収集荷取
しゅうしゅうにとり
「収集荷取 Shoot Shoot にとり」とは、東方Projectの二次創作であり、黄昏フロンティア製作のシューティングゲームである。
黄昏フロンティアによる表記では「 全自動積み立て系シューティングゲーム 」。
プレイ人数は一人( ひとりよう )。
第十一回博麗神社例大祭(2014年5月11日)にて初頒布された。
さらに2014年11月にダウンロード版の発売が開始され、合わせて公式サイトにて体験版が発表された。
大量に出現するアイテムを、武器に、盾に使い捨て
時には予想外の損失にあたふたしつつゴリ押ししていく
破壊のカタルシスを味わってもらえるかと思います。
(黄昏フロンティア公式ホームページ中「日記」より。2014年4月21日)
その後、コミックマーケット89(2015年12月30日)にて本作のシステムを引き継いだ「収集荷取・金 Shoot Shoot Nitori The Golden」が発表された。
「収集荷取・金」については後述。
盗まれた河童の道具を奪還せよ!
史上最大の河童の反攻作戦がここに始まる
ストーリー
ある日、その河童たちが作り上げた秘密道具の数々が何者かに盗まれてしまった。
優れた河童の道具は使い方によっては便利で豊かで楽しいものだが、取り扱いを間違えれば大変なことになってしまう。
そこで奪われた河童の道具たちを取り戻すため、河童を代表して河城にとりが立ちあがる。
にとりは幻想郷の様々な場所を、道具を追いかけ飛びまわる。
収集、回収、パワーアップ…
奪還した道具も活用しながら、立ちふさがる敵を突破せよ!
果たしてにとりは、道具を全て取り戻すことができるのか…
登場キャラクター
河童の道具奪還を目指す河童で、本作主人公。二頭身。動かせます。
自身の体よりも大きな青色リュックは健在。
黄昏フロンティアの前作品『東方心綺楼』(ただしこちらは上海アリス幻樂団との共作)にもプレイアブルキャラクターとして登場したにとりが、本作では単独主人公として登場する。
- 補給部隊
仲間の河童たち(モブ河童)。
ゲーム画面中では、一定スコアに到達するとインフォメーションの表示後、後方からアイテムボックスを持って登場し、画面中に一個のアイテムボックスをパラシュートで投下してくれる。
「 主な犯人 」その1。
箒にまたがり、ふよふよと登場する。大きな緑色の袋を背負っており、ここに道具を詰め込んでいるのかもしれない。しばらくすると画面外に逃げてしまう。
ショットを当てると道具を放出する。
接触によるミス判定は無い。
「 主な犯人 」その2。
最初は不可視の状態であるが、何もないところにショットがヒットしたりするとそこにこいしがいる。
「 主な犯人 」その3。
地面や水面、屋根の上などに穴をあけて突如出現する。
しばらくするとひっこんでしまう。
ショットを当てると金目の物などを放出する。
- その他
その他博麗霊夢や洩矢諏訪子などの東方Projectの登場キャラクターや、妖精、山童、妖怪兎など、多数のキャラクターが登場する。
システム
- ゲーム画面中
本作は横(一部縦や斜め)スクロールのシューティングゲームで、敵を撃墜することで登場する道具や「金目の物」を回収し、それらを駆使してステージクリアを目指すことが基本的な目標である。
- ショットと道具
にとり本人はシンプルな二連ショットの射撃であるが、道具を回収する(くっつける)ことで道具ごとの多様なショットが使用できるようになる。道具のショットは個別使用ではなく、ショットボタンでの一括使用となり、道具ごとの間隔によって射撃される。
道具がくっついていくので、にとりの周囲が道具で肥大化していく。同時に弾幕も厚くなるが、スピードが(重みで)落ちていく。
また、自動でくっつくだけなので一度くっついた後での細かい向きの調整や配置変更などは基本的には出来ない。射撃環境としては一点集中射撃よりも全方位射撃(前方偏重)のような状況の方が生まれやすい。
道具の種類には以下のものがある。
アイテム名称 | 効果・性質 |
---|---|
武器アイテム | 各道具ごとの間隔でショットと連動して射撃する。 |
パージアイテム | 自動射撃の性質は無いが、パージ(後述)によって攻撃可能。(ただし着弾後は消滅し再回収はできない) |
デンジャーアイテム | 装備すると何らかの悪影響を与えるアイテム。「 装備してしまったらパージボタンで捨てましょう 」 |
スコアアイテム | スコアが増える。スコアが一定数になると補給部隊が登場する。 |
にとり人形 | にとりの残機が1増える。 |
- パージと道具
重い道具や大量の道具の保持などでにとりの重量が重くなりスピードも落ちるが、パージによって全ての道具を手放すこともできる。パージされた道具は画面前方に勢いよく放出され、その後画面後方に流れていく。画面中に有る間はそれらの道具に接触することで再度装備として使用可能。中には上記のパージアイテムのようにパージによって攻撃判定が発生する道具もあるため、場面ごとの状況に応じたパージも必要となる(パージアイテムは着弾後消滅)。
- ミスと道具
また敵や敵弾ににとりが接触しても道具を装備していれば道具の強制パージが発生するかわりにミスとはならない。ただしパージ後の道具の動きが、任意によるパージとは異なるため注意。
残機がすべてなくなる(残機の表示が無い状態でミスをする)とゲームオーバー。
なお地形にはミス判定は無いが、地形に引っ掛かった状態でスクロールがオーバーしたりすることで画面外に押されるなどするとミスとなる。
地獄の沙汰も金次第。今日も河童にゃ銭が要る。
幻想郷に未曽有のゴールドラッシュを巻き起こせ!
