概要
二次元ドリームノベルズとは、キルタイムコミュニケーションの発行するR-18小説レーベルである。創刊は1999年。
基本的に二次元ドリームマガジンに収録されていた作品の単行本化だが、書き下ろしの作品も多く、割合としては半々程度。「魔法少女紗枝」など一部の作品は漫画化やエロゲ化などのメディアミックスが行われている。また逆に、「突撃天使かのん」や「対魔忍アサギ」、「超昂閃忍ハルカ」などエロゲを小説化した作品もある。
アダルト作品界隈にもそこそこ大きな影響を与えており、黒井弘騎等、二次元ドリームノベルズに参画したことで大きく知名度を上げた作家も存在する。
内容
いわゆる「戦うヒロインがやられちゃう」系の18禁小説を扱う。
創刊当初はラブコメ系の作品もあったが、程なくして姿を消している、
世界観はファンタジーが中心であるが、中世ファンタジーから現代異能バトルもの、スパイもの、果ては近未来SFものなど多岐に渡っており、登場するヒロインも変身ヒロイン、巫女、退魔師、くノ一、女騎士、姫、悪魔娘など様々である(そしてほぼ例外なく戦闘能力は非常に高い)。
なお主人公格で男キャラが登場したことは今のところ一度もない。出ても脇役か悪役、良くてせいぜいメインヒロインの相棒止まり(ちなみに、相棒枠で男性キャラが出た場合、ほぼこの展開で確定となる)。
本シリーズのメインはあくまでヒロインなのである。
彼女らを存分に凌辱し、堕とし、屈服させるシーンこそが、このレーベルの最大の売りといえるだろう。
ちなみに全部が全部バッドエンドで終わるわけではなく、
隙を突いたり、正気に戻ったり、イヤボーンしたりで土壇場で逆転勝利で終わるといった作品も多い(ただ、反撃を試みるも未遂に終わったり、失敗に終わったりするなどして結局バッドエンド一直線という話もあったりする)。
基本は一巻完結であるが、好評を博した作品の場合、続編が執筆・発行されたりする。
なお、創刊当初にしばしば見られたラブコメ路線は後に「二次元ドリーム文庫」が引き継いだほか、現代社会のリアルな日常に則した内容は「リアルドリーム文庫」が担っており、ブランド毎に差別化が図られている。
近年の動向
2000年代~2010年代にかけてはだいたい月に1~2冊のペースで新刊が発売されていたが、2022年2月に刊行された「煌翼天使ユミエル プリズンオブサクリファイス」を最後に紙媒体での発行を取り止め、電子書籍に移行した他、刊行のペースも完全に不定期となり、場合によっては半年以上も新刊が出ないことも珍しくなくなった。
これに関しては、元々ラノベと官能小説の中間のような特殊なジャンルが災いしてか、書店でも置かれていないケースが多かったこと(内容故に当然通常のラノベと同列では扱えず、逆に萌え絵寄りのイラストであるため官能小説とも一緒に置きづらい)、近年キルタイムコミュニケーションは二次元ドリームコミックス、コミックヴァルキリー、コミックアンリアル、作家の単行本等の漫画作品に注力するようになっていることが関係しているのだろう。
いずれにしても、最盛期と比較して展開規模が大幅に縮小されていることは間違いない。
また、キルタイムコミュニケーションが手掛けるゲーム事業のゲームブランド『mille-feuille』で、いくつかの作品がアドベンチャーゲームとしてゲーム化している。
主な作品
- クリムゾンナイトメア
- 魔が堕ちる夜
- 呪い屋零
- イセリア英雄戦記
ほか
関連イラスト
pixivに登録している絵師の中にも挿絵を担当している者が多く、しばしば宣伝を兼ねたイラストが投稿されることがある(ただし、すべてR-18)。