ルカによる福音書
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るかによるふくいんしょ
イエス・キリストの生涯について記した、4つある福音書の3番目。
『マタイによる福音書』、『マルコによる福音書』、『ルカによる福音書』の3つは共通部分が多いことから、共観福音書とよばれる。 また使徒言行録(使徒の働き)と言葉の使いかたなどに共通点が見られることから、ルカ福音書と使徒言行録は筆者が同じだとされる。
作者はパウロの弟子だったルカというギリシア人の医者だとされている。
ルカはマケドニア出身であり、パウロの伝道旅行にも同行していた。
著者はイエスの生涯を自らの目で見たということは一言も言っていないが、すべてを丁寧に調べあげ、事実を順序だてて書き記したということを冒頭で述べている。
『ルカ福音書』は文体においてもマルコやマタイよりも洗練されており、ヘブライ語に由来する表現などがほとんど含まれていない。ラテン語はわずかに含まれているが、シリア語は含まれない。ヘブライ語は「シケラ」という言葉のみ用いられる。シケラというのは酒の名前であるが、おそらく椰子の実からつくられたものであると考えられる。旧約聖書からの引用は28箇所である。
要するに、ルカは真面目に、真剣にイエス・キリストの生涯を記述したということだ。歴史学的には二次資料ということになるが、過越の祭りの描写まで調べあげたというのだから、ルカの記述は歴史家ヘロドトス、司馬遷に近いものを感じる。
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