概要
全体のタイトルは「収集荷取・金 Shoot Shoot Nitori The Golden」。
メインタイトルの表現では、英字表記「Shoot Shoot Nitori」と「The Golden」の間に「金」の語が燦然と輝いている。
上記の「収集荷取」のシステムを引き継いだ作品で、本作は、手広く商売を手掛ける河童たちが、自身のもとに舞い込む依頼やトラブルを「 金の力 」も活用しつつ解決していく「 ハードな仕事をちょろっと覗けるゲーム 」である。
前作の爽快感はそのままに本作には多数の追加要素があり、例えばストーリーの構成については、前作ではストーリーは各ステージ一本道であったが本作では解放済みであれば「ミッション」ごとに任意にステージをプレイできるものとなっている。
また登場するアイテムにも追加されたものが多く、本作では前作とはまた異なる「 機動要塞にとり 」の姿が生まれることだろう。
加えて登場キャラクターやギミックを含め各種ステージなどにも本作ならではの要素があるなど、本作からのプレイヤーも前作経験者も楽しめる作品となっている。さらに前作と同様に上記のような「アイテムずかん」や「じっせき」などの要素もあり、やりこみ要素も充実している。
パッケージにはにとりと東方Project主人公二人の他、5ボスの面々から何人かがともに描かれており、にとりが幻想郷の実力者たちに対して「 金の力 」で君臨する様子が描かれている。
武力ではなく経済力で行う逆転レジスタンスがここにはある。
プレイアブルキャラクター
前作「収集荷取」ではにとりのみがプレイアブルキャラクターであったが、本作では後述の「ショップ」で雇用契約を結ぶことで、にとりの他にも多数の幻想郷住民をプレイアブルキャラクターとして操作することができるようになる。操作キャラクターとしての個性も様々で、雇用契約の内容もまた様々。
キャラクターは「ミッション」開始時に選択する。
ショップ
各「ミッション」には獲得アイテムなどのプレイ成績に応じたクリア報酬があり、この「お金」を使える場所が「ショップ」である。ショップでは装備アイテムの購入や先述の雇用を行うことができる。
購入したアイテムはミッション中にオーダーボタンから呼び出すことができる。
ただし昨今は「 インフレ気味 」であるため、アイテムは購入実績に合わせて「 値上がり 」していくので注意。
本作でのショップの店員はモブ河童の一人で、金髪で眼鏡をかけている。
ゴールドラッシュ
主に「ミッション」中における本作の追加要素。
アイテムパージにかかわる機能で、本作ではにとりが保持していたアイテムをパージした際に、そのパージアイテムを相手にくっつけるということも可能となっている。
相手は、くっつけさせられたアイテムの重量に耐えられなくなると行動不能となり、動けない相手にすかさず「 トドメを刺す 」と、「ゴールドラッシュ」が発動する。
ゴールドラッシュでは発動とともに周辺を巻き込む大きな爆発が起き、その起点となった敵とその爆発に巻き込まれて撃破した敵のスコアや出現するアイテムにボーナスがつく、というもの。
強敵ほど爆発も大きいため、「 強敵すなわち稼ぎのチャンス 」という、まさに一攫千金を体現するシステムとなっている。
パージ自体についても一般の射撃では破壊不可能なものも破壊できたりするなど本作ではその運用性がさらに向上しているため、前作とはまた違ったプレイスタイルが可能である。