概要
FFBEにおける(当初の)敵方。鎧を纏い、各地のクリスタルを破壊しようとしてくる謎の集団。
クリスタルが全て破壊されると世界が滅ぶということになっており、主人公レインたちはクリスタルの破壊を阻止することで世界を守ろうとする。
敵方ながら、万全な状態で戦いたいという理由で主人公たちにトドメをささずに見逃してくれたり、根っからの悪人ではなく何やら深い事情があって行動している様子が随所で伝わってくる。
実態と過去の事情
以下ネタバレ注意。
パラデイア出身の鎧戦士集団。
700年年を取らずに生きているのも、別世界の住人だから(作中で光輝のヴェリアスがこの世界の人類のことを「人間」と呼んでいることから、自分たちは人間ではなくもっと別の存在だと考えている節がある)。
クリスタルの破壊は、世界を滅ぼすのが目的ではなく、あくまでも700年前に自分たちを裏切った者たちに復讐しに行くためのものであった。
前提知識として、いくつか用語をリストアップする。
・パラデイア……元々ヴェリアスが暮らしていた世界で、アルドールという勢力とヘスという勢力が戦争をしていた。
・ラピス……主人公たちがいる世界。
・六盟傑(八盟傑)……ヴェリアス。アルドール側の精鋭集団。しかし同陣営であったはずのアルドール上層部に裏切られ、別世界(ラピス)に追放される。
・ヘスの八賢者……ヘス側の精鋭集団。魔人フィーナはこの一員。それぞれクリスタルに封印される。
・ゲーム開始時の世界の状態……ヴェリアスたちを追放する際に土地ごと移したので、パラデイアの大地の一部がそのまま(図書館などは建った状態で)ラピスに来た。以来、様々な意味でパラデイアとラピスは同化・混在したような状態で存在しているが、ヴェリアス達からすれば自分たちはこの世界の現地人とは違う生粋のパラデイア出身である。ビジョン(その場にいない人物を像として呼び出すような能力)も飛空艇の技術も、元をたどればパラデイア由来のもの。
・クリスタルの持つ真の意味……地表で人間が崇めたり動力として活用していたクリスタルの他に、実は地中に巨大なクリスタルが埋まっている。ヴェリアス達をラピスの世界に封印するために打ち込まれたのが地中のクリスタルであり、地表にあった各色のクリスタルはその封印の鍵という扱い。地中のクリスタルはパラデイアの大地(の一部)を無理やりラピスの世界に繋ぎとめて封印しているが、地表のクリスタルが破壊されれば封印が解け、繋ぎとめている大地がパラデイアの世界へ戻ろうとするとされる。が、大地そのものが動こうとする反動で副次的に世界が滅ぶということになる。
もともとは700年前にアルドールとヘスの間で起こった戦争でアルドール側の精鋭として選ばれた8人がそれぞれの鎧をまとって8盟傑といわれていたが、2人が後に離反したため現在は常闇・天風・水華・劫火・王土・光輝の6人となっており「パラデイアの6盟傑」と名乗っている。パラデイア(アルドール)への復讐を計画しており、そのためにパラデイアへと戻る手段としてクリスタルを破壊する。
物語序盤でリーダー格の常闇がグランシェルトを襲撃し、クリスタルを破壊。これがレイン/ラスウェル両名が旅立つきっかけとなった。その後は大陸ごとに敵として順次登場していく。
ミシディア編でフィーナの精神世界にある700年前の戦争当時のパラデイアで、昔は8人だったことが判明する。
戦争当時、サクラ、レーゲン、シトラ、フォルカら8名はアルドールの精鋭として活躍したが、この活躍で民衆から人気を得たことでアルドール上層部の反発を受け、ラピスへ追放された。このためアルドール皇帝の独裁体制を打破し、パラデイアを人民の手に取り戻そうとしてパラデイアへ戻ろうとしていたのである。しかしその中でレーゲンとサクラは100年ほど前に他の5人と決別・離反し、ラピスで復讐とは別の道を歩むこととなる。
ラピス編終盤で一度は全滅するが、混沌の闇が倒された後、土のクリスタルにより魂が呼び戻されて復活し、パラデイア編では元ヴェリアスだったレーゲンに同行し、ジオール編途中から鎧なしで行動するようになる。
ストーリーで重要な位置にいるためか、本編で語られなかった話については2016年末の2度にわたるストーリークエストで明かされた。レア召喚でも登場する。
