CV:渕崎ゆり子
概要
五代裕作が音無響子の母校・桜ケ丘女子高校へ教育実習に行った際、受け持ったクラスの委員長である。響子の後輩にあたる。
文武両道(アニメ版は弓道部所属)の美少女で、当初は五代に興味をもたなかったが、クラスメートが五代に興味をもち、彼女につきあって話をしに行ったところ、図書館で五代が涙ぐんで亡き相手への未練を呟く姿を見て「この学校に通っていた恋人が亡くなったのよ」と思い込み(当のクラスメートはすぐに他の教育実習生の後を追っていったこともあって)、五代に興味を持つに至る。実際はこの学校の講師をしていた音無惣一郎の顔を見ようしていたことと、前夜に一刻館の住人に宴会につきあわされた寝不足による欠伸が重なっただけの、彼女の完全な誤解である。
多感な年齢もあって“恋することに恋をしている”節が随所に見受けられるが、実際に行動に移してしまう積極性を持っている。
五代のワイシャツにハートマークを付けるまでは、若い男性教員のワイシャツにハートマークを付ける学校独自の伝統と言える範囲だが、体育倉庫に呼び出して閉じ込め、ブラジャーとブルマ姿のまま五代に迫るに至ってはおよそ積極的では済まない大胆で向こう見ずな面がある。
ほどなく五代が下宿先の管理人である響子に想いを寄せていることにも気づくが、身を引く気は一切無かった。「2週間限定の疑似恋愛」について身に覚えのある響子からは、当初は五代の教育実習が修了と同時にそれも終わると見越され、実際当人も周囲の盛り上がりに反比例して冷めかけてもいたが、別れ際の感傷に引きずられる形で継続。貯金を切りくずして五代を家庭教師に雇い始めるなど、若さ故の一途な勢いに余裕を失わせ、同レベルで競り合い、ついには響子と裕作の仲を揺さぶる行為にも出る。
響子の恋心にも気づいていることから七尾こずえよりもさらに強力な個性を持つが、響子からは「あなたはまだ一人しか好きになったことがない」と言われる。その時は理解できなかったが、かつての響子を知る学校の教師から響子の頑なな恋愛観を聞き、原作版では「弱虫」と響子を叱咤してその場を去ったのを最後に、以後登場しなかった。
最終話の後日談では大学に進学し、女子大学(おそらく作者・高橋の母校である日本女子大学)に進学し、キャンパスに通いながらもまだ裕作を忘れられずにいる様子が描かれている。
アニメ劇場版「完結編」では五代・そして響子との結婚を知り、終盤響子と初のサシ飲みをするなどで裕作・響子、そして自分との関係に区切りをつけることになる。
なお、実写映画版およびテレビドラマ版には登場していない。