概要
「二次元ドリーム文庫」は2004年9月にキルタイムコミュニケーションのジュブナイルポルノのレーベルの一つとして創刊された。
創刊初期のコンセプトは『性に積極的な女性』である。
何故そのようなコンセプトになったかというと、「二次元ドリーム文庫」の母体である「二次元ドリームノベルズ」が『戦う女性主人公(もしくはヒロイン)が敵に陵辱される』という感じの作品が多いため、「二次元ドリーム文庫」では『女性側から積極的にセックスに持ち込む』という展開の作品が多い。このため、二次元ドリームノベルズと比べると陰惨な描写が殆どなく、ストーリーもラブコメ寄りで最終的にハッピーエンドで終わることが多いので、その点でも安心して(?)読むことができるかもしれない。
その為、非日常系作品が多い本レーベルでは、物語の舞台設定が中世系のファンタジーであったり、現代をモチーフとしていてもなぜか魔術を使う美少女やくノ一等が登場したり、主人公が異能力者であったりとぶっ飛んだ設定が多い。
2012年時点ではその流れを踏襲しつつ、少年主人公が多数のヒロインに囲まれるという、いわゆる『ハーレムもの』の作品が主流を占める。
「二次元ドリームノベルズ」に比べるとやや低年齢の少年や少女などを登場人物とすることが多く、挿絵もいわゆる萌え絵を描けるイラストレーターを起用するなど、萌え要素を多分に意識した内容となっている。
特に人気のある連作作品
「二次元ドリーム文庫」ではいくつかのシリーズ物があるが、中でも圧倒的な長期連作シリーズを手掛けている竹内けん氏の『ハーレムシリーズ(神聖帝国興隆記)』は2021年1月現在においてはなんと68作品も出ており、今後も新たな物語が展開される模様である。
ちなみに、その中でももっとも人気のある作品である『ハーレムキャッスル』は既に複数巻に跨って発売される長編となっており、キルタイムコミュニケーション発行のアダルトマンガ雑誌である『闘神艶戯』と『メガミクライシス』で外伝の漫画版も連載され、後に漫画版全話を集録した単行本が発売された。
また、『ハーレムウェディング』という作品も漫画化され、のちに単行本が発売されている。
また、ハーレムシリーズは同一の世界を作品の舞台にしているが、主人公たちの活躍する時や場所が異なっているのが特徴であるため、どの作品から読んでも読者が楽しめるようになっており、初見の読者にとってはありがたいものとなっている。
なお作品によっては、ある作品で主人公を務めていた人物が別の作品で脇役として登場したり、またある作品が別の作品の後日談になっていたりすることがある。さらに、作品の発表順と時系列が一致していない点も多々あり、作品一つ一つを考察するのに一つの面白さがある。
エロゲ化
2020年から「すふれそふと」が一部作品をエロゲ版として発売している。
Pixivにおいては
他のキルタイムコミュニケーション系列作品にも言えることだが、作品の表紙絵や挿絵を書いているイラストレーターは、Pixivで絵師として活動している方が多い。
ただ、レーベルの関係上、R-18規制をしているイラスト作品・漫画作品が多いため、その点は注意が必要である。