名古屋市交通局が東山線で運用していた100形や200形といった非冷房の黄電を置き換え、冷房化を推進するべく1980年から投入した車両。
性能
6両1編成を組む。車体はアルミ合金製で、両先頭車が付随車の4M2T編成。電機子チョッパ制御を採用し、回生ブレーキを常用する。
主電動機は出力95kwの直流直巻電動機を電動車1両に4機搭載する。
在籍数
試作車が1980年に投入され、1982年より量産車が投入開始。最盛期には試作車を含めて6両編成23本が在籍していた。
2004年に東山線の保安装置が打子式ATSから車内信号式ATCに更新された際に5101H・5102Hの2本が廃車となる。
2008年から導入が開始されたN1000形によって置き換えが進み、2015年8月のラストランイベントを最後に営業運転を完全に終了した。
廃車となった車両は藤が丘工場内や外部の業者に引き取られて解体されたが、5103H・5112H・5115H・5121H・5122Hの5本については交通局から丸紅を通してアルゼンチンのメトロビアスへ売却された。
メトロビアスへの入線に際しては大阪車輌工業でパンタグラフの取り付けや制御装置のIGBT-VVVF化、ブレーキ機器更新などを施工している。
ちなみに現地ではNagoya 5000と呼ばれているとか。
なお2015年のラストランを務めたのは5114Hだが、同年2月で除籍された5109H、4月除籍の5120H、3月除籍の5123Hは5114Hのラストランが終わって除籍された後も入札や予算の関係からか解体されること無く藤が丘工場内に留置されており、時折機器保全のために構内を自走することもあった。
長らく留置されていたこれら4編成だが、2019年に5120Hが、2020年に5123Hがそれぞれ工場内で解体された。