仲間がいるよぉ!!!!
なかまがいるよぉ
マリンフォード頂上戦争終結後、心身共にボロボロのまま意識不明の状態で女ヶ島に移送されたルフィ。その後、ハンコックとローの治療の甲斐があり、何とかルフィは意識を取り戻す事ができた。
だが、目覚めた瞬間に目の前で義兄のエースが赤犬に惨殺された光景がフラッシュバックし、同時にたった一人の義兄を喪った現実を目の当たりにする。その受け入れ難い現実から逃げるかの様にルフィは傷付いた体で手当たり次第に岩や地面などにぶつかるなど自暴自棄に。
そしてルフィは駆け付けたジンベエに対し、
「エースは死んだんだろ!!!?」
と問いかけ、それが事実だということを突き付けられたルフィは我を失い再び自暴自棄に。
船長でもある自分が仲間も守れず、義兄ですら助け出す事ができなかった自分の非力さと無力さに打ちひしがれ、もはや海賊王はおろか自分の存在意義すら失い始めてしまう。
そんな、やさぐれた姿を見かねた保護人のジンベエはルフィを力技で押さえつけ、
「今は辛かろうがルフィ、それらを押し殺せ!失った物ばかり数えるな!無いものは無い!確認せい!お前にまだ残っておるものは何じゃ!」
と一喝する。
その言葉が心に響いたルフィの脳裏にあるものが浮かび上がる。それはこれまでの航海で苦楽を共に歩み、共に支え合え続けた自分の仲間達の光景だった。それを見たルフィは我に返り、
「仲間がいる゛よ!!!!俺には仲間がいる!!アイツらに゛会いてェよォオ!!!!」
と叫び、ようやく自分を取り戻す事ができた。
そう、たとえ兄を助けられなくても、仲間達は辛うじて生きており、自分にはまだ自分を待っている仲間達がいる事を認識させ、たとえバラバラでも必ず再会できることをジンベエは伝えたかったのだ。
更にジンベエは共に収監中の頃にエースから
「ーーもうおれの後ろをついて回るだけの昔のルフィじゃなかった。アイツにはもう…頼もしい仲間たちが居たんだ。何があっても大丈夫さ!!」
と弟を激励した言葉を聴き、改めてルフィの仲間意識と絆の深さを痛感した。
その言葉から奮起したルフィはその後、元ロジャー海賊団員のレイリーと2年間の修行に励み、そして、19歳になったルフィは肉体的、精神的、そして人間的にも格段に成長し新世界へと旅立って行った。