厩戸王子とは、飛鳥時代の人物、聖徳太子の別名である。一般的には「厩戸皇子」と表記されることが多く、本項では漫画『日出処の天子』のキャラクターを扱う。
概要?
創作物の中では聖人のように描写されることの多かった厩戸王子(聖徳太子)だが、『日出処の天子』ではマザコンでホモでヤンデレでロリコンな人物として描かれる。更にはエスパーであり、創作めいた史実の偉業の数々は特異能力故のものとされる(実在の人物かは諸説あり、最近は存在しなかった説が有力ともいうが)。
自分を愛してくれなかった母親にそっくりな容貌の女児に母性を仮託し妻にする、という最近の流行語であるバブみ属性持ちである。
連載当時は物議を醸し、不謹慎だとの批難も浴び、毎日新聞の社会面で「法隆寺が怒った」とまで書かれた(後に捏造であると記者が謝罪)。
以上の説明を見ると、飛んだネタキャラと思われるかもしれないが、作中の彼はひたすらに孤独で悲愴に満ち、人間離れした超能力を有しながらも悩み苦しむ姿は誰よりも人間臭く、最後に迎えた救いようのない悲劇も含めて長く読者に愛されている。というか、報われない彼の姿を忘れられないトラウマにしてしまった人も多いようだ。
容姿
束ねた長い髪で輪っかを作るという、独特な髪型をしている。古代の髪型であるみずらをイメージしつつも、一般的なみずらよりも輪っかが大きく、季節の花々をあしらうことも特徴。「聖徳太子」ならば有名な旧千円札のイラストがあるが、そこからかなり離れたオリジナリティの高いキャラデザインとなっている。池田理代子の『聖徳太子』も影響を受けこの髪型で厩戸皇子を描いている。
艶やかな黒髪と、不健康そうなほどに白い肌を持ち、体は華奢で、女性的な美貌の持ち主。作中では女装姿もたびたび披露し、初登場時も女装していた。