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レンタルタンク

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あこぎなしょうばい

RPG「メタルマックス」に登場する、戦車レンタル屋。またはその貸し出された戦車のこと

「いらっしゃーい

 ここは戦車を貸し出す レンタルタンクのお店よ」

概要

RPG「メタルマックス」シリーズに登場する施設のひとつ。

荒廃した近未来世界である同作において、戦車は個人が所有できる最大の武力であり、同世界における花形職業「ハンター」にとって垂涎の装備である。

ただ、作中のNPCには「戦車を手に入れられないうだつの上がらないハンター」が少なからず登場するなど、入手には運と実力(時にはお金)が必要となる。

そんな戦車を誰にでも(※後述)気前よく貸し出してくれる夢の施設。

それが「レンタルタンク」である。

……が、舞台は世紀末。

無論のこと慈善事業であるはずもなく、そこにあるのはえげつないほどの営利主義である。

借りる時点ではタダであるが、返却するまでの間に稼いだお金からレンタル料を容赦なく天引きされてしまう。引かれる割合は借りている台数で変化し、パーティ全員のぶんを借りれば稼ぎのほとんどをもっていかれ、シリーズによっては稼ぎでは足りずに所持金から引かれるようになるものすらある。

つまりレンタルタンクに頼り続ける限り「命をかけて戦っても全くお金が貯まらない。お金が貯まらないので装備の更新もままならず、その状況から抜け出せない」という悲惨な悪循環に陥るため、戦車をもたないハンター達が、自前の戦車入手に躍起になるのもうなずける、といったところである。

幸い、主人公たちは序盤から戦車を手に入れる幸運に恵まれるため、レンタルタンクに頼るシチュエーションは「ダンジョンの奥で全滅して手持ちの戦車が無くなった」や「あえてのレンタルタンク縛り」のときくらいだろうが……

誰からも恐れられる「世紀末最強の組織」

レンタル業は物品の盗難や破損が商売に響く、いわば「お客の民度」がモノを言う商売である。

しかし舞台はポストアポカリプス。お客側のモラルになど期待できない……

その状況下でレンタルタンクがレンタル業を営める理由は?といえば答えは一つ。

単純に「敵に回したらシャレにならないから」である。

試しにレンタルしたタンクの装備品を店で売ろうとすると、店員に強い口調で止められて買い取りを拒否されてしまう。

さらには、世紀末の悪党どもですらレンタルタンクには手を出さない。

治安組織である「ハンターオフィス」を平気で襲ったり、無辜の人々を攫って人体実験を行うような非道の連中ですら、である。

無論これらは「ゲーム的な都合」にお遊び的肉付けをしているに過ぎないが、確かに戦車を気軽に貸し出せるほど潤沢に保有しているうえ、全世界規模のネットワークも保持しているような組織と、むやみにコトを構えたくないのは誰だってそうだろう。

なお「物品の破損」についても非常にシビアで、レンタルタンクには緊急脱出システムが組み込まれており、装甲を貫通されてパーツが一つでも破損すると、たとえ戦闘中であっても即座に自動帰還してしまう。

搭乗者をその場に放り出して。

余談

初代メタルマックスに登場する悪党のひとり「ワルゲリョ」は、リメイク「メタルマックスリターンズ」では、なんとレンタルタンクにのって登場する。

車体横にレンタルであることを示す「R」の文字がデカデカとペイントされているほか、最寄りの街のレンタルタンク屋では、お得意様リストに彼の名を見つけることができる。

ワルゲリョは街一つを暴力で占拠して好き放題にやっている悪党なので、レンタル料金を払うための「稼ぎ」をどこから得ているかと言えば……

レンタルタンクがいかに客を選ばない商売をしているか、の一つの例である。

ちなみに、彼が戦闘で乗ってくるレンタルタンクは何故かパーツ破壊されても逃げ出すことがなく、彼と運命を共にする。

これについては、ファンの間では「悪党なのでレンタルシステムをいじった」という解釈と、「お得意様なので、なにかそういう特約がある」という解釈がある。

いずれにせよ、そんな悪党ですら「借りて返す」をきちんとやっているらしい顧客履歴から、レンタルタンクという組織の恐ろしさの一端が垣間見える。

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