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概要編集

劇画『ゴルゴ13』の主人公・ゴルゴ13ことデューク・東郷のクセ(?)。


闇社会でも一流の狙撃手であるゴルゴ13は、厳めしい風体とは逆に臆病とさえ言えるほどに慎重な人間だが、その臆病さゆえに、細心の注意の下に不可能な依頼さえ成し遂げてしまう。当人もこの性格は自認している。


なので、彼は(後述する例外を除けば)絶対に他人に背後を取らせない

彼にとって『自分の死角となる背後を取られる=』だからだ。饒舌だった初期には「後ろに立たれるだけでも嫌」と認めている。


もし他人が背後に近づいた場合には、敵はもちろん、依頼人だろうと問答無用で殴り飛ばす

その威力については、普段からステゴロでも凄まじい強さを発揮する彼の実力から推して知るべし。

また、室内で依頼人からの話を聞くときなどに、ゴルゴが決まって壁を背にしているのもこれが理由で、しかもこれを記念すべき第1話で早速披露した。というか初登場シーンが一夜を共にした美女を、この癖のせいでぶん殴ってしまうというものであった。


これはもはやほぼ無意識で行ってしまう条件反射のレベルにまで高められた行動であり、殴ってから敵ではないと気づくこともしばしばで、むしろこの癖をうっかり発動させたせいで傷害・暴行罪で警察に捕まったり、敵に利用されて危機に陥ることもあった。


ただ、(正体を隠すために)ボディチェックを受ける必要がある場合や、民間人と行列を並ぶなどの理由でやむを得ず後ろに人が立たなければならない場合は、ちゃんと意識してこの行動を抑えることはできる

彼がこの行動に及ぶのは不用意な接近を許した時のみ(例えば第一話についても女のほうがちょっと茶目っ気を出して彼を後ろから驚かそうとしたのが原因だった)。


このように、彼の「背後を譲らない」ことへの執着はいささか滑稽ですらあり、ゴルゴを象徴する行動様式のひとつとして認知されている。


が、実は「俺の後ろに立つな」という台詞はない。星一徹のちゃぶ台返しのようなもので、実際には存在しないがそのキャラを象徴する要素として認知されてしまったネタといったところだ。

もっとも、「俺の後ろに音もたてずに立つようなまねをするな」「俺の背後に立つな」など、近いセリフはたくさんある。

そしてアニメ版に至っては「ヤツの後ろに立つな!命が惜しければ!」が次回予告の決まり文句であった。


2010年出版の『俺の後ろに立つな さいとう・たかを劇画一代』という作者の自伝もあり、ゴルゴといえばこのフレーズとして公式側も認識してるようだ。


最近では、ゴルゴが自らこの癖について発言することは少ない。

知らずに背後から接近して一発もらった依頼人が「そうだ、ゴルゴ13は警戒心が強いあまりに、背後をとられることを何より嫌うと聞いたことがある!」などとひとりでに気づいて自省するといったようなパターンが多い。


無意識?編集

作中においてこれは「ゴルゴ13が長年の殺し屋生活で身につけてしまった無意識の自衛行動」と分析されており、確かに、特に初期の作品ではこれを行ったことで窮地になるパターンの話がいくつかある。


しかし実は後になるほど「わざとこれをやることで相手の思惑を逆手に取った」らしきシーンなども増えていく。

有名なものでは「神に贈られしもの」で、ゴルゴのことを十分調査して後ろに立ち「(警官を殴ったので)現行犯逮捕だ」と得意がる刑事を、実はそうやって逮捕されることまで織り込み済みで完全に煙に巻いたエピソードなどが上げられる。

そもそもが「無意識の行動を自己催眠で制御する」などは当然に行っているゴルゴなので、恐らく「若い頃はともかく、それ以降は制御できてる弱点」なのであろう。


モデル編集

作者であるさいとう・たかをの兄が映画館から出て突然後ろの人を殴ったことに由来する。

兄曰く「俺の足踏みよったからどついたった」のこと。

…ゴルゴ13は作者の身内にいた。


使用例編集

Pixivにはこれをネタにしたイラストが散見される。


関連タグ編集

ゴルゴ13 デューク・東郷

リサ(PSO2):背後に立たれるのは嫌い、というセリフがある

うちはマダラ:彼も背後に誰かが立つのを嫌っており、少年時代の回想でもそれが顕著、その度合いは、今まさに出している小便がピタッと止まってしまう程(小便が止まったことで背後に誰か立った事に気付いているため完全に無意識、その上で背後に立った人物に当たりをつけ文句を言っている)

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