概要
昼間の時間帯以外で運行されていた、近鉄大阪線系統の速達列車。案内上では区間快速と呼ばれた。同線の快速急行と同様に通勤時間帯の長距離優等種別としての役割を担っていた。2012年3月のダイヤ改正で快速急行に統合されて廃止。
当初は「区間急行」であったが、1978年に急行が布施駅に停車し、各停区間が榛原~榊原温泉口間に延長された際に「区間快速急行」に改称された。同時にそれまでの急行(伊賀神戸~榊原温泉口間各停)は「快速急行」に改称されている。
廃止時の停車駅
大阪上本町-鶴橋-五位堂-大和高田-大和八木-桜井-榛原-室生口大野-赤目口-名張-桔梗が丘-美旗-伊賀神戸(いがかんべ)-青山町-伊賀上津-西青山-東青山-榊原温泉口-伊勢中川-(近鉄山田線)松阪
- 運行区間は大阪上本町~大和八木・名張・青山町・伊勢中川・松阪間だった。赤目口~榊原温泉口間は各駅に停車。列車は青山町以西は6・8・10両、以東4・6両編成で運行された。延長運転に備えて宇治山田と五十鈴川の行先表示(鳥羽は存在しない)も用意されていた。
- 2018年までの急行停車駅の各停区間と見比べると、三本松のみ歯抜けで通過(ホーム長さが6両分しか無かった為)する格好となっている。上本町駅や鶴橋駅の発車案内や駅配布のポケット時刻表は各停区間の途中停車駅を全て表示していた為、歯抜け通過に気づきにくく誤乗も起こっていた。(この場合は榛原駅で乗り換えればOK)
余談
- 区間快速急行は快速急行へ統合されたが、2013年3月のダイヤ改正以降、沿線人口の減少もあって「快速急行から急行への格下げ」や「急行の通過運転区間縮小」などを実施。近鉄大阪線の快速急行自体が減少している。
- 山田線もしくは鳥羽線の駅を始発とする名張行急行は、名張まで急行・名張から快速急行として運転しており、廃止時の区間快速急行と停車駅が同じである。
- 2020年3月のダイヤ改正で「鮮魚列車」の代替列車も兼ねて設定された(※最後尾1両が行商人専用車両「伊勢志摩お魚図鑑」)平日朝の「松阪発上本町行」1本もこれに含まれる。
- 平日朝のみ鳥羽発も存在し、現役当時は存在しなかった鳥羽発の区間快速急行が間接的に実現したことになる。
- 種別変更運用が発生した理由は2012年ダイヤ変更で廃止と同時に大阪線にも新設された区間準急に方向幕の表示コマを譲った為である。それ以降、シリーズ21以外の種別と行先表示が一体化した方向幕の車両は「区間快速急行」の表示そのものが出来なくなっている。(区間準急と区間快速急行の両方を収録している車両も少数ある)