七英雄と似た経緯があったのである。
(簡単に言うと、七英雄も敵方のボスたちの集団であり、主人公たちとはそもそも出身からして異なる点や、大昔に仲間に裏切られて孤立させられ復讐のために活動している点で共通している。ただし、総じてヴェリアスのほうが人格者揃いであり、鎧の中身は人間とあまり変わらない姿をしている。)
ちなみに七英雄の出典は「ロマンシング サ・ガ2」であり、同じスクウェア・エニックスのゲームである。
メンバー
常闇のヴェリアス
闇属性のヴェリアスで、ヴェリアスたちのリーダー格。物語冒頭でグランシェルトを襲い、土の神殿のクリスタルを破壊した。ヴェリアスでは最初に対決する相手。
かつて戦争当時、常闇のヴェリアスとして鎧を着ていたのはレーゲンだったのだが、ゴロノア編でレーゲンが氷刃の鎧で独自に活動していたため、正体は不明となっていた。
ファルムで2度目の対決後、鎧が外れ、中から現れたのはなんとレーゲン。その場にいた本物のレーゲンが見たことで、実はこの常闇は700年前の戦争当時の常闇を光輝が召喚したビジョンであったことが判明する。その直後にヘスの賢者ソルとベヒーモス・Kに襲われ、死亡した。
かつてソフィアを殺害したのはこのビジョンの常闇だったが、700年前から召喚されたためソフィアと出会う前であり、当然彼女のことは知らなかった。
パラデイア編では本物のレーゲンが再びこの鎧をまとう場面がある。
レア召喚での登場は☆5(虹枠)。☆7まで成長する。レーゲンは別キャラとして登場。
天風のヴェリアス
風属性のヴェリアス。ディルナドで活動している。
ラピスに飛ばされた後、パラデイアの飛行艇技術を広め、現地で初めてシドの称号を受けた。このため初代シドとして目標とされてきた存在である。
ファルムでの戦いで鎧の力を引き出しすぎてしまい、戦死した。
2部で鎧を脱いだ後はシドとして活動する。
レア召喚での登場は☆4(金枠)。☆6まで成長する。
水華のヴェリアス
水属性のヴェリアス。オルデリオンで活動している。
実はニコルの先祖に当たる初代の巫女。元々戦いを好まない性格のため、戦いのときは人工的に副人格を作り出している。
ニコルにとっては家族の仇でもあるため仇敵として恨まれているが、事情を知ってからは両者とも複雑な思いを抱くようになった。後にファルムでニコルに情けをかけられ、罪滅ぼしとしてソルを倒すべく光輝と行動し、転移してきたベヒーモス・Kと戦って戦死した。2部で本名はフォルカであることが判明した。
レア召喚での登場は☆4。
劫火のヴェリアス
火属性のヴェリアス。ゾルダードで活動している。
素性などについては明らかでないが、現在ラスウェルの得物となっている「紫電」を作った者であることがわかっている。
ファルムでの戦いで戦死した。2部で本名はイグニシオであることが判明。
レア召喚での登場は☆5。
王土のヴェリアス
土属性のヴェリアス。ミシディアで活動していた。大きな盾が特徴。
かつて、ヘスの賢者フィーナとはライバル関係にあったらしい。
ファルムでの戦いで戦死した。2部で本名はジークハルトであることが判明した。
レア召喚での登場は☆4。
光輝のヴェリアス
光属性のヴェリアス。ミシディアで活動していた。
レーゲンへの恋が叶わず、彼のビジョンを召喚して6盟傑のリーダーに立て、裏から動かしていた。ソフィア殺害もレーゲンを怨む彼女が裏から手引きしていたものである。
正体はサクラの姉・シトラであるのだが、サクラもレーゲンとともに離反したためサクラにも憎悪を向けている。
やがて目の前でビジョンの常闇がソルとベヒーモス・Kに倒されたため、2人を倒すべく水華と行動し、ベヒーモス・Kと交戦し戦死した。
レア召喚での登場は☆5。シトラとは別キャラ扱い。
氷刃のヴェリアス
氷属性のヴェリアス。ゴロノアで活動していた。
仲間を同士討ちさせるなど、つかみどころのない行動をとる。
実は離反したレーゲンが暴れる旧友たちを止めるため、ゴロノアのとある村にあった氷刃の鎧を使い、レイン・ラスウェルらを試していたのである。戦争当時氷刃をまとっていた人物は現在のところ不明。
迅雷のヴェリアス
雷属性のヴェリアス。
戦争当時鎧をつけていたサクラが離反したため、現在鎧の所在は不明となっている。