ジュブナイル

じゅぶないる

ジュブナイルとは、青少年向けの作品ジャンルなど

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ジュブナイルとは

少年期。若者・未成年。青少年などを意味する英単語。
ヤングアダルト（12歳から19歳）向け作品の呼称。
2.のうち特に「ライトノベル」の前身となった小説群。またはその小説を原作とした映像作品群。
2000年公開の映画。
Dixie Flatlineのボカロ曲

ジュブナイル小説

思春期～青年期の読者層をターゲットとした文芸作品群である。今で言うところのライトノベルの前身であり、読者の成長に合わせて児童文学から一般文芸への読者移行への橋渡しを担っていた。

ターゲット層の共感を得る為、主人公をターゲットと同年代と設定し、思春期・青春・学園・成長等の要素が好まれて扱われる傾向が有ったが、一方で、「ターゲット層の支持が得られれば何をしてもよい」部分もあり、SF・ファンタジー・ミステリー等、内包するジャンルは多岐にわたった。成長後、本格的なそれらジャンルへ移行することが想定されていた。

朝日ソノラマ（2007年廃業）より、少年向け小説として朝日ソノラマ文庫が刊行されていた。また徳間書店より徳間アニメージュ文庫(AM文庫)が刊行されていた。

集英社からは少年向け小説としてスーパーファンタジー文庫が、少女向け小説としてコバルト文庫が刊行されている。(スーパーファンタジー文庫は、のちのスーパーダッシュ文庫)

一般大衆娯楽レーベルでも、角川文庫より『ねらわれた学園』（眉村卓）『時をかける少女』（筒井康隆）など、該当する作品が出版された。

ジュブナイル作品を手がけた作家は、同時に、一般文芸作品を執筆しているケースも多かった。ジュブナイルでデビューした作家もいたが、彼らはジュブナイルを足掛かりに一般文芸に移行することを目指した。ジュブナイル作品を手がけた有名作家は、眉村卓、筒井康隆のほか、光瀬龍、赤川次郎、小野不由美、菊地秀行、夢枕獏、津原泰水、氷室冴子、久美沙織、新井素子、角田光代ら多数いる。また小林弘利のようにジュブナイルから脚本家に転じた人物もいる。

現在のライトノベルとの違いは、まさしくそこに存在し、ライトノベルがライトノベルというひとつのジャンルで完結するのとは異なり、同ジャンル(本格SF、本格推理など)への橋渡しと言う役目を担っていたという部分にある。しかし、1990年代、ジュブナイルがライトノベルと呼ばれるようになるにつれ、その機能は薄れてライトノベルと言うジャンルそのものが「完結した文芸ジャンル」として確立してしまった。

1988年に角川スニーカー文庫と富士見ファンタジア文庫が刊行されて以降、他にも複数のライトノベルレーベルが立ち上げられ、ライトノベルの呼称が普及。これが定着するに従って「ジュブナイル」という言葉は廃れていった。以上により、小説における「ジュブナイル」という言葉は図書館の分類に使われるくらいになっている。

代表的作品

※ライトノベル・少女小説・児童文学・ライト文芸にも分類されうるもの、ジュブナイルに含まれるか曖昧なものも多い。一部作品はライトノベルの記事の「代表的な作品リスト」と重複する。

1960年代後半	なぞの転校生時をかける少女
1970年代前半	ねらわれた学園七瀬ふたたび
1970年代後半	セーラー服と機関銃
1980年代前半	なんて素敵にジャパネスク
1980年代後半	空色勾玉ゴーストハント（当時は『悪霊シリーズ』として刊行）
1990年代前半	海がきこえる十二国記
1990年代後半	バッテリー
2000年代前半	砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

ジュブナイル（映像作品のジャンル）

テレビ番組としては、NHKK少年ドラマシリーズなど

映画『ジュブナイル』

『ジュブナイル』（Juvenile）2000年7月15日公開作品。

のちに『三丁目の夕日』を撮る事になる、山崎貴の初監督作品として有名で、当時における氏の最大の「売り」であったVFXがここぞとばかりに使用されまくっている。そのため、映像作品として、一度は見ておくべきとの評価もある。(日本インターネット映画大賞2000年・映像効果賞受賞作。ジフォーニ映画祭子供映画部門グランプリ受賞作)

関連タグ：映画「ジュブナイル」／ガンゲリオン