し、リチャードの身体に憑依する形で彼を救った。それから7年間はリチャード本人には特に異常はなかったが、リチャードが殺されかけた時をきっかけにラムダが目覚め始め、次第にリチャードはラムダの憎悪に取りつかれるようになる。以後はリチャードの精神を浸食しつつエフィネアで暗躍する。
ラストダンジョンにおいて、ただ1人生き続けてきたラムダの過去が明かされる。最終決戦において一度は敗北するも、リチャードと分離した後はエフィネア中から吸収した原素を用いて純粋なラムダと化して2回戦に挑む。
敗北後、完全に消滅するまでには至らなかったが、ソフィとの対消滅を防ぐためと、ラムダの過去を知ったことからアスベルがラムダを取り込む。人間全てが憎むべき存在ではないことをと伝えられた後は、アスベルの体内でそのまま眠りについた。
なお、ラムダ本体とは計2回、ラムダに憑依したリチャードとは4回戦うため、ラスボスとしてだけでなく、これまで同じ敵と戦った最高回数を上回る計6回もの戦闘を繰り広げたことになる(テイルズオブデスティニー2のバルバトスや、テイルズオブヴェスペリアのザギでも計5回である)。
テイルズオブグレイセスf
追加シナリオ『未来への系譜編』では、アスベル達の危機を察知し再び目覚める。アスベルに出来た借りを返す形で、未来への系譜編の敵であるリトルクイーンとの戦いに参戦する。
シリーズ初の味方として協力してくれたラスボスなだけに、その展開はなかなかに篤い。
相変わらず捻くれた性格をしているが、パーティメンバー1人1人に話しかけるなど、彼なりに気遣う場面が見られる。
最終的には魔物を活性化させているフォドラの核を停止させるために、フォドラを受け止めようとする。
結果として憎しみの心を受け止めることができ、核を停止させることに成功した。最後にソフィに行く末を見守ることを頼み、フォドラの憎しみを信じる心に変えるために百年単位の時間をかけてフォドラと語り合うことを決意した。
なお、ラストダンジョンとして向かうことになる「フォドラの核」には、同じくフォドラの核から誕生したと思われる魔物が存在しており、その中に魔物姿のラムダと同じ魔物も登場している。理由は不明だがこの魔物は「シグマ」と呼ばれているので、ラムダの名前の由来はギリシャ文字のラムダからきていると思われる(テイルズオブジアビスにも同様にギリシャ文字の名前の魔物は登場するが全く異なる容姿をしている)。
暴星
ラムダ自身や体組織が埋め込まれた魔物にある属性。あらゆる攻撃を無効化する暴星バリアと呼ばれるものを纏うことが出来る。また、暴星の魔物は通常の魔物よりも凶暴である。
アスベルたちが持つ「光の力」の属性を持った技で攻撃することでバリアを戻すことが出来るが、その特性ゆえに普通の人間では倒すことは困難である。
ラムダに憑依された人間にも暴星属性はつくが、アスベルの場合は暴星属性は無く、代わりに周りに炎を放つ「アクセルモード」という力が手に入るようになっている。
秘奥義の「天覇神雷断」はラムダの力を借り、禍々しい爪状のエネルギーで切り裂き、飛び上がり雷の一撃と共に剣を敵 目掛けて振り下ろすというもの。尚、アスベルの秘奥義カットインは彼に借用している左眼が強く光る。
「行くぞ、ラムダ!。
天を貫く!、断ち切れ! 極光ッ! 天覇神雷断!!」
容姿
ラムダ本人は実態を持っておらず、通常はブラックホールのように渦巻く光の球体の姿をしている。光の色はグレイセスでは真紅と黒色であったが、グレイセスfでは白と明るい赤紫色に変化していた。他人に寄生したり器となるものに寄生することも出来るので、作中ではいくつかの姿に分かれて登場する。ヒューマノイドを除くどの形態でも、戦闘では状態異常攻撃をしてくる厄介な特徴を持っている。
ヒューマノイド
研究対象として与えられた器であるヒューマノイドに宿っていた頃のラムダ。
緑色の短髪にヘッドホンのようなものを身につけた10歳くらいの少年のような姿をしている。瞳の色は青色に赤色が混在している感じ(fでは赤色)だが、前髪で右目が隠れることが多い。
この姿は回想シーンなどでしか見られないが、ラムダと言えばこのヒューマノイドの姿で認識されることが多く、pixivでもこのラムダのイラストが多い。
このヒューマノイドの器はエフィネアに辿りついた時に失ってしまっていたが、その抜け殻とはサブイベントにて遭遇することが出来る。見た目は可愛らしい容姿をしているが、そのサブイベントで発生する戦闘では一撃で全員が戦闘不能になり得るほどの威力を持った自爆行為で一気にパーティを全滅させてゲームオーバーに導く何とも恐ろしい一面を持っている。ちなみに自爆を防ぐことは出来ないので難易度を下げたりして対処することが必須となる。
一切攻撃してこないのでアスベルの鋼体とエレスポットの蘇生アイテムを組み合わせる手もある。
魔物
エフィネアに辿りつき、ヒューマノイドの容姿を失った頃のラムダ。
地面から這い出してきた影のような禍々しい姿をしている。ゲーム本編では「ラムダの真の姿か?」と紹介されているが真相は不明。
憑依
※目の色に注目すること。
他者に憑依した場合、憑依された人間は左目に赤色が混在したオッドアイとなる。
リチャードに憑依した際は融合が進むにつれて悪魔を連想させるような容姿へと変化したが、これはリチャード本人の趣味であるらしく、本人はその姿を「格好良い」とまで称している。
純粋なるラムダ
ラスボスとして君臨する時の姿で『ラムダ・アンゲルス』と呼ばれている。戦闘BGMのタイトルは『命の叫び』
人型に近い姿をしており、紫を基調とした刺々しい翼や、緑やオレンジ色をした羽根ペンの羽根の手や触手らしきものもついている。通称「海藻サラダ」
ちなみに隠しダンジョンクリア後は『ラムダ・テオス』となってステータスが上昇して、
かなり苦戦するラスボスになるため注意が必要。