概要
僕のヒーローアカデミアの登場人物、緑谷出久×爆豪勝己のカップリング。
二人は幼少期からの幼馴染であるが仲は非常に悪い。
お互いを「かっちゃん」(爆豪)、「デク」(緑谷)とあだ名で呼び合っている。
両名ともオールマイトに憧れ、ヒーローを目指すという背景を持つ。
自らの個性と才能に強烈な自信を持っていた勝己は、無個性の出久を「いっちゃんすごくない」人物として見下し、いじめていた。
また、子どもの頃川に落ちた際や原作第1話でヘドロヴィランに襲われた際に出久が救けようと手を差し伸べられた経験を苦く思い、彼に対し穏やかならぬ思いを募らせていた。
一方、出久は自身を馬鹿にする勝己を嫌悪しつつもその誰にも負けない強さや向上心には憧れの念を抱いている。
入学後の戦闘訓練では勝己を「凄いんだよ 嫌な奴だけど」と表現し、「凄いと思ったヒーロー」の一人として彼のクセを分析していたことを告白した。
出久の雄英入学や個性の披露、戦闘訓練、体育祭等の学校生活通して二人の関係は徐々に変化していくが、互いに複雑な感情を向け合っている。
本編の描写
※本編に関する重大なネタバレを含みます。
中学時代
勝己が”無個性”であることを理由に出久をいじめを行っている描写が見られる。
特にヒーロー育成の最高峰の教育機関である雄英高校の志望と判明した際、同校を志望していた勝己は、
「無個性のてめェがあ〜何で俺と同じ土俵に立てるんだ‼︎?」
「てめェが何をやれるんだ!?」
と発言。更に出久が書き溜めているノートを取り上げ爆破して窓から放り捨てた上、『ヒーローに就きたいなら、来世に”個性”が宿ると信じて、屋上から飛び降りろ』という過激な言葉を投げかける。
しかし、出久は勝己がヘドロヴィランに襲われたとき、彼の「救けを求める顔」を見て救けようとした。結果的に勝己はオールマイトの手によって救助されたが、出久が救けようとした行為を「見下された」と認識し、怒りを募らせた。
その後、受験終了まで特段、出久と勝己が絡む描写はないものの、出久にたいし意味ありげな目線を向けたり、不機嫌な様子がところどころ見られる。
両名が無事雄英合格をするが、勝己は”無個性”の出久が合格できるはずもない、何か裏があるのではと考える。
雄英高校入学後
1学期~夏合宿
”無個性”で”道ばたの石ころ”と認識していた出久が個性を見せたことに、勝己は大きく動揺し、騙されたと認識し怒りを露わにする。
また対人戦闘訓練で、出久が自分と互角に戦ったことで更に動揺と不満が高まった。
この結果を受け、出久も思うところがあり勝己に「個性は他の人から授かったもので、自分のものにして改めて君を超えたい」と宣言。
勝己はこの宣言を一蹴するものの、他の生徒からの真っ当な批判や自分より優れた人間がいるということ、出久に負けたことを受けて、「こっから!!俺は・・・!!(中略)俺はここで一番になってやる」と応えた。
宣言通り勝己は出久や他の生徒に対し敵愾心を燃やすが、それが教師からは課題とうつり、特に不仲だった出久と勝己は期末試験で共闘を強いられる。
出久は勝己に対して強い苦手意識を持ちつつなんとか意思疎通をしようとするが、なかなか足並みはそろわず、二人は窮地に陥る。
その状況下でも、「あのクソ(出久)の力を借りるくらいなら、負けた方がマシだ」と勝己は頑なに出久を拒否し続ける。しかし「負けた方がマシだなんて 君が言うなよ!(中略)勝つのを諦めないのが君じゃないか」という言葉により、不本意ながらも歩み寄る。
歩み寄りを見せた二人だったが、夏合宿で敵連合に連れ去られそうになる勝己を救けようとした出久の手を拒む。
再度、出久も再度勝己の救助に臨むが、麗日お茶子の「爆豪君 きっと・・・ 皆に救けられんの屈辱なんと違うかな・・・」という発言やこれまでの経験を踏まえて、勝己とそれなりに良好な関係を築いていた切島鋭児郎に手を伸ばす役を委ねた。
2学期
オールマイトと敵の大将であるAFOの戦いや出久のこれまでの発言で、出久の個性の出所を察した勝己は、ヒーロ免許の仮免資格後に出久を呼び出し、決闘を申し込む。
最中で、オールマイトという同じ憧れを抱きながら、オールマイトを「終わらせてしまった」自分とオールマイトに「選ばれた」出久の差は何なのか、「何もないくせに、どんなに叩いても張り付いて、自分を見下ろすような態度が目障りだった」と告白。
勝己の気持ちを初めて気付いた出久は「何もなかったからこそ・・・嫌なところと同じくらい 君の強さが鮮烈だったんだよ」「オールマイトより身近な”凄い人”だった だから追いかけてたんだ」と彼に対する思いを打ち明けた。
決闘を通した本音の言い合いや決闘を見ていたオールマイトから「救けて勝つ 勝って救ける どちらもあって最高のヒーローになれる」という言葉を受け止め、互いに態度を軟化させる。
かくして、勝己も出久の”個性”の秘密を共有し、強い言葉を使ったりするもののお互いを高め合っていくような描写が増える。
6期
ワンフォーオールの中の先代達の個性を全て受け継ぎ、複数個性持ちとなった出久がAFO(オールフォーワン)と死柄木からその個性を狙われていることを知り、他者を巻き込まないために一人単独行動を続けていたのを止めようとA組全員で説得を試みて出久と対峙していた際に初めて、勝己がそれまでの行動の意味や出久への思いを語った。
昔から他者を気遣い手を差し伸べる出久に、無個性で自分より力がないはずなのにまるで遥か上空にいるかのような余裕と底知れない何か力を感じて焦り、嫌な気持ちになったこと、それ故にその気持ちを消すために中学時代、いじめたりしてしまったこと、雄英に入ってからずっと出久に勝って自身の強さを証明しようとしたけれど逆にずっと見せつけられたのは出久の強さと自身の弱さだったこと…
それらを認めて初めてこの時、
「今まで、ごめん」と出久に謝罪をおくった。
その後も強気な態度は変わらないものの、今まで呼んでいた「デク」という呼び名から「出久」呼びにしようと試みているところが多々見受けられる。
出久はもう気にしておらず、「無理しなくてもデクで良いよ」と言っているが「俺に無理なことなんてねぇ!」と勝己は諦めずに直すつもりでいる。
僕のヒーローアカデミアすまっしゅ!!
ジャンプ+における『僕のヒーローアカデミア すまっしゅ!!』(根田啓史によるスピンオフギャグ漫画)では出久の勝己への執心っぷりが描かれており、勝己を観察し過ぎるあまりにストーカー化していた事が判明。
ノートの記録は「シャンプーの種類、洗い方、カレーの好み、就寝方法」といった戦闘に関係のないものも含まれており、プライベートを把握している恐るべき内容である。
ここまでくると最早危ない人の領域である。
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