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「楽しみ抜いた果てに負ける 真経津さんの顔を見てみたい」

「その為なら 僕はなんでもしますよ」


プロフィール編集

誕生日6月18日
年齢24歳
身長179cm
体重68kg
趣味なし
犯罪歴なし
所属特4宇佐美班→伊藤班→宇佐美班

人物編集

 ジャンケットバンクの主人公の一人であり狂言回し。特別業務部審査課(特4)宇佐美班所属。担当ギャンブラーは真経津晨


 カラス銀行中央支店に勤める勤続2年目の窓口のお兄さんだったが、ある日宇佐美にスカウトされ、地下賭博場に足を踏み入れる。そこで出会った真経津に興味を持ち、彼の勝負を見続けるために"特4"に入ることを決意する。


 性格は基本的に真面目で論理的。驚異的な暗算能力を持ち、271,887,121の平方根を瞬時に答える。ほかにも書類の計算ミスを一目で見抜く観察能力や、難解なゲームのルールを即座に理解する頭の良さ、土屋田の煽りに強烈なカウンターをする機転など優秀な点は多い。


 しかし経験の浅さからか表情が表に出やすく、周りに比べて洞察力に乏しいためよくギャンブラーたちに利用される。本人も能力不足の自覚はあり、「僕は無能だけど――自分の無能に気づかないほどバカじゃない」「僕はよくナメられる」などと発言している。


 常識を持ち合わせている反面、「真経津の死に顔が見たい」という歪んだ欲求を持っている。真経津の人間離れした策略と勝ちに対する執念の強さに魅了された御手洗は信仰ともいえるような執着を見せるようになる。担当として真経津の隣に立ち、その勝ち続けていく様と最期を見届けることを目的として特4に従事している。

 話が進むごとにその欲求や執着心は狂気的なまでに成長していき、言動が暴走していくことから、読者からは作中一番の狂人扱いされることもある。


 また、作中でもトップクラスの変顔の頻度を誇る。大ゴマででかでかと変顔が描かれることもかなり多い。


 この事から読者からは「キモい電卓」等と呼ばれることが多い。


 担当してから日は浅いが真経津と仲が良く、真経津の自宅を訪れてはいろいろな遊びに付き合っている。真経津が他のと遊んでいたと聞いたときは「へぇぇ~~~……」という反応を見せた。


容姿編集

黒い短髪で紺色のスーツを着た青年。2本のアホ毛が特徴的。ほかの特4行員と比べても、見た目はごく普通の社会人である。


オークション編以降は黒シャツ・黒スーツに衣装が変化する。



活躍編集

この項目にはネタバレが含まれます。

  • ~アンハッピー・ホーリーグレイル編

 初登場は1話。平凡な銀行員として退屈な毎日を送っていたものの、ある日宇佐美に連れられ訪れた賭場で御手洗の人生は一変した。

 真経津と出会い魅了された御手洗は特4に異動し、紆余曲折ありながらも真経津の担当行員としての道を歩み始める。平穏な日々を捨てて命の危険すらある特4に身を置いた御手洗には、「真経津が負けて死ぬときの顔が見てみたい」という願望があった。


 しかし、真経津の1/2ライフ初戦である『ジャックポット・ジニー』で、御手洗は敗者の死が金持ちの娯楽として消費されていることを知る。ギャンブラーの尊厳を踏みにじる行為に激昂してVIPを怒鳴りつけた御手洗だが、今の自分の力ではどうにもできないことを思い知ることとなった。


「真経津さんが死ぬ時に嘲笑なんて必要ない」

 御手洗は、宇佐美を特4の課長にして「見世物」の廃止をしてもらうべく、キャリア100年で購入できる主任解任権という欲に取り付かれるようになる。そして伊藤班の昼間唯とのキャリア50年を賭けた無謀な賭けをし、敗北。地下オークションに落ちていった。



  • 地下オークション編

 商品として、特0が管理する倉庫にやってきた御手洗。そこはひたすらに人間の尊厳を奪う、この世の最下層と呼べる場所であった。御手洗はほかの債務者たちのことをクズだと見下すが、騙されて所持「最低落札価格」のほとんどを奪われてしまう。倉庫に訪れて最初のオークションで売れ残り(この際、品定めしているVIPへのアピールとしてその並外れた計算能力を示したが「電卓なら携帯に入ってるよ、ちょっと高いかなぁ(嘲笑)」と言われたのが彼の愛称「電卓」の由来)死が目の前に迫った御手洗は、元特2の行員である朔京治に誘われて『ザ・ショートホープ』に参加することを決める。


 ゲームの制作者である朔の作戦通り、ゲームは順調に攻略されていった。しかし、失敗すれば死ぬゲームを前にしてみっともなく文句を叫ぶプレイヤーたちを見た御手洗は、今まで真経津の担当として見てきたギャンブラーたちとの違いに愕然とする。そして同時に、思考停止してしまった自分も真経津からこのように思われていたのではないか、と思い至る。未熟さを受け止め、必ずゲームに勝って特4に戻ること、それまでに自分の意志に従うだけの強さを得る決意を固める。


