レイカ(タイムギャル)
れいか
時間犯罪を未然に阻止すべく、タイムマシンの完成と同時に創設された国際警察機構『歴史保安警察』所属の歴史保安官で、タイムマシン開発者サーモン博士の愛娘。
幼少時から父の研究の被験者としてタイムトラベルを経験していたことから「タイムギャル」の愛称で呼ばれており、その経験を買われ適任者として犯人追跡の任に着いた。
ルーダ追跡のために第2のタイムマシンを作り上げるべく病身に鞭打った末に亡くなった父に託された超小型「タイムスーツ」を身にまとい、奪われたタイムマシンを取り戻すべく、時空の彼方に逃げ去った大悪党ルーダを追う。
LDゲームゆえにキャラ同士のセリフでのやりとりはないが、作中であらゆるアクシデントに対し臆することなく余裕で喋りまくりながら逃げまわり、むしろそれ自体を楽しんでいるかのような能天気さとあっけらかんとした対応ぶりから、どんなアクシデントにも動じない胆力と底抜けな明るさの持ち主であることが窺い知れる(本気で焦って逃げているのはA.D.3001ステージで隕石の雨に降られて崩壊の危機に晒される宇宙都市の真っ只中にワープしてしまった時が唯一である)。
当時のゲーム界隈においては(LDゲームの主人公としても)まだ珍しかった女性主人公として話題を呼んだが、それ以上に、ミスシーンで見せるデフォルメキャラ化+オーバーリアクションと通常時の姿とのギャップが印象的で、キャラクターそのものの魅力と多彩かつコミカルなミスパターン、それらを演出する人気声優・山本百合子のはつらつとしたアドリブ演技でプレイヤーを惹きつけた。
ゲームの単調さや筺体の寿命の短さなどのLDゲームそのものの欠点により本作も機種としては非常に短命ではあったが、キャラクター自身の魅力やミスパターンの豊富さからくる話題性も手伝って、キャラクター自体の知名度は非常に高い。
タイトー製のアーケードの別作品の宣伝のためにレイカの等身大POPが作られたり、タイトーから発売された家庭用ゲームのおまけCGに出演していたり、同じくタイトー製のクイズゲームにそっくりさんが出てきたり、タイトーが1988年に制定したコーポレートアイデンティティーのイメージキャラクターに抜擢されたりと、一時期タイトーの看板キャラクターとして活躍していた。
また、メガCD移植版発売に際して山本百合子氏が歌う主題歌『時空をこえて』が製作されるなど、かなりの人気があった事が窺える。
後年でもアルファシステム制作の式神の城IIIでは彼女をモデルにしたキャラ『霧島零香』が登場したり、エレベーターアクションデラックスに無料DLCキャラとして参戦している。
そして2023年に発売されたタイトーLDゲームシリーズのオムニバス作品『タイトーLDゲームコレクション』付属の完全新作続編『タイムギャルリバース』では、主人公の座は新キャラに譲りつつ自らも主要人物として客演している。