※この記事は『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』の物語の核心であるネタバレを大いに含むため、閲覧は自己責任でお願いします。
概要
ゲーム『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』に登場するキャラクターで、今作のリンク。
ミナミノ村に住む剣士で、草刈りから魔物退治まで何でも請け負っていた。
(これまたシリーズ恒例の)ゼルダ姫をさらった魔物ガノンを見事打ち倒す。
……が、ゼルダ姫を救出する際に突如発生した''謎の裂け目''に飲み込まれてしまい、後をゼルダ姫に託して以降消息不明となる。
活躍
プロローグでは従来通りに彼を操作してダンジョンを進み、ガノンを倒してゼルダ姫を救出することになる(その時の装備については本記事の「能力」の項目を参照)。
なんとかガノンを倒したものの、その後、倒したガノンと共に謎の裂け目に引きずり込まれて「無の世界」へと連れ去られてしまう。
彼が飲み込まれる直前に「ゼルダ姫が封印されていた紫色のクリスタル」を弓矢で打ち抜いたため、ゼルダ姫は無事に封印から解放されて脱出する。
ハイラルを救うべく旅に出たゼルダ姫は各ダンジョンで「怪しいリンク」に襲撃されるが、その正体はは彼自身ではなく姿を模した偽物であり、倒すと本物のリンクが使っていた武器を遺し消滅する。
本人の再登場は中盤であり、無の世界の「ハイラル城下町」でのハイラル城の決戦後にてゼルダ姫が何者かに襲われたところ、リンクは彼女を助けるために飛び出すも(力の剣がないため、棍棒で追い払った)、今度は彼自身が紫色のクリスタルに閉じ込められ連れ去られてしまう。
物語の終盤、今回の冒険を経て心身ともに強くなったゼルダ姫によって黒幕''ヌゥル''が大いなる力を入手すべく生成したゼルダ姫の偽者が倒され、更に自身を閉じ込めている紫色のクリスタルを本物のゼルダ姫に壊してもらったリンクは「いにしえの遺跡」の無の世界から無事に救出された。
救出された後は、ゼルダ姫がら預かっていた自身の装備を返され、ヌゥルの野望を止めるために巨大になったヌゥルの体内にある''核''を共に目指す。
(このため、ラストダンジョン「ヌゥルの体内」ではリンクとゼルダ姫で協力して攻略していくこととなる)
人物像
久しぶりにシリーズ御馴染みの「緑の衣」をまとった勇者だが、今作では「勇者」としてはあまり名が知れ渡っておらず、ハイラル王も「緑衣の剣士」と聞いて心当たりがなさそうにしていた。
そのため、ゼルダ姫にとっては「己を顧みず自分を助けてくれた見ず知らずの剣士」である。(これはこれでまごうことなきヒーローだが。)
実は本編より前に裂け目に飲まれて''神隠し''にあった子供たちの内の1人であり、他の子供たちと共になんとか生還したものの、全員が物言わぬ廃人になってしまった。
だが、リンクだけは言葉を失った程度で済み、裂け目の発生を感知する力に目覚めた(この設定自体が主人公でなくなった今作でも無口な理由付けになった)。
裂け目について研究をしているルーベリと協力し、人知れず裂け目の魔物を倒してハイラルを救っており、裂け目の魔物の中でも強大な力を持つガノンを倒すことで世界が平和になると信じて追い続けていた。
その過程で様々な場所で裂け目に飲まれそうになった人々を救ってきたため、リンクに救われた人々から、ゼルダが頭に被っている剣士のフードを見て一瞬リンクと勘違いされることがある。
『夢を見る島』のリンクと同様に、上記の剣をはじめとした自身の持ち物に名前を書いている。
ちなみに、今作ではゼルダ姫とはガノンとの決戦で初対面であり、剣に刻まれた名前を見てゼルダは初めてリンクの名前を知るようになる。
エンディングでは全ての元凶であるヌゥルを倒したことにより喋れるようになり、ルーベリやハイラル王達を驚かせた(なお、台詞は描かれていないため、何を喋ったかはプレイヤーの想像に委ねられている)。
能力
勇者としての実力は、ルーベリが作った標準装備の『力の剣』と『盾』、ため撃ちで3方向に矢を放つ『力の弓矢』、ためて放つことで自走して壁や天井を走る『力のバクダン』を持っている。
彼がプロローグで使用した装備は、実は「剣士モード」のゼルダ姫を最大強化した場合の装備内容と同じであることから、ハイラルを守るためにどれも最大まで強化して使いこなしていることがうかがえる。
また、ハートの数も最終決戦を彷彿させるカンスト具合である。
ゼルダ姫と同じく無の世界で自由に動くことができ(プロローグをよく見ると裂け目に飲まれた際、ハイラル王らと違って固まった様子がない)、
裂け目に呑まれた後も無のハイラル城に現れるまで敵に捕まっていなかった。
ラストダンジョンではリンクに力の剣などのアイテムを返却するため、ゼルダ姫はこれ以降「剣士モード」にはなれないが、リンクと共闘することになる。
なおこのとき、無の世界の空間を切り裂いてラストダンジョンへ通じる穴を開けるという芸当を見せている。ゼルダが持っていても強力な力の剣であったが、やはり真の使い手は格が違った。
リンクの方はプレイヤーで操作はできないが、異常な程に優秀なAIと無敵と思える程の戦闘力を誇る。ゼルダを何もせず彷徨かせても、勝手に魔物を片付けるくらいには。
判断力も高く、ゼルダがカリモノを使って階段を作ると意図を察して登る他、シンクで敵やラスボスの腕を拘束すると回転斬りを決めてくれるなど、しっかりとこちらの意図を察して行動してくれる。
第三者目線から、「勇者リンクがどれだけ凄かったのか」を痛感できる。
余談
- 幼いリンクが裂け目の被害に遭った理由
ガノン(およびそれを操っていたヌゥル)は、大いなる力の入手の妨げになる“知恵の姫巫女”と“勇者”が成長する前に探し出そうとしていた節がある。
(冒頭でゼルダ姫が拉致されたのも、まだ覚醒していない知恵の姫巫女を自身の脅威となる前に始末するためである。)
- リンクがゼルダ姫の居場所を掴んだ理由
ゼルダ姫は失踪したと思われており、兵士たちがどこを探しても見つけ出せなかった。
それにもかかわらずリンクはガノンの居場所を突き止めゼルダ姫の救出に来ている。
これに関しては裂け目の発生を感知する能力によって居場所を掴んだのではと推測されている。
- プロローグと物語終盤の対比
リンクがハイラル城下町の無で何者かに連れ去られる際、物語開幕時にゼルダが紫色のクリスタルのようなものに閉じ込められていたが、彼も同様の状態で閉じ込められることになる。
プロローグでは「リンクがクリスタルに封印されたゼルダ姫を助ける」という展開になっているが、今度は「ゼルダ姫がクリスタルに封印されたリンクを助ける」という熱い展開になっている。
- 開発者目線でのリンクが喋らない理由
実は元々は主人公交代の際にリンクにも台詞を用意する予定が立っていた。だが今まで選択肢内以外で台詞を用意した事が無かったが故に何を喋らせてもしっくり来ず、結局喋らせない事になり、それに合わせた設定を作る方向で行った事を開発者達がインタビューにて発言している。
関連タグ
無の世界のリンク:物語の序盤~中盤に登場していた彼の偽者についてはこちらを参照。