 ゲームが終盤になり生存者は御手洗と朔の2人だけになるが、最終10ラウンドを前にして、朔が本当は味方ではないことを看破する。そして絶体絶命のピンチに陥るも、御手洗は今までのセーフエリアの配置から本当の安全地帯を見抜いていた。朔は御手洗の優秀さを称賛するが、自分が特2の現役主任であることを教えてしまう。

 「僕は楽しみのために他人を殺せる」――朔の立場という機密情報を教えられたために、自身を殺すつもりであると考えた御手洗は、躊躇なく朔を立ち入り禁止エリアに放り出す。その脳裏には『ジャックポット・ジニー』で命を落とした雛形を嗤う自分の姿が浮かんでいた。


朔「俺のプレミか……GG」


 こうして、御手洗は自分がただ綺麗事で本心の醜悪さをごまかしていたことを認められるようになった。


 ゲームを勝ち抜いた御手洗は次のオークションで盛大な啖呵を切り、ジャックポット・ジニーで雛形が獲得した金貨の総量である3億3403万5200円で落札される。この事実を知る人間は限られているため、真経津が自分に価値を見出して落札してくれたと思い涙を流すが、実際に主人として現れたのは伊藤吉兆だった。



  • ブルー・テンパランス編~

 伊藤に買い戻され、御手洗は再び特4に戻ってくる。命令のままに天堂弓彦の担当としてゲームの会場を訪れるが、敵として現れたのは真経津だった。この事で「真経津の死に顔を見るなら、別に隣でなくても構わない」事に気づいてしまう(真経津を負かせる対戦相手の担当であればその死に様を見られる)。『ザ・ショートホープ』の後に朔からもらったゲームの詳細解説を天堂に伝え、圧倒的に有利な状況で真経津に挑むも、逆に利用されて敗北。敵ではなく真経津の担当として行く末を見届ける決意を固める。


 ゲームに勝利した宇佐美班には、キャリア170年という莫大かつ異常な報酬が与えられていた。それはVIP達からの御手洗の巨大な関心(※)から英雄の小間使い(ヒーローズジャンケット)という長らく運用されていなかった制度(ワンゲームで一定額以上の金が動いた時に発生する銀行員へのボーナス)が久方振りに適用されたためだった。伊藤により御手洗は膨大なキャリアを生み出すスターとして祭り上げられ、特4課長をめぐる戦争の火種となったのである。



※これまでの御手洗の行動を見れば分かる通りかなり無軌道で、かつエネルギッシュである。成果を上げたと思えば大失敗し、逆にどん底から這い上がる為に情念を燃やし、大言壮語を吐いて立ち上がり成功する。青臭いことを言って現実に折れ、それでもなお諦めない。これらを以って御手洗は「若さ」の偶像になったのである。成功者になってしまったVIPは最早彼の様な「全てを賭けたエネルギッシュさ」=若さを得ることはできず、それ故にその若さを嫌い、好み、蔑み、憧憬する。そうなれば最早好悪問わず、御手洗から目を離せなくなる。銀行のギャンブルはどんな強者もワンミスや不運で命を落としてしまうという構造的欠陥を抱えており、それ故にスター選手が存在しなかった(公式戦のたびに死者の出るスポーツと例えられている)が、伊藤は銀行員である御手洗に目を付け、ギャンブラー本人ではなく「御手洗が担当する」ギャンブラーという箔を商品にしたのである。結果として「御手洗ざまあみろ」「御手洗がんばれ」という想いから、より巨額が賭けられ、キャリアがばら撒かれることとなる。



  • ワンヘッド編~

 伊藤の命令による激務に追われ廃人のようになりかけるも、再び真経津のもとに戻るために精神を奮い立たせる。特5の周防要を利用してVIPの無堂清光に接触し、VIPに暴力を振るったという事案を起こし、自ら地下落ちするという手段で宇佐美班への復帰を果たすことに成功した。


無堂は「一発殴らせろ」と聞いただけで最終目的を察知、言い方及び手段も気に入ったとして呵呵大笑し「別に良いけどそれはそれとして、やったらこの状況招いた周防くん細切れにして一年中送り付けるけど構わないよね?」と敢えて掛けたプレッシャーも真意を見破って指摘された(言うなら「推しが自分の事を完全理解した返答をした上でおねだりしてきた」に等しいため、ご機嫌になった)事で代償無しで殴られることを受け入れていた


無堂「心躍るよ、もう半世紀は殴られてない」

  「全力で来なさい、躊躇いを感じたら殺す」

 

以降は真経津の担当に復帰し、ギャンブラーたちのホームパーティにも参加する仲になる。

「つまらない」「無害な奴(遊んで楽しい有害な奴、連んで楽しい面白い奴のどちらでもない"何の変化ももたらさない者"を指す)は視界(俺の世界)に入れない」と称していた叶でさえ「魅せる事やってんじゃん」とご機嫌で評価していた。




関連タグ編集

ジャンケットバンク田中一行

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