概要
2000年公開の『ジュブナイル』に続く山崎貴監督の劇場用作品第2作。氏の持ち味とも言えるVFXがこちらでもふんだんに使われているほか、『ジュブナイル』でヒロインの岬を演じた鈴木杏が今作でもヒロインを演じている。
2024年11月29日に、4Kデジタルリマスター版が1週間限定で劇場公開予定。
あらすじ
依頼に応じて闇取引の現場に訪れ、ブラックマネーを回収する職業「リターナー」のミヤモトは、かつて親友を殺したギャングの幹部・溝口を発見。復讐心に駆られ、溝口を銃撃したミヤモトは何故かその場にいた少女を誤射してしまった。
目を覚ました少女「ミリ」はミヤモトに恐るべき事実を伝える。ミリは西暦2084年から来た未来人で、未来の地球がダグラというエイリアンに侵略されているという事。ダグラに弟を殺されたミリは、ダグラ襲来の原因となった3日後に起こるある事件を止めるためにやってきたという事だった。
残された時間はあと3日。ミリに耳に爆弾を仕掛けられ、仕方なく協力することとなったミヤモト。地球の命運をかけた、たった二人の戦いが始まった。
登場人物・キャスト
本編の主人公。闇取引を妨害し、ブラックマネーを奪い取る「リターナー」
中国大陸のマンホールの中で育った孤児だったが、親友のシーファンを殺した溝口に復讐するために情報屋の謝を頼り、裏の世界に飛び込んだ。アルデンテのパスタが好物。
高い身体能力と精密な射撃スキルを持つ。使用する拳銃はガバメント9mmカスタム。
ミリ - 鈴木杏
地球とダグラの戦争を回避するため、発端となったとある事件を止めようと2084年のチベットからやってきた少女兵。
弟をダグラに殺されており、形見のぬいぐるみを持っている。
ミヤモトとはいがみ合いながらも次第に良きパートナーとなって行く。
荒廃した世界で育ったことからパスタのゆで方が解らなかったり、服屋を見て目を輝かせたりと、少女らしいことは何一つしていない模様。使用拳銃はワルサーP99。
溝口 - 岸谷五朗
劉グループという中国マフィアの幹部。
人を殺すことを何とも思わない非常に残忍な男で、臓器売買の名目でミヤモトの親友シーファンを連れ去り殺した張本人。
国立宇宙開発研究所で捕獲されたダグラに目をつけ、その力を我が物にしようと企む。
謝 - 樹木希林
ミヤモトの育ての親である情報屋の老婆。
裏社会に精通しており、様々な情報をミヤモトに流しては仕事を与えている。
目を見ただけで人の心を見透かすことができる。
劉老坂 - 高橋昌也
劉グループのボス。溝口の育ての親。
八木 - 岡元夕起子
国立宇宙開発研究所所属の女性学者。裏で劉グループと内通しているが、溝口のカリスマ性に魅入られ、劉を裏切る。
戦争の原因となった最初のダグラを研究している。
ブラウン博士 - ディーン・ハリントン
チベットの科学者。戦略時間兵器やソニックムーバーを開発する。
ダグラ
西暦2084年の地球を支配しているエイリアン。2002年に地球に出現したが、この時は弱っており宇宙開発研究所に捕らえられ、技術の悪用を企んだ溝口に目を付けられる。
そしてこの個体が地球人に殺された事がきっかけで、地球との全面戦争になった。早い話が結果的に地球人が自らの手で地球の文明を滅ぼしたと言えるが、ミリの台詞から判断するとダグラに侵略された後に地球側の情報操作で真相がねじ曲げられて被害者であるはずのダグラが元凶扱いされた模様。
身長2mもの巨人の姿をしているがこれはパワードスーツであり、実際は数十センチしかない小型の生物。
戦闘機や旅客機に擬態できる特殊な宇宙船やビーム兵器、未来のありとあらゆる兵器を無効化するバリア等高いテクノロジーを持っている。
メカニック
ソニックムーバー
未来のレジスタンス組織によって運用されている特殊なデバイス。
スイッチを入れることでエネルギーをチャージし、指を離せば数秒の間肉体の体感時間が引き伸ばされ、爆発的なスピードで加速することができる。ミヤモト曰く「ぶわっとする奴」
劇中にはミリが持ってきたものがあるが、6回という回数制限がある。
戦略時間兵器
ソニックムーバーと共にブラウン博士が開発したタイムマシン。
座標と時代をセットし、現在地との間にエネルギーチューブを張って時間の移動を行う。ミリが時間移動を行った際はエネルギーが安定しておらず、ダグラとのコンタクトまで3日しかない時間軸に来てしまった。