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概要

CV:皆川純子


七瀬成恵の異母姉。純粋な惑星日本人。

父は惑星日本の官僚にして銀河系連盟の未開惑星「地球」文明調査員(ただし地球では日雇い労働者)の七瀬正。母は銀河系連盟第7艦隊惑星日本担当分隊所属、護衛艦コンゴウ艦長、名越晴香大佐


生まれたのは成恵よりも前で姉だが、肉体的かつ精神的な年齢は妹よりも下。これは惑星日本から貨物船で地球を目指した事によってウラシマ効果の影響を受けたため。


香奈花が小さい頃(惑星日本時代)の七瀬家は両親が互いの仕事の都合を譲らない(しかも、それを家庭にまで持ち込み愚にもつかない罵倒の応酬を娘である香奈花の面前で繰り広げた)事から、かなり険悪な事実上の崩壊家庭と化していた。

のちに母・晴香は正との家庭の構築に見切りをつけ(子を捨てた母という世間体的に悪い評価を避けるため)香奈花を連れて家を出るも、娘との関係の構築にも苦慮した挙げ句、香奈花を退役艦であるバチスカーフに任せ、自らは長期資材運搬の護衛任務に付き、仕事に逃げた

一方で父・正は妻と子に逃げられたショックから、世の中の全てを儚み「もう生きていても仕方がない」として、命も保証しきれない危険な任務とされる銀河系連盟の文明調査員に志願。惑星「地球」の日本国調査担当官となり妻と子の思い出のある惑星日本から離れてしまう。


結果、香奈花は親を恋しがった挙げ句、父に会うために地球圏常駐艦隊への資材貨物船に密航。貨物の時間停滞力場とウラシマ効果によって体感時間が遅くなり妹よりも年下になってしまった。


香奈花の密航による身柄の危機はバチスカーフの追跡により最悪の結果こそ避けられたものの、上述の影響を及ぼしたために母と同じく「時に取り残される絶望」を体感する羽目となった。香奈花が救助された時には、彼女の友人たちは皆、年齢相応の成長をして交流が不可能な状態になってしまった。

そして何よりも香奈花の救助に赴いたのがバチスカーフひとりだけという事実が香奈花の心を深く傷つけた。さらに最悪な事には惑星日本のマスコミたちは香奈花の密航事件を非常かつ非情なまでに「親に棄てられた、かわいそうな女の子を支援するという善意」の名のもとにスキャンダラスに騒ぎ立て香奈花の心の傷をえげつなく幾度も幾度も「真実」の名の元に抉り続けたのである。

この時に香奈花が得た知見が「どうせ人間は自分がその時にやりたい事が一番で、他人の事は我が子でもどうでも良いのだ」という諦観であり、そして「だったら自分も家族の都合など」という個人主義と自己責任を先鋭化した考えだった。


その結果、香奈花の心は頑なになっていき、あげく事ある毎に他者へと銃口(まがりなりにもエリート軍人の娘であるため護身武器として光線銃を持たされていた)を突き付けて強引に言うことをきかそうとする非常にワガママなきかん娘へと成長の兆しを見せる。このままでは香奈花はとても惑星日本の社会では生きていけないと判断した惑星日本監察庁および艦隊上層部によって(調査員である正へのアフターケアの一環として)「香奈花は父親の正に預け、地球(日本)の初期文明的な環境で『心の生きる力』を再構築させる」という判断が成された。


こうして地球に降り立った香奈花だったが、父の再婚と妹の存在にショックを受け、結果一騒動を起こすことに。成恵に護身用の光線銃を撃ち(実際は暴発に等しい)寝込ます事となり和人に責められる。


和人に責められた事で上述の諦観を真理のように語った事で、ついに和人をブチ切れさせ、彼から「そんな(無責任な)モンを信じてんじゃねぇよ!」と号泣交じりの一喝を受け、さらに母からのビデオメッセージによる詫びも受け取り、その頑なな思いに風穴を開けられるに至り、ファイザーによる体調不良から回復した成恵から起き抜けに「お姉ちゃん」と慕われた事から、もう一度「家族として人としてやり直す」事を決め、以降、万年雪が解けるような心的成長を見せる。


和人に対しては(見た目年上である事から)「おっさん」と男子中学生にはキツい呼称で呼び習わすが、それは同時に信頼の証でもあり「おっさんはいい奴」「おっさんなら妹(成恵)を任せられる」と評価している。時に和人に心惹かれるような事も無いではないが、彼の事は信愛の対象よりも前に(前提として)「妹の彼氏(事実上の義弟)」として見ているため、恋愛的なフラグ立ては、あえてしていない。


成恵に対しては「姉」として接し、成恵も「妹」として香奈花を立てるため外見的には逆転してるが基本的に姉妹仲は良好。のち香奈花が同じ中学に通うことになったため「妹が先輩、姉が後輩」という立場にこそなったが、基本的な関係は変わらない。異母姉妹である事は隠していないため周囲も「家庭の事情がある」と考えて深くは突っ込まない。

ただ「姉」としての自意識が暴走して空回りを起こしトラブルメーカーと化すことも多い。


将来の進路を考える中、両親の職業を改めて見直す事で成恵に「わたしのお母さんはもういないけど、お姉ちゃんのお母さんはいるんだから、相談しないのはもったいないよ」と促され、わだかまりを抱えながらも母と交流。そこでの実母の立場や活躍に接した事で少しずつ和解の歩みを進めた。


最終的には母の後継として軍に入る進路を選ぶ。最終回では「新たなる危機から地球を救う」任務のため地球に詳しい香奈花が抜擢された事が描かれた。

香奈花が懐かしき地球の人々の元に赴く背中で、本作の物語は締められている。


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