データ
2018年に命名されたばかりの新種のディキノドン類で、属名は化石の発見されたポーランドのシロンスク県リソウィク村に由来する。
スターレッケリアやイスチグアラスティアに近縁で、彼らと同じようにディキノドン類の特徴たる犬歯を含めた歯は退化して嘴が発達していた。糞の化石も発見されており、これらの特徴から主に柔らかい植物や針葉樹の葉を噛み切って食べていたと考えられている。
体の真下に位置する四肢の構造からも、他のディキノドン類のような半直立の姿勢ではなく、現生哺乳類と同様の直立姿勢を取っていたことが判明している。
しかし最大の特徴はその巨体である。完全な化石は見つかっていないが、それらを基に推測すると、全長4.5m・体高2m・体重9tに達したとされ、ディキノドン類では最大の巨体を誇った。
並大抵の古竜脚類をも凌ぐその巨体の役割は不明だが、リソウィキアの幼体の化石には、当時共存した主竜類・スモク(ワニに近い系統)のものとされる歯形が多数残されており、こうした捕食者から身を守るために巨大化した可能性が示唆されている。
彼等の体躯は(既知の種の中で)哺乳類を除いた単弓類中では史上最大と言えるものであった。