ロンドン橋落ちたとはイギリスに伝わる童謡(マザーグース)で、マザーグースの中では国際的にもよく知られたものの1つである。
タイトル通りロンドンのテムズ川に架かるロンドン橋(タワーブリッジではない)について歌った歌である。
明るくシンプルなメロディーの童謡だが、歌詞はロンドン橋が落ちたというなにわろてんねんと言いたくなるような深刻な内容であり、その不気味なギャップから都市伝説めいたさまざまな解釈がなされてきた。
よく知られている一番の歌詞は「橋が落ちた」という内容だが、2番以降では橋の架け替えや強化策について歌われている。また2番以降の歌詞には「Lady Lee」というフレーズが繰り返し登場し、これが何なのか解釈が分かれている。歌詞は時代とともに変遷しており、いくつものバージョンが知られている。
実際にロンドン橋は古くは洪水による落橋と架け替えを繰り返していたが、13世紀に石造りの頑丈なものに架け替えられて以降はほとんど落ちることもなくなっていた。
石造化されて以降はテムズ川を遡上して侵攻する敵海軍を阻止する要塞としての機能が与えられたので、「橋が落ちる」というのは要塞が陥落したことの暗示とみる解釈もある。