オレが観測してやってるから 世界は今日も存在してる
概要
真経津晨が第5ゲーム『アンハッピー・ホーリーグレイル』で戦った敵である。初登場は46話。
ランクは1/2ライフ、担当行員は伊藤班の昼間唯。
プロフィール
誕生日 | 5月17日 |
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年齢 | 28歳 |
身長 | 190cm |
体重 | 72kg |
職業 | ストリーマー |
趣味 | テラリウム |
犯罪歴 | あり |
危険度 | A- |
人物
性格は一言でいえば自己中心的。自らを「観測者」と呼び、自分が観測しているから世界が存在するのだと考えている。逆に他人から見られることにもこだわっており、担当の昼間や伊藤吉兆が自分のことを見ているか気にしていて、昼間が手元のスマホに目を落としているのを目敏く見つけ「何よそ見してんだ?」と恫喝するなどその狂気を覗かせた(昼間も昼間で慣れたもののようで「お前のための手続きしてんだろうが、文句つけんならお前がやれ」と返し、叶も「オレのための余所見なら、余所見してる君をちゃんと見るよ」と即座に機嫌を直していた)
叶にとって自分自身は世界の中心であり、入国審査官でもある。故に他人を観測し、自分の世界に入れるべき「愛する相手」と付き合って楽しい「害ある相手」を見極め、何の変化ももたらさない無価値で不要な「無害な奴」を排除するのである。
その性格ゆえか、観察眼はずば抜けている。真経津が読み合いに勝つことを早々に諦めたり、真経津の背後でゲーム展開を考えているだけの御手洗のモノローグに返事したりするほどである(この作品のギャンブラーにはよくあることだが、もはや超能力の域)。
キャリア50年を賭けた大勝負で伊藤班が真経津&御手洗を負かすつもりで送り込んだギャンブラーであることからも、1/2ライフの中でも上位の実力者であることがうかがえる。
「観測」しているのは賭場に限らず、自宅で複数の人間を監禁して監視している。叶が見ているときにのみ水が与えられるようなことが示唆されており、環境は劣悪である。ドアノブで首を吊っている人間も見られる。
このように非常に危険かつ頭のおかしい人物であるが、気に入った相手に対してはフランクで明るい態度で接する。
担当の昼間のことは「唯君」、真経津のことは「晨君」など名前+君で呼ぶが、伊藤のことは「きっちょむ」とあだ名呼びである。余談だが、大分県中南部には「吉四六(きっちょむ)」という一休さんの様な頓智話が主の民話があり、もしかしたら黎明なりの敬意の示し方なのかもしれない。御手洗に対しては最初こそ「最も不要な存在である無害な奴」「(御手洗が担当だと)退屈」と名前すら呼ばなかったが、御手洗が伊藤班から脱出するために起こしたある行動については「魅せる事やってんじゃん」と好意的に評し、以降はアキラ君と呼ぶようになる。
活躍
ネタバレ注意
第5ゲーム『アンハッピー・ホーリーグレイル』で真経津と対戦。
この試合は欲に取りつかれた御手洗をオークションに落とすために伊藤が組んだものであり、叶はそれに相応しい強さを見せた。
優れた観察眼を以て真経津を読み合いで圧倒し、自らの体を使った「観測」で真経津のブラフをも看破する。さらにゲームに使われるオブジェクト(ポーションとチャリス)が3ラウンド周期でループしている事に気づき、聖水と聖杯の位置が把握できるという絶対的なアドバンテージを手に入れた。しかしなまじ「観測」のために服毒し、その苦しみを知ってしまったことで「毒は2種類あり、両方飲んで初めて毒性が生じる相乗毒である」という真経津の言葉を信じ込んでしまう。実際の毒は1種類しかなく、真経津もまた瀕死であるのを必死に隠している事を見抜けなかった結果、「やり直し」を提案され、叶の毒を中和するためと勧められるまま真経津の聖水を飲み「液体を不当に減らした」ため反則負けという形での決着となった。
(黎明は観測が正しすぎるが故に「"自分の視点"で、相手から見える自分を見る」という化け物じみた行為(相手から自分がどう見えているか?を把握する)事が可能なのだがそれによって真経津の鏡を覗き、自分を見てしまったため、真経津も「今楽しむためなら死んでも構わない自分の同類」と誤認(真経津は「楽しむためにはチップが要り、命はチップだから大切にする」タイプ、負けて支払うのは受け入れるが、それが決まるまで、つまり死ぬまでは何をしても足掻く)してしまった)
無事両者生存となった対戦後、58話では真経津に大量のメッセージを送っている。
61話で再登場。以降は真経津・獅子神・村雨の仲良しギャンブラー組に加わることとなる。獅子神と村雨とはここで初対面だったが、持ち前のイカれっぷりと明るさですぐさま馴染んだようである。
村雨のことは以前から一方的に知っていたらしく、一度会ってみたかったと目を輝かせている。
85話では、叶がゲーム配信同接5,000人の大人気配信者であることが明らかになった。道を歩けば注目され、グッズを発売しているところからもその人気がわかる。(なお超塩対応であり、普通なら反転アンチにもなりかねない反応を見せており、獅子神が慰めようとしていたが、ファンの方は「生塩対応でトリップ」しており獅子神はドン引きしていた)
真経津たちもしばしば配信に登場しているようで、おまけではケーキ作りをテーマにいつもの四人で配信していたが(獅子神以外)どいつもこいつも唯我独尊であるが故に、初心者な自覚ありでレシピを買ってきているのに誰一人としてレシピに従わない有様であり、結局獅子神が叶のコスプレで叶のフリをしてケーキを作るハメになった(なお、村雨がちょいちょい苺をつまんでパクついているのが映っている通り、最後の仕上げで苺が足りなくなり、中に入れられないどころか上にも二つしか乗せられず、獅子神はキレていた)
天堂とは102話で初めて対面。「観測者(=自分が世界の中心)」である叶と、「自称神(=自分が世界の中心)」の天堂は相性最悪に思えたが、天堂が捕まえた罪人を叶が監禁するという謎の取り決めで仲良くなった模様。
前述の通り、真経津が正攻法での勝利を諦めざるを得ないほどの強敵であるにもかかわらず、なぜか宇佐美班と伊藤班の解任戦に呼ばれていなかった。叶本人もその事に憤慨し、昼間に大量のメールを送り付けていたのだが……。
「こちら、今日はワルモノの黎明だ」
上述の不参加発言は嘘であり、解任戦2戦目で伊藤班のエースプレイヤーとして獅子神の前に立ちはだかった。「今日はワルモノ」との発言通り装いがややダークなものへと変わっており、髪色も緑に染められている。またスマイリーフェイスに見える特徴的な瞳は、目と鼻にあたる部分の形状が若干変化し、口にあたるカーブの代わりに縦線が5本入ったさながら髑髏のような見た目になった。