演:来栖明子
科学アカデミアの生徒の一人で、武装頭脳軍ボルトの幹部の一人・ドクター・マゼンダの前身に当たる女性。
アカデミア在籍時には、トップクラスの成績を収めるほどの才媛であった一方、ボルトへの加入後に一層顕在化したプライドの高さや傲慢さ、それに自分以外の生命や能力の劣る者を軽んじる姿勢は、既にこの頃より持ち合わせており、恩師であるはずの星博士に対しても「愚かな人間のことなど、考える必要は無いわ」と、アカデミアの教育方針への不満を平然と口にして憚らなかったほどである。
また、同じくアカデミアの教育方針への不満を抱き、ルイと同様にボルトに身を投じた月形剣史や尾村豪の2人が、アカデミア在籍時には曲がりなりにも自分の才能を世に活かす利他性を持っていたのに対し、ルイにはそういった描写は特になく、とにかくその才能を自分のためだけに使うことしか考えていなかったことが窺える。
ブルードルフィンこと岬めぐみとは、アカデミア在籍時のルームメイトだったことが言及されているが、(成績に開きはあれども)ライバルとして切磋琢磨する関係であった剣史と勇介、多少なりとも友情を結んでいた豪と丈とは対照的に、その関係性はお世辞にも良好だったとは言い難い。
実際に作中での回想においても、当時から既に強い香りの香水を好んでいたルイに苦情を寄せてきためぐみに対し、「この香水の良さが分からないなんて、あなたもまだまだねんねちゃんね」と一蹴している。
また、勇介ともアカデミア在籍時に、彼からラブレターを渡されるなど若干ながら関わりがあるが、当のルイはその告白に対してラブレターを破り捨てるとともに、「ビリから2番で合格した人が、トップ合格した私にラブレターを出すなんて、身の程知らずも良い所よ」と、ここでもプライドの高さを改めて示すのみであった。
この様に傲慢さや、他者に対する無関心さが目立つ人物として描写されている一方、女性らしい優しさもわずかながら持ち合わせていたようで、ボルト加入後に自己改造を施した際、「優しさと愛する心の遺伝子」を密かに抽出・保管していた。
また自己改造後も、極稀にではあるが時折儚さや悲しさを垣間見せることもあり、丈やドクター・アシュラなどのようにそうした一面に惹かれたり、気遣ったりする男性もいた。