レッドライントーピードバルブ
だうきんしあでにそにい
和名 | - |
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学名 | Dawkinsia denisonii |
英名 | Denison barb |
流通名 | 「レッドライントーピードバルブ」 |
分類 | コイ目 コイ亜目 コイ上科 コイ科 コイ亜科(旧バルブス亜科) Smiliogastrini族 Dawkinsia属 |
体長 | 9~20cm |
分布域 | インド(西ガーツ山脈) |
IUCNレッドリストカテゴリー | 絶滅危惧IB類 (EN) |
インド南部のケーララ州とカルナータカ州に固有のコイ科淡水魚。
元々はラベオの一種として記載され、その後はバルブス属やプンティウス属に分類されていたが、その後Sahyadria属として独立し、現在はDawkinsia属となる。
名前のトーピードは細身の体型を魚雷に例えたことが由来。
日本では観賞魚として人気があり、水族館でも展示されるが、現地では販売目的の乱獲により減少しており、絶滅危惧種に指定されている。
同属のマスカラバルブなどとは異なるスレンダーな体型が特徴で、パッと見はカラフルになったモツゴやムギツクの様な見た目をしている。
口はやや下向きで、一対の口ヒゲがあり、吻端から腹部に掛けてに赤い縦帯が、そのすぐ下の体側中央には黒色縦帯が吻端から目を通り尾柄部まで入る。
背鰭前縁は赤く、尾鰭には黄色(または白)と黒の模様を持つ。
幼魚は白っぽく、体側には数本の横帯が入ることがあり、成魚は成熟すると背部が緑色になる。
近縁種のレッドノーズトーピードバルブ(D. chalakkudiensis)は本種より色彩が地味で背鰭前縁に黒色班があり、気が荒い。
山間の清涼な水が流れる小河川の渓流に生息し、河畔植性が密生した淵の低層付近に群れて生活する。
付着藻類や水生昆虫、小型甲殻類などを食べる雑食性で、朝方や夕暮れに活発に活動する。
繁殖期は10~3月で、成熟した雄は集団で雌を追尾し、雌は水草の茂みや岸辺の植性帯に飛び込んで植物の根や茎に卵を産み付ける。
この際、背部が青みがかるようだ。
鮮やかな体色から観賞魚として人気が高く、数軒ショップを巡れば必ず見つかるポピュラー種。
以前はワイルド個体が高値で取り引きされていたが、養殖が進み、現在販売されているものはブリード個体が大半を占め、改良品種も登場している。
餌は選り好みせずなんでも食べ、水質は中性前後を好み、水温は10~28℃前後まで幅広く適応する。
中型のバルブで遊泳力も高いので90cm以上の水槽での飼育が望ましい。
水草水槽でも飼育でき、多種との混泳も